自作フロッグ販売計画 その@



どうすればもっと効率よく作れるのか!?どうすればもっと儲かるのか!?


先日のヤフオク出品で入札が入った時にこればっかり考えていて、これがなかなか面白いのですwww


ぶっちゃけると、ソフビ人形とか塩ビボールなんかが100均へ行くとわずか100円で売られているところを見ても分かるように、塩ビは原料が非常に安いのです。しかもソフビ人形なんかは複雑な色を塗装して、さらにカンチャクを駆使した接合方法を用いて、何個もパーツをつなげて100円ですからね。

そう考えると私の作っているフロッグなんかは大関でも皮自体の重さは10gもないくらいなんで、原価としては10円くらいのものです。これに成形にかかる手間、塗装と帝王切開の接着の手間を入れたって大したコストになりません。しかも自力でやっているから、あんまし人件費とか気にしなくていいですからねw暇見てやるって気楽さがありますwそして出品を夢見て作業をするってのもなかなか楽しいことですw

そんなわけで、暇見て増産しているわけですが、早速つまずいているところがあり、やっぱしやりこさのバラつきなんですよね。何個か作ってやりこさをチェックしてイイやつをチューニング。すると当然ですが、ダメなヤツ、つまり不合格品が出てくるわけです。

ネックなのが電気炉1個、カタ1個でやっているんで、1個失敗すると成形にかかった1回分の時間がパァになっちゃうことです。

作業時間としては朝早くに起きて子どもが起きる前に成形しているんですが、電気炉にスイッチを入れて、温度が安定するまで待って、それからカタ入れて加熱して、ゾルにディッピングって流れですが、最初の1回の成形におおむね40分くらいかかっているんですよね。

ほとんど待ち時間なんで実際の作業時間ってわけじゃないんですけど、その結果ボツになったら効率が悪すぎます。

このバラツキの原因は色々ありますが、一番改善しやすい問題点がゾルの配合です。現在はコバゾールの108と115を混ぜたのを使っているんですが、やっぱし素人が混ぜ物でやると、たとえハカリではかってやったって、1回1回、微妙に変わってきちゃいます。

コバゾールは主剤と可塑剤とで比重が違うのか、しばらくほっておいたら上側が透明ゾル、下側が白いゾルって感じに層に分かれるので、そこらの比重の違いがバラツキになっているのかなぁ?とも思いますが、兎に角、このバラツキの原因のひとつは2種類の原料ゾルの配合にあると感じています。

原料の安定性確保に当たってはやっぱしできることならメーカースペックをそのまま使うことだと思います。素人がいじるとそれだけバラツキにつながるはずです。

そして「俺の自作フロッグナンボや?」でも訴えていますが、ディップ成形では金型からゾルへの放熱があるんで、1回の成形でゾル側の温度が必ず上がります。

今現在はゾルのプールとして450mlの食用ガラス瓶を使っていますが、このプールが小さければ小さいほどディッピングによる放熱&ゾルの加熱効果は大きくなります。

このように、カタの放熱による温度のバラツキを抑えることが品質を安定させるために必要だと思っているんですが、この解決策を考えてみたんですが、プールを大きくすればイイだけじゃないでしょうか。

1Lくらいのガラス瓶があるんで、成形用のプールを450mlから1Lに拡大し、またその瓶をいくつか用意して1回の成形ごとに違うガラス瓶のゾルを使うこと。これによりゾル側の温度差によるバラツキが抑えられるはずです。

つまり、メーカースペックのゾルを1Lのガラス瓶何個かに入れて成形ごとに別の瓶を使うこと。

今の目標はこれです。

通常、ディップ成形では、コバゾールのスペックは107〜109が主流で、一般的なのは108だそうです。

しかし、用途が広いんで色々なゾルもあるはずなんで、問屋にも相談してみてみながら現在のフロッグ作りに最も適したゾルを選定し、それを使ってフロッグを作りたいと考えています。

