ロデオクラフト


昔は皮が硬くて何度か釣らないとフッキングが悪かったですが、2008年にポパイブランドからロデオシリーズの強靭カラーが出現。目が赤いモデルです。目の赤いモデルは皮が薄くて、柔らかくてフッキングがロデオ純正カラーよりも良かったです。そのため、2009年にロデオも強靭の皮を見習い、マテリアルチェンジ。オールモデルで皮が柔らかく、フッキングが良くなりました。

また、フックはハニカムフックと言われるもので、ハニカム構造を持つフック。ゲイブ部分を6角形のカドに似たててフォルムさせたもの。ちなみに、昔は針が黒でした。新しくなって、フックポイントがシャープになったように思いますが、曲がりやすくなっているようにも思います。アイを通すときに広げるので、一回、真っ二つにポッキーン!と折れたこともありました。黒いほうが強くて曲がりにくかったと思うのは私だけ???

重量が違うんか?と思いきや、両方とも同じ5.4g。うーん。気のせいかな???

ハニカム構造について
←ハニカム構造。ウィキより。
各支点を六角形で囲むことで、材料を少なくして強度を増す構造。ハチの巣とかにも応用されているので、自然界でもチョイスされている由緒高き構造。ところが、針にこれを応用しても、6角形で囲めません。ゲイブ部分に6角形の3支点があるだけで、囲まれていないので、厳密に言うと、ハニカム構造ではないのでは?メーカー補足ではハニカム構造でバレ軽減と書かれていますが、ハニカム構造のどういう点がバレ軽減につながっているのかの説明がありません。釣りの世界では良くあることですが、理由のない説明は説得力がありません。マユツバものではないの?と感じる今日この頃です。
ただ、フック自体は優秀でバレは少ないと思います。わりかし普通の釣具屋にも置いてあるので、手に入りやすいフックなので、多用することも多いです。


また、残念なのが、皮の不均一さ。ロデオのフロッグは、ケイブ周辺がすごく分厚くなっており、凹みが甘いです。そのため、贅肉カットチューニング等を施す必要があります。モノがいいだけに、ケツのあたりの皮をもっと薄く成形できたら、さらに良いフロッグになると思います。スラッシュ成形のところで書きましたが、フックホールが後ろ過ぎるんですかね!?

もいっちょ残念なのが、値段。ワタシが雷魚を始めた頃は、1000円でおつりがきていたんですが、値上がりして、今は1200円くらいします。

クローク タイプ1

小さくて細長いので、スナプルの対抗馬的存在のフロッグ。