ワープロでデカール


毎度毎度、ビルディングの終盤にきたら困るネーム入れ問題。今回はどんな手でやってやろうかと考えていると、フト、会社の横の席を見ると、横にはアサヒペイントの天下りのおじいさんがいて、カタカタとワープロを打っている。いまだに動いている現役バリバリのワープロを見ること自体、天然記念物モノなんですが、聞いてみると、細々とではあるけども、インクの供給はあるみたい。インクを見てみると、ビックリ!なんと、ただのインクではなく、インクリボンなのです!つまり、テプラとか、MDと一緒。ワープロは、熱溶融型のサーマルプリンターだったのです!

こりゃー、デカール印刷できるやん!

と思って、

早速調べてみると、なんと、パナソニックのワープロに関して言うと、黒はもとより、金銀まであるという充実振り!しかし、白はありません。だけど、ネットをウロウロしてみると、MDのインクリボンと幅が一緒らしく、内部のインクリボンをMDのに巻き変えて白印刷するという強者もいます。

こりゃ、可能性が広がります。

早速やってみようかと思って、ワープロを物色してみると、なんと我が家にあった!

東芝。ルポJW88FU!こいつを使ってデカールを作ってみます!

が、インクリボンがなかったので、ヤマダ電機に買いにいくと、東芝はインクの供給をしてないので取れませんの一言。しかし、こういう関係のヤツは、電気屋よりもむしろ文房具屋のほうが長けているというわけで、文房具屋に行ってみると、東芝は手を引いたけども、三菱のユニが汎用品を出していたりして、供給はできるとのコト。これはうれしい限りwで、聞いてみるもんだわ。在庫があって、900円で購入(^^)

右が東芝純正。左が汎用品。二つともタイプSと書いてます。バッチリ合います。

ちなみに、これが古いほう。テプラと同じように、サーマルプリンターらしく、転写の跡が残っています。

で、ちゃんと動くか実験。

ワープロ、10年ぶりの起動なのに動いた!

早速、打ち込んで目的の文字を入力・・・って、ローマ字入力自体がない!なんと、「かな」入力オンリー(涙)どこに何の文字があるのか全く分からん。1行打ち込むのに30分くらいかかりましたよ・・・。こんな入力、絶対でけんき。

で、文字のフォントの大きさですが、倍角とか、縦だけ倍とか、4倍とかで、最小文字を4倍まで広げられるけども、それ以上は無理。とはいえ、ネーム入れなんだから、そんなに大きなフォントは必要なかとです。

水路の鉄人と打って、

4倍に広げたりして、

印刷。出来た!

色々試行錯誤しながら、最適なフォントを探す。

最終的に、

こんな感じに。

あとはデカールに印刷するのみ。無地のデカールはWAVEとモデラーズから出ています。一度しか言わないので、よく聞いてください。デカール関係のところで言っているのですが、デカールはカルトグラフのデカールが一番です。詳しくは、デカールのシミ対策を参考に。で、右がウェイブ、左がモデラーズですが、モデラーズのデカールがカルトグラフ製なので、品質が良いです。


若干、モデラーズのほうが厚いから、こんな強度の違いが出てくるんでしょうね。右の青いのがWAVE。左側がモデラーズです。ツヤもモデラーズのほうがいいです。

まぁ、兎に角、印刷です!

フォントが明朝体しかないのが痛いが・・・

ガチャガチャうるさいけど、軽快に動いてます!

しかも・・・・キレイ!ワープロ、あなどれんぞ!ネームランドなんかの200DPIサーマルプリンターよりもよっぽど文字がきれい!

どうせ貼る時に失敗するので、5,6個印刷しました!

で、ミスターホビーのアクリルクリアを吹き付けて、表面保護。これで準備完了!

さぁ、必ず失敗するデカール貼り付け作業がきましたよ!

40度のお湯に10秒つけると、良い感じに剥がれてくれます。

はったら、上から何度かティッシュをかぶせて、水分をあらかた吸い取り、

デカール中央から、端に向かって押し出すようにして、綿棒でなでるべし!すると、エッジから内部の水が抜けます。これを怠ると、しわになったり、カブリが出ます。

ですが、エッジのあたりが、ななめになってしまった。

結局、2回目で成功。

さぁ、1回目のコーティング終了!

しかし、案の定エクボでまくりなので、ペーパー+再コーティングを繰り返すこと3回で完成!





これ、結構きれいじゃないですか!!!

明朝体オンリーってところが不自由ですが、ビルディングなんかでは問題ない品質なので、便利なツールになりますよ!!!


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