そんなわけで、またまたフロッグをヤフオクで売りさばき、そこで得た収益で問屋に相談し、ゾルを購入しようと考えています。

もう何年も前ですが、電話で話したときは、ゾルの値段は1kg700円だったかな〜???コバゾールって何kg缶のラインナップがあるのか分からないんでアレですが、とりあえず、いくつか買う余裕がある状態で相談したほうがいいと思うんで、目標は5万

収益が5万になった時点でゾルの再選定に入ります。それまでは効率は悪いですが、今の方法で不合格品に苦しめられながら皮を作っていくつもりです♪

出品する時はこっちで先に発表します。興味のある方は入札を検討してみてください。



スイカカラーの研究
掲示板でスイカ欲しい!って希望があったんで、スイカ塗装を研究してみました!

まず、今使っているのがピンク緑なんですが、

本来スイカは赤緑なので、赤で塗ってみました。うーんスイカそのものwww

悪くないように見えますが、失敗したのが、マジックで点をつけていったときにブチュッってなって、書き直そうとしてアセトンで消して書き直したんですが、これが完璧には消えてなくて、塗装でアラが浮き上がったって感じですね。失敗してもそのまま塗装にはいったほうが出来栄えがいいです。

あとスイカの種の数なんですが、多すぎるとスイカっぽくないんで、種は少な目のほうが赤が際立ってイイと思います。

ただ、視認性に関してはイマイチで、ま、見えんことはないんですが、ピンクのほうが見えますね。一番見えるのはオレンジ。


エアブラシによる種のプロット
スイカ塗装において、心配なのがマジック。

以前、大久保氏のサイン入りフロッグをもらったんですが、

何年かたったらものの見事にマジックが散って消えてしまいました。おそらく軟質塩ビの可塑剤でマジックが消えたんかね〜???兎に角、軟質塩ビとマジックはあまり相性がよくないと思います。

そんなわけで、理想的なのは塩ビ塗料を使うことなので、エアブラシを使って点を吹き付けてみようと思いやってみました。

エアブラシは近づけて吹くことで点を描くことができます。詳しくは竹島さんのYOUTUBEエアブラシ講座参照ね〜

んで、PCジャンボ203を使い、

じわりじわりやってみたんですが、やっぱむずくて、

こんなふうにブチュッってなったり、点がでかくなりすぎたりするんよね〜〜〜。やっぱむずい!

一応、赤緑でスイカ塗装完了したんですが、

ブチュッってなったところは下地の赤が見えています。う〜〜〜ん・・・という感じですな〜〜〜(汗)

そして種がデカイ!竹島さんみたいな腕があればうまく行くと思うんだけど、素人ペインターではなかなか難しいね〜〜〜!ガンの風圧でフロッグの皮が揺れるし・・・・。

一応、チューニングまでしてみたんだけどイマイチや!点がデカ杉なわ!

そんなこんなで、ガンによる種の吹き付けは大失敗!これならマジックのほうがマシ!



丸筆による種のプロット
次なる方法は筆による種の塗装。

塩ビ塗料の黒を使い、これを丸筆で種を描いてみました。

するとこれがなかなかいい感じw

筆につけるペンキの量が少ないと筆跡が残りますが、

ボテボテにつけて、チョンチョンつけていくと、

こんなふうにうまいこと種がついていきますwそもそも、スイカの種も紡錘形なんで、マジックみたいな丸点よりはむしろこっちのほうがリアルですw経年劣化による色落ちの心配もないしw

結構作業性も早く、あっという間に2個ほど描けましたwこの方法、なかなかいいですw

ついでに小亀と中亀もスイカ塗装しようと思ってやってみましたw

んで、手持ちの大関がなかったので、ついでに成形してから数を増やしましたw全部で7つ作ったんですが、3日間ほど朝の1時間くらいだけ作業して7つってところ。自作フロッグはカタが必要なところが厄介なんですが、良いカタができてしまえば複製が楽なんで、それが強みやね〜♪しかし、今の方法じゃ1個1個しかでけんきん、効率が悪いです。しかも不合格品も出てくるんで、まともなフロッグの皮作るのに手間がかかってかかって・・・・。カタが2個、電気炉が2個あればスゲー効率がよくなるんだけどな〜〜〜〜

んで、塗装が終わりました!

