自作フロッグ販売 その12
早いもので、もう2月。来年度の新型フロッグの開発です。
2017年モデルの型が仕上がったので煮詰めていきます。今までのフクスケフロッグは、飛距離とフッキング一辺倒で、これを達成するにはなるべく小さい型にでかい針をセットし、背中を平らにすればいいのでみんなそんな感じでしたが、今年はアクション重視のフロッグを仕上げます。
目的は汽水域のオープンでボラを食ってるやつを仕留めることで、やつらの食いのスイッチを入れることで、狂ったように逃げ惑う餌を演出させることです。2016年のオープン攻略で雷魚が弱かったアクションがやや潜りぎみに突っ込む動作と水平方向へのキビキビアクションだったので、それを可能にするべく、型のデザインは一新。薄いフォルムで、頭からナイフのように切るデザインにしています。
かっこよくいうとステルスなんですが、どーも横文字はむずがゆいので、フナムシ形体と例えておきますw
ある程度セッティングを煮詰めたらフロント部にシンカーをつけたあとツートン成形でウェイトを皮に内臓させます。フロッグチューニングではアイ部への重心が持っていきにくいので、シンカーを内臓させて、すばやいトゥイッチで、パシパシッと潜りつつ、左右に首を小刻みにふって、その後、ケツ側から一気に水面に浮上。からの追い討ちパシパシッで、雷魚をいてこまします
一応、ゲイブ回りの肉は残さないような型にしています。サイドを尖らせることで型の放熱が増して薄くなります。なので、上皮のボトムが軽くストロークするわけです。フッキングもサクリ倒します。予定では、5月のオープン気味のフィールドで初の90ナップゲット。六月のパラヒシエッジでサイズアップ92、七月、ヒシのポケットで95。8月北陸遠征で98、9月サイズアップを目論むも苦戦して10月にエントリー。11月優勝?あくまで予定ねwww
プロトA
フナムシミニマム。フォルムは悪くないけど小さすぎ。バス用なら行けそうですが、針の選択に困りそう。恐らく雷魚ロッドでは扱いにくいので、ボツ。
大野の針でこれ。鯰用のダブルフックが合いそうです。が、僕は使わんけん、お蔵入り。ご入り用の方がいれば成形はします
プロトB
続いてB。比較は雀。多分13グラム。多分行けると思います。
大野の針でこれ。多分行けると思います。チューニングテスト行き。
プロトC
C。Bと大きさがかぶるので、BとCで、いい方を商品化に持っていこうと思います。
プロトD
D。かっ飛びそうな流線型フォルムでバランスよし。フナムシ中。個人的には2017年一番の自信作。これが外れるわけはない。というわけでチューニング行き。
プロトE
E。細長いフォルムのデザインですが小さいのとフッキングはいまいちそう。同じような形でもっと大きいのがあるので、そっちを採用予定。ボツ。
プロトF
F。今まで通りの体高が合って短い、フッキング、飛距離重視のモデル。結局僕はこのデザインが好きなのでこれはこれでチューニングしてみて案配を見ます。
プロトG
G。フナムシミニ。小さすぎ。ボツ。
プロトH
H。フナムシロング。飛距離も出て、オープン野池で炸裂しそうな予感あり。チューニング行き。
プロトI
I。フナムシ中。これもなかなかのフォルム。ケツにボリュームを持たせているので、45浮きくらいのウェイト調整で水平に持っていけると思いますので、後方重心でキャスト精度も確保できそう。浮き姿勢は水平なので軽い連発アクションにも対応できそうてす。チューニング行き。
プロトJ
J。体高のあるフナムシミニ。小さすぎ。ボツ。
プロトK
K。これもほどよう大きさで後方重心の水平にできそうで、使えそうなフロッグです。チューニング行き。
プロトL,M
LとM。僕は細長いフロッグは好きではないのですが、お客さんの多くが名古屋で、名古屋の雷魚マンてジェリービーンジュニアが好きな人が多いんで受けるかな?て感じです。チューニングしてみて良さそうなのを商品化したいです。
プロトN
N。砂プルサイズ。これもいい感じのアクションをしそうな気がします!チューニング行き。
プロトO
ラスト、O。今回最大のフロッグ。とはいえ、20グラムくらいかな?一時期に比べるとずいぶんと小さくなったものです??
