ライヒーとカムルチーのハイブリッド その2


その1の続編。


詳しくはこれね。今回は、採取地区のデータを詳しく掲載していないのでモザイクなしですw









んでもって、今回も、携帯で見れない人のために、ワタシなりに解説をいれました。

前回の研究では、ネストを捕獲し、稚魚及び親魚の形質を比較していましたが、今回は、ランダムに捕獲して形質の比較をしたみたいです。

これが捕獲した稚魚89匹の形質データ。稚魚については、側線上方横列ウロコ数を比較していますが、松原(1979)によると、側線上方横列ウロコ数は、ライヒーが4-6枚。カムルチーが7-10枚なのですが、稚魚に関してサンプルの写真を掲載しておらず、また、今回のサンプルのカムルチーとライヒーのウロコ数の比較グラフもないので、意味がないと思いました。
一方、こちらは捕獲した成魚の比較データ。

このデータを解析して、ライヒーとカムルチーの比較グラフを作っています。稚魚と成魚でやっていますが、サンプル写真が掲載されているのが、成魚のものなので、稚魚は無視します。んで、比較形質は前回の報告と同じく、尻びれ軟条数及び背びれ軟条数です。やっぱし、これが一番わかりやすいのかねw

このグラフによると、ハイブリッドとして考えられる個体は3個体。水色の部分が、尻びれがカムルチー、背びれがライヒー。赤色で囲まれているところは、尻びれがライヒーで背びれがカムルチー。この3個体がハイブリッドというわけです。

で、ハイブリッドの個体の形質は、
「尻びれ軟条数:31、背びれ軟条数:44」。「尻びれ軟条数:29、背びれ軟条数:45」なので、これをデータから探せばよい。

それを探してみると、

「尻びれ軟条数:31、背びれ軟条数:44」は個体番号11及び18。

つまり、

この2個体が、そのハイブリッド。尻びれがカムルチーで背びれがライヒー。ハイブリッドっちゃ、ハイブリッドなんだろうけど、どちらかというと、カムルチー???




もういっちょは、「尻びれ軟条数:29、背びれ軟条数:45」で個体番号4である。

つまりこれが、尻びれがライヒーで背びれがカムルチー。ハイブリッド!?ライヒーにしか見えん!

とりあえず、これらがハイブリッドだそうです。

ただ、ビックリするほどのハイブリッドっぷりじゃぁないですね〜

何にせよ、これがハイブリッド!?と思われる個体というわけです。

ただ、場所によっても分布内の変異があり、軟条数は変わってくる(和歌山北部では多く、南部では少ない)(宮地1983)というのが気になります。




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