まさにスイカそのものwwwイチゴに見えんこともないけどw

とりあえずコツコツとやっていきますwwwとりあえず、スイカカラーは出品予定ですw



フロッグの大きさによる需要の調査
私はでかいフロッグをぶっ飛ばすのが好きなんで、使っているフロッグは垂直の大関、横綱がメインですが、池で雷魚マンを見てみると私のように大型フロッグを好んで使っている人はむしろ希で、メインは小型フロッグが多いと感じています。そのため、商売としてフロッグ販売をやる以上、需要調査として、小型フロッグでどれだけ入札が入るのかも調べようと思っています。

今までに実戦でよく使った小型フロッグは、パート、社員、前頭、関脇、小亀、中亀です。この中で一番性能がいいなと感じているのは中亀でしょうか、そこそこ飛んで、フッキングがいいです。

ただ中亀は25gクラスで、一般的には中型クラス。小型クラスとはいえないと思います。池で見かける雷魚マンのほとんどは20g前後のフロッグを使っているんで、そのあたりのフロッグでも入札の様子を見たいんで、20gクラスの小亀も出品しようと思っています。小亀は軽いんで雷魚ロッドでの取り回しが難しく、キャストがやりにくいですが、ボディのわりに大きな針を背負っているんで皮が凹んだときの針の露出が良く、これもフッキング良好だと思います。
※ただし、私自身使っているフロッグがほとんど大関横綱で、中亀小亀を使うこと自体がほとんどないので、まともなフィールドテストはできていません。説得力はないと思うんだけど、後に紹介しますが凹んだときの針の露出を見て判断してくださいね〜!



小亀で見る小型フロッグの成形の難しさ
今回出品する小亀ですが、これがなかなか厄介なフロッグで、成形したは良いが皮が思ったよりも硬いことが多く、不合格品が多いフロッグでもあります。以前もライドゥさんにプレゼントした際、組んだ後にボツにして最初からやり直したこともありました。

ただ、不思議なことに、同じ原料、同じ条件で成形した大関・中亀はバッチリな皮になっていることが多いのです。

これはどうしてなのか考えてみましたが、原因はおそらく長さです。

フツーに考えるとサイズが小さいほうがへこみやすいのですが、これがなかなかそうではないかも?なんて思ってきました。

こーゆー机があって、真ん中を脳天カラ竹割りをした際、どっちが真っ二つになりやすいかって考えた時、足の幅が広いほうが割りやすいはずです。理由は机の足は上の板を支える支点になっており、支点が離れているほうが上板の真ん中を支える力が弱くなるからだと思います。
となると、いわゆるフロッグの頭〜ケツまでの長さは短いほうがへこみにくく、長いほどへこみやすいはずです。

ゆえに、同じ原料、同じ条件で成形した場合、長さが最も長い大関がへこみやすく、中亀、小亀の順にへこみにくくなっています。

この結果は成形テストにも反映されており、硬さにおける不適合品は小亀が最も多いです。

そのため、不適合率を下げるためには小型フロッグの原料ゾルの可塑剤を多くし、柔軟性を増すか、もしくは浸漬時間を短くして他のタイプのものよりも薄く仕上げて柔軟性を増すかだと思います。

成形テスト
早速、小亀の浸漬時間を大関の半分に下げるテストを実施しました。

結果、成功wこの皮なら戦力は高いですwww



皮だけ出品に際して
今回、チューニング済みのフロッグと共に皮だけ出品もしてみます。ハッキリいってチューニングまでやると、めんどいんでやりたくないのが本音です。

皮だけだったら成形と塗装と張りあわせだけなんで、1個仕上げるのに短時間でできますがこれがチューニングになると時間がかかるので出品〜出品まで時間と手間がかかるんで、ひょっとしたらチューニング1個よりは未チューニング2個売ったほうが実働時間も短く、利益も大きいような気がします。また、雷魚マンの性として自分でやってみたいって思いもあると思いますしw

また手持ちの針がドンドン少なくなるのも問題で、針がなくなったら、出品のために針をどこからか買ってこなきゃいけません。その際、通販の送料、通販釣具屋のマージン、針の原価、針メーカーの利益等、余計なコストが多くかかってしまい、これが利益を逼迫します。ま、チューニング済みのフロッグがそれ以上の利益になれば別ですが、値段を見ながら様子を伺ってみたいと思います。皮の原料を仕入れてそれを加工して直売。これだと原料メーカーのマージンだけですむんで一番利益が出せると思うんで、皮のみ出品が一番賢いやり方かな〜?とも思いますが、どうなんだろ???