チューニングテスト
同じような型のKD。Kをボツにします。両サイドが大きすぎると持ち込みにくいと思うからスリムなDを採用。
うーん。フォルムは好きなんやけど、Nは小さすぎて合う針がないきん。大野でこれやもん。ムズいね。ボツ
Cもアウト。針がない。大野に合うかどうかでだいたい決まりますね
Bもだめ。コブラツイストフック位しか合わん。こんな針で合わせても、供給ないし、バーブ潰すのが手間やし、ダメですわ。ボツ品多いな〜
プロト、たくさん作ってもモノになるのはほんのわずかですな。
ついでに、当初のフロントウェイトフロッグで、シンカーを内蔵させるテストを行いました。
ところが、失敗。
まず。シンカーをくっつけた状態で成形すると、曲がった時にシンカーが飛び出ます汗
ちょっとこの構造は無理がありますね〜。
やるなら、カハラジャパンみたいなリペットシンカーかね???
結局、チューニングテストまでいったのが、この5種類。
マックスウェイト測定
プロトF
Max15gくらいです。なんか雀とほぼ一緒なんですが、雀は、人気があるんでこれもありかなと思います
プロトD
プロトIと酷似していて、Iのほうがイイと思います。ボツにするかも。
プロトI
続いてI。これは今期一番の自信作?スペックはこの通り
プロトH
H。細長いフロッグ。これは当初の予定通り、フロントウェイトでエグいアクションを演出できるか楽しみです
プロトO
今期最大のO。無駄にサイドが広いきん、ボツにするかも?
キープキャストへ
今年も、DDMさんの計らいで、キープキャストに展示させてもらいました!
コチラの動画を見ていただけるとわかります!いつもありがとうございます¥^^¥
で、こちらが出展フロッグ。
カラーチャートを作ったので、ほぼ全色。
それと、チューニングフロッグとプロト。
そして、かまちょさんから差し入れのペイントフロッグw
動画を見る限り、たくさんの人に触ってもらって感謝感謝ですw
*現場写真はいつものようにくわりんさんからwいつもあざっす!*
ちなみに、キープキャスト用に初挑戦のトライバル柄をやってみましたwゾルと爪楊枝でやったら、2時間強かかりました。絵柄の先っちょを尖らすために、楊枝でチマチマ引っ張る作業が大変杉w
フロッグ2017新型最終煮詰め
プロトで作った5種類。これをさらに詰めていきます。
長いフロッグですが、最大サイズは横幅がありすぎるのと搭載するハニカムが高いのでoは却下することにしました
フッキングもhの方がシャンクアイとノットアイの継ぎ目が良いところに来てて、サクリが良いと思います
続いてdとiですが、
Iの方がフッキングが良さそうなのと,よりフナムシで、アクションが気になるので、形が被っているdが落選。
続いてfですが、大きさが雀とほぼ一緒なのにたいして針の出方は雀の方が良いので、恐らく出番なし。というわけでfは落選。
というわけで2017新型はこのふたつに決定しました。シーズン開幕が楽しみです。
新型は2種類。
サイドに太い方がカラス。
カラス:自作アイ20mm+デッドスティング5/0X
マックスウェイト18.5g
細長い方がタカ。
タカ:ブレイデッドアイ30mm+デッドスティング5/0S
マックスウェイト19g
新色 ソリッドラメ
新色というか、新パターンのカラーリングです。
ソリッドラメ。下地に黒のソリッドで仕上げています。
左は通常ラメ。ラメの弱点でもある、透けをキャンセルです。市販では見たことないカラーリングですので、おすすめです。ラメプラス50円でやります!近々ヤフオクに出しますのでよろしくです(^_^)
フロッグの量産へ向けて
今のところ、フロッグの注文が全然さばけなくて、てこづっています。
原因はハッキリしてて、フロッグのカタが1種類につき1つしかないからです。
たとえば、ピンク:タカ1、ピンク:ツバメ1、ピンク:トンビ1、ピンク:カラス1
っていう注文だと、1バッチ(1工程(カタを温めて成形)を1まとめにして1バッチといいます。)で終了するので、サクッと終わるのですが、
ピンク:タカ4