カラーについて
一番高く売れるのは何カラーなのか?も調べたいです。今回は、皮のラインナップをオレンジ、スイカ、黒にしましたので、これも値段を見ながら何色にするのが一番効率がいいのか?も今後の製作の参考にしたいと思います。

なお、アピールカラーは一般的にはピンクが一番といわれていますが、実際使ってみると、ピンクはアゾラでの使用に弱く、どこにあるかサッパリ分かりません。万能なのはオレンジだと思います。

銀ラメもやってみたいなと思うんですが、内壁からフレークを混ぜたクリアを吹き付けてやったらいけると思うのですが、フレークを吹くためには口径1.5mmくらいのスプレーガンが必要で、そんなでかいガンを使うと、ソフビカラーなんかの少量塗料はトリガー一発で空になること確実なんでできずにいます。なんかいい方法ないかな〜???


極上の皮について
塩ビ成形をしていると、同じような条件でもやっぱ当たり外れがあって、たま〜〜〜に、これ最高じゃ〜ん!って皮があります。

フツーはこんな風な皮なんですけど、

極上の皮はコイツ!皮を取り出した時に切れ端がやや内側に反っていて、

パンドーをつけるとガンガン内側に沿っていくヤツ!皮が薄すぎてシンナーに負けちゃうんですよね。昔は薄すぎて失敗じゃ!つって廃棄してたんですけど、これをうまく繋げるコツがつかめてきて、極上の皮に変わっちゃいましたw

内側に反ったままでかまんので、いったんパンドーつけて乾かして、指にネチャネチャが付かなくなってから、

こんな風に、継いだ部分を外側に押し出すようにして、パンドーの粘着で、反った皮のハシと端を指でギュッ!と押しつけるような感じで内側にカールした皮を取り出していきます。

で、ある程度カタチになったら、

バイスで軽くはさんで、継いだ部分にテンションをかけて内側に落ちてこないようにして、さらにパンドーで接着。

そうすると、カタチになりますw

この皮、本来ならば薄すぎて形を維持できないくらいのものなんですけど、それを無理やり形にしているんで、自身のボディを支えられるギリギリの硬さで、なおかつ、薄さもギリギリの薄さなんで、めっちゃ柔らかくて凹んだときの凹みシロもめっちゃ深くて、フッキングは抜群にいいです!何回か成形してたまーにできるアタリ皮ですので、期待大ですよ〜!ただし、やっぱ極薄なんで、耐久性はないと思います(笑)どうしようもないくらい破れたらまた入札してくださいw

また、こういう継ぎ方しているんで、皮のつむぐ部分はパンドーのシンナーにやられて塗装が禿げています。こればかりはどうしようもないんで、勘弁してくださいw


塗装による皮の硬化について
今現在の製造方法だと透明な皮に内壁塗装を施していますが、この際、塩ビ塗料によって皮のプニョプニョが少し硬くなります。

そのため、離型後の皮は柔らかくても塗装が終わると少し硬くなり、さらに腹が開いているので帝王切開を継いで皮を接着してダンゴにすると腹側の抵抗が増すので、さらに硬くなり、最後に骨組みをシーリングするとフックホール付近の接着によってさらに硬くなります。

結果、チューニングしてみたら意外に硬かったというのがよくあるのですが、大関・中カメはチューニング工程による皮の硬化があっても凹み方が悪い感じじゃなくて、許容範囲が広いって感じなのですが、ここでもやっぱ小亀が難しくて、硬すぎてチューニング後に不合格ってのがあります。

スイカチューニングもいったん全部できたんですけど、小カメだけやり直しですわ〜〜〜〜。

フルボトムに300g近い力が必要になってます。皮だけの時はやりこかったんだけどな〜〜〜

もっと薄く成形した皮を使ってリチューニング。

ついでに自作フロッグのリチューニングで一番厄介な「エポキシ除去」の方法を動画で紹介します。

アルコールランプとニッパーを用意して、ランプでエポキシを温めながらニッパーでペチペチと切っていく感じです。いい感じに温まったらサクッと取れるんで、皮を溶かさないように指でエポキシの温度を確認しながら作業するとうまくいきます♪

作業的にはこんな感じですw

ンデ、こんな感じになったら、

ニードル使ってフックホールシーラーを溶かしていき、

バラシ完了〜!

なお、塗装ということで、私がよくやる色が蛍光オレンジですが、現在は透け防止のためにオレンジを塗った後にホワイトベースを塗っていますが、塗る回数が多くなるとそれだけ皮が硬くなるんで、大した違いはないし、少々透けてもオレンジのみで塗装したほうが柔軟性があがってむしろいいような気がします。もしくは、顔料系でオレンジを作るか。なんにせよ、ベースホワイトという方法は問題があるように思います。

あといいかんじの皮の塗装はやっぱ黒。自分で使う分にはマジックでやっていますが、マジックは見た目が悪いんで、出品予定の黒皮は塩ビ塗料の黒でエアブラシを使用しています。黒って隠蔽性が高く、少し吹いただけで真っ黒になるんで、結果的に皮に塗布したペンキが薄くて少ないんだと思います。皮のプニョプニョの状態がいい感じに残されていて、黒の皮の塩梅は良好だと思います。



各モデルのスペックとチューニング指南
今回、大関、中カメ、小カメを出品します。大きさは市販フロッグと比較すると、大関がボンビくらい。中カメがボン。小カメがボンジュニくらいです。

皮だけ販売も予定しているので、チューニングに関する情報も交えて説明します。

大関
スイカ大関チューニング済みモデル。

前の記事から抜粋していますが、ディップ成形の特徴を活かし、ケツを尖がらせることによって、ゲイブ付近の肉薄化を可能にしています。

皮の断面図ですが、各部分の厚みはおおむね1.3mm前後。ケツの頂点が極薄になっており、上皮がつぶれ、フックアップする際、ゲイブの深いところの抵抗を極力抑えています。

推奨セッティングはハニカム6号+1.6mmステン軟線の22mmピッチ(チチワ中央からチチワ中央までの大体の距離)で37g垂直浮きです。

今回のスイカ大関ですが、ハンダ後の重量が思ったよりも軽かったんで、後付で板オモリをハンダ接着しています。

アイの部分は縛る部分がないので、パンドーでアイ周辺をコーティングした後、セメダインの2液エポキシ5分型を塗って抜け対策をしたらOKです。なお、アイ側に絶縁チューブなどをかましてエポキシが抜けないようにするのも必須です。

また、大関はフックポイントの隠れ方が甘いので、アイとフックの連結部は熱収縮チューブ8mmを使用し、ネムリを深くしています。


シーリングについて
最近気づいたんですが、フックホール付近のシーリングについての注意点ですが、大関は、フックホールをケツ上げ状態にしている関係で、

こんな風に、中央の上皮がフルボトムした際、ケツの先端が上に押しあがる傾向があります。

ケツが上に上がるとフックアップ時に奥まで刺さる邪魔になりますから、

その対策として、矢印で示したところをなるべく上のほうまでシーリングしてください。

こんな風に、いったんいったんシャンク側を接着して完全硬化した後、ケツをめくりあげて、その隙間にパンドーを塗布するといった感じです。

するとこんな風に、ボディ中央の上皮がボトムしてもケツの先端はシンカーにくっついているため、フックポイント周りがキレイに露出します。今思えば最初に出した大関はリチューニング前はフックホールが小さくて接着剤が上まで逝ってなかったから針の出方が悪かったのかもしれん・・・・。ここらはシビアに考えていかんと気づかんけん、いい勉強になりました。