だと、4バッチ必要になるため、同じ4個納品でも、効率がものっそ悪いわけです。
がしかし、ライギョマンの好みはお気に入りのフロッグをたくさん持って、チューニングも変えて使うというのが多いように思います。
これが作る側にとっては、むちゃくちゃ効率が悪くて、なんとかならんかと悩み中です。
ようするに、同じカタが何個もあればOKなわけです。
また、それがあると、一気に温めて、一気に成形してという量産が可能になるため、効率は飛躍的に上がります。
今の僕のフロッグの課題はソレです。
で、フロッグの量産なのですが、カタはアルミ限定です。
なぜかというと、熱伝導率の問題で、塩ビゾルは熱で固まる物性なので、熱が伝わりやすい材質でないと、肉付きが悪いです。
そのため、カタの複製はアルミ限定。
僕の電気炉は5個くらいしかカタが入らないんで、アルミの複製型を5個程度作るとして、なるべく安価にできる方法を探りました。
で、結局、今現在のカタをどうやって複製するか。
現代の複製の技術について述べます。
これについては3つやり方があります。
@木型→砂型→鋳造
ディップ成形のメーカーが使う方法で、木型職人が、現物見ながら、木を削っていって、現物ソックリな型を複製します。それを特殊な砂で型を取って、それに溶かしたアルミを鋳造。ただし、木型職人が絶滅寸前らしく、今現在、難しい方法となっています。
A3Dスキャン→削り出し
現物をスキャンにかけて、図面を出し、それをもとに3DCADにデータ変換。
無垢アルミを削り出し。
Bロストワックス
現物からゴム型を取り、それをもとにワックス原型を作り、石膏でカタ取りして、溶かしたアルミを流し込み。
そもそも、僕のフロッグの原型自体アバウトなんで、@がベストなような気もしますが、@は、職人不足のため、不可。
Aはスキャン代が10万くらいするので、予算オーバー。
Bは一番現実的な方法で、結構やっている業者が多い。ただし、ロストワックスは複製の際に、3%程度複製品が小さくなるのがネック。ギリギリのセッティングを出しているフロッグでは出来が心配です。
がしかし、予算的にBかな〜という気がするので、実行してみます★
で、ロストワックス業者をいくつか当たり、おおむね、相場がわかってきました★
型代
カタを複製する際、ゴム型を作り、それがあれば、十年くらい使えて、何千個もいけるようです^^
で、そのゴム型代が
35000円。
複製代
いわゆる、鋳物製作費。石膏型を作って、溶かしたアルミを流し込む作業ですが、これが1個に付き、1500円程度。
鏡面仕上げ(外注)
できたアルミ型を磨く作業ですが、これは外注しているようです。
ディップ成形のカタとして使う場合、表面がツルツルのほうが、離型の際、塩梅がいいので、お願いしました。これが1000円程度。
となると、今回のように、カタ5個でしたら、
35000+1500*5+5000=47500円で、1個1万くらいで、量産するとなって、もっと必要だったら追い金1個に付き2000円程度というのは、良心的な値段ではないでしょうか^^
おねがいすることにしました★
アルミはなかなか注文がないそうで、納期は1か月半程度。
たのしみです^^
で、製作依頼かけるときに、おおまかな説明書きを入れておいたんですが、今現在つけてる穴はゴム型作る際に塞ぐので、できた型にサービスでタップを立ててくれるそうですw僕の製造方法では必須なので、ありがたいことです^^
で、お願いしたのがコレ。斜めタップが3個。水平タップが2個です。斜めタップは、ソリッド単色、ラメなんかではやりやすいのですが、スイカとか頭ツートンになると、ツートン部が斜めになりやすくやりにくいです。
そのため、試しに初めての水平タップでやってみます^^
仕上がり楽しみ〜〜〜ww
フロッグのカタが着弾しましたw結局、注文入れてから3か月かかっています。アルミのキャストはなかなかないそうで、時間がかかるんだとか・・・
磨きもいい感じですw
合計5個注文したのですが、テストしながら紹介しますね〜!
produced by fukusuke