仕上げに対岸打ち付けアプローチの対策として、セメダインスーパーX2をシンカー周りに塗布してそれをショック緩衝材にしたらなおよしです。しかし、セメダインスーパーは使っていくうちに白く変色し、接着が落ちてきますので、ある程度ダメになったらツメで剥がして新しく塗りなおすのが無難です。

※大関はカタがイビツで、左側のフックポイントの隠れが甘いです。そのため、ウィードレス機能に不満を感じたら、お好みでパンドーによるドテ新設などして対策を行ってください。

出品モデルのスペック

今回出品の大関はこんな感じ。38g垂直浮きで、フルボトムは約250g。浮力こんな感じです。私的には左のフックポイントのカバーがやや甘いと思うんで、お好みでドテを作ってください。あと、この皮、フニョフニョしていて非常にフッキングがよさそうです。しかし、この手のフニョフニョ皮は水が入り易い傾向にあります。1枚ヒシとかポケットのチョンチョン攻撃とかだと問題ないんですが、オープンエッジをガシガシと動かしていると浮力が不安定になってくると思います。マメに水抜きしたほうが無難ですので、そこらを気をつけてください。やや固めの皮だとそーゆートラブルはなくて安定した浮力なんですが、どっちを取るかって感じです。あと大関はぶっ飛びますのでキャスト切れが結構あります。ライドゥさんの大関はアバニSMP6号でキャスト切れ。僕もアバニGT8号でキャスト切れしました。今のところ10号ではキャスト切れは起きていないので、推奨はPE10号以上です。


中カメ
スイカ中カメチューニング済みモデル。

断面図はこんな感じ。一応、ケツの頂点を尖らせて薄くすることはできていますが、私的にはイマイチ。ケツの頂点から腹にかけてのRが緩く、シンカーの収まりが悪いです。そのため、フックホールのシーリングを行った際、皮の後方が少し浮いたようなセッティングになります。

また、ディッピング成形後の引き抜き工程で生乾きの塩ビゾルが下に落ちていくんですけど、Rが緩いと落ちるスピードが遅くなり、そこらの肉付きがよくなります。そのため、中カメのカタではケツの頂点の薄さが甘くなっていると思います。データ的には大関と変わりないですが、触った感じ、大関に比べるとケツ周りの柔軟性はよくないと思います。

また、フックポイントを隠すためにゆるいケツの頂点から上皮に向かってドテを作ったのが失敗。こうすると、上皮がへこんだ際にドテがポコッと凸になって残ります。

同じようなドテを使ったのが今期作ったポッパーですが、こんな感じにフックポイント周辺に抵抗になる凹凸が出現するため、フッキングは悪くなります。ハッキリ言ってよくない構造です。

ただ、不幸中の幸いだったのが全長を短く取っている点で、へこんだ際の残り凸が上皮の落ち込みと共に前方に向かってカールしており、フッキングの刺さりシロを確保できています。

結果的には悪くはないフッキング性能だと思いますが、ディップ成形のクセをつかんだカタとは言えず、納得いってない皮です。

また、ボディ形状がアイの部分から一気にボリュームアップしているため、ウィードのかわし性能はイマイチです。張り付いたハスの葉とか2枚3枚ヒシとかになると結構引っかかることが多かったです。アイのあたりのボディが引っかかるって感じです。反面、1枚ヒシとかパラヒシなんかだとヒシが良く動いてくれてアピール性は高かったです。どちらかというとライトカバー向きのフロッグだと思います。

2015年冬に25gサイズの新型を作る予定ですので、それまでは25gクラスの1軍はコイツということにします。


推奨セッティング
アナコンダフック+1.6φステン軟線の19mmピッチ(チチワ中央からチチワ中央までの大体の距離)で、25g垂直浮き。スイムテストをした感じ、浮力がもっとありそうなので、ひょっとしたら30g近くまで持っていけるかもしれませんが、私は26gまでしかやったことがありません。お好みでどうぞ。

フックとアイの連結に収縮チューブを使った場合、ネムリがキツ過ぎてボディにフックポイントがめり込みます。PE+パンドーで連結部を固定し、アイはやや下向きにセッティングしたほうがベターだと思います。

あと、一般的なチューニングではエアホールはケツの頂点に空けますが、フックとの相性の関係で、ケツの頂点はシンカーが来るため、エアホールは少しずらした上側にセッティングしたほうがいいです。それでも上下のボリュームありすぎのため、結構水の抜けが悪いと感じることがあります。お好みで穴を増やす等やってみてください。

なお、大関と一緒でなるべくケツのあたりの肉を後方まで接着したほうがフックポイントがきれいに露出すると思います。

出品モデルのスペック

25g垂直浮き。浮力はかなりあります。皮のフルボトムによってフックポイントは鬼のように出ます。さらにアタリ皮なんで、薄さ、柔軟性バッチリで、フルボトム200g程度です。


小カメ
中カメの小型バージョンとして作成したため、特徴は中カメとほぼ一緒。そのため、やっぱしイマイチです。

断面図の皮の厚み勾配の実測データはこんな感じ。中カメとほぼ一緒です。

ただ、中カメと同じサイズの針を使っているのに中カメよりも長さが短いのでへこんだ際の針の露出は中カメよりいいと思いますが、反面、中カメよりも長さが短いので、へこむ際に前後が抵抗になってしまい、中カメに比べると凹み方がイマイチです。ここらは上記の「小亀で見る小型フロッグの成形の難しさ」を参照してください。

なお、中カメと同じような感じならドッチがええんや!?って質問には、真摯に「中カメ」です。なぜなら、中カメのほうがウェイトを背負えるんで飛ぶからです。雷魚ロッドでの操作性は中カメのほうがいいです。

ただ、フォルムが小型なんで、クリークとかでの見え雷魚の甘噛み対策ならこっちかなぁ?って感じです。マメフロッグ愛好家なら小カメ!

私はクリークとか護岸がらみの近距離戦くらいしか出番がありませんでした。ワーム雷魚やったほうがえんちゃうん?ってシチュエーションで無理やりフロッグ使うなら小カメです。

個人的には小カメよりは中カメを使うことのほうが多かったです。

これも中カメと同じく2015年冬に新型を製作予定なのでそれまでの1軍フロッグということで出品します。個人的には多くのフロッグがひしめく18g前後のサイズまで落としてカチあわせたいんで、さらに小型にする予定です。


推奨セッティング
アナコンダフック+市販アイ12mmピッチ(チチワ中央からチチワ中央までの大体の距離)。22g垂直浮き。中カメと同じく、フックとアイの連結に収縮チューブ使ったらフックポイントがボディにめり込みます。市販の銀ロウ溶接アイをPE+パンドーでフックと連結するのが無難です。

そんなわけで、チチワが小さくなってしまい、フロッグ交換するときに穴に通りにくいです。

一応、10号大久保ノットはギリギリいけましたが、12号は無理でした。ちなみに10号大久保ノットでも先っちょはものっそ入りにくくてフロッグ交換はやりにくいと思います。

また、ブレイデッドアイもアリかな!?って思うんですが、まだやったことないんでなんともいえません。

出品モデルのスペック

失敗した本体から骨組みを取り出し、皮をもう一度成形して塗装してリチューニング。21g垂直浮き。浮力バリバリなんで、もう少し背負えると思います。私がやった中では22gまでは楽勝。その先は分かりません。フルボトム200g程度で、皮の状態はプニョプニョでイイ感じだと思います。


※ちょっとチューニングの指南が文字ばっかで分かりにくいと思うんで、ヒマなときに各モデルのチューニングの細かい手順書を編集してアップしようと思います。




皮のみ出品の紹介
できればチューニングはやりたくないので、参考に皮のみの値段も調べるために皮のみの出品もします。まずはスイカカラー大関、中カメ、小カメ、1種類ずつ。

スペックはこんな感じ。大関、中カメ、小カメの順に紹介しています。すべて悪くないクオリティだと思います。

続いて黒。これはマジックではなく、ソフビカラーで内壁塗装しています。黒はやわらかく、プニョプニョ感があって、スイカカラーよりもいい感じに仕上がったと思います。皮のプニョプニョ感はゾル側の可塑剤や成形の薄さよりかはむしろ使用する塗料と塗装方法にあるんじゃないかと思います。

スペックはこんな感じ。大関、中カメ、小カメの順に紹介しています。かなりいいマテリアルに仕上がったと思います。ただし、小カメはゾル側にダマがあったのか、側面にダマがついています。凹みには影響ないのでそのまま出品しますが、お好みでニッパーとかで切ってもいいかもしれません。詳しくはヤフオク出品画面で。

最後にオレンジ。

スペックはこんな感じ。大関中カメ小カメの順です。全部いい感じの柔らかさだと思います。ただし、小カメは塗装時に異物がかんでいます。黒い粉みたいなヤツ。ロッドビルディングのグリップ成形しながらやってたんで、たぶんEVAの粉。大関中カメは蛍光オレンジの後に色止めで白を吹いていますが、小カメは柔軟性確保のため、白はキャンセルしています。そのため少し透けています。詳しくはヤフオク出品画面で。




皮の軽さと飛距離について
先日、西のアニキのもとへスイカ送ったんですけど、使ってみて、

「ばってん、魚は釣れんかったけど軽くキャストしただけでぶっ飛んだバイ!」

つって、お褒めの言葉をいただきましたw

ってか褒めてんのか!?w

「んで、なんでバイ?」って聞かれたもんで、その理由を答えたところ、「なるほど、そりゃ紹介したほうが値段が上がりそうだから、いいバイ!」なんて言われたもんで、紹介しますw

僕は自作フロッグオンリーで3年目ですけど、市販フロッグに比べるとキャストの弾道が早いというか、フワフワ感があんましないと感じています。

その理由は皮の重量の軽さにあると思っています。

大きさ的には大関がボンビ、中カメがボン、小カメがボンジュニくらいです。

そこで各皮の重量を測ってみたら、

ボンビが15.8g

ボンが11.5g

ボンジュニが9.0g

ついでにプチボンが6.9gといったところでした。(プチボンはチューニング後にバラした時の重量)

一応別メーカーのも調査して、

小型クラスとしてマンズを測ってみたら5.4g。

中型クラスとして、ZODを測定してみたら、7.7g。

大型としてバスプロ測ったら12.1g。

でした。

一方、自作フロッグは

大関が8.0g

中カメが5.1g

小カメが4.9g

となっております。

マンズは皮が薄くて軽いほうだと思うんですが、マンズよりもウェイトが背負える中カメ、小カメはマンズよりも軽いですし、大関にいたっては、ボンビクラスのボディを持ちながらボンジュニよりも重量が軽くなっております。

ディップ成形のほうがスラッシュ成型よりも薄くしやすいのかな?とも思うんですが、これがどういう恩恵をもたらすかというと、背負えるシンカーの重量を増やすことができるんです。

大関で比較すると、ボンビは15.8gなのに対して、大関は8.0gですから、皮だけの重量で15.8-8.0=7.8g軽いです。

ということは背負える糸オモリの量が7.8g多いわけです。まぁ、まったく同じボディ容積ってわけじゃないんで、あくまで参考ですけど、兎に角、軽いボディがもたらす恩恵は背負える糸オモリの量が増えることにあります。

この糸オモリは垂直浮きの場合、ゲイブ付近に接着されますので、重心は、よりゲイブ周辺に増えます。

となると、キャスト時にルアーの遠心力が大きくなりますから、竿をしならせる力が大きくなり、その反動も大きくなり、結果、弾丸のような飛び方をすることにつながっていると考えています。雷魚ロッドの場合、硬いんでほとんどしならないため、この力がなおさら強調されるんじゃないですかね〜?

なんつーか、市販フロッグみたいにフワフワしたキャストじゃないんですよね。ギューン!って感じで弾道が早いです。

ただ、その代償としてキャスト切れがあるんでしょうね〜。大関横綱はキャスト切れが多いので要注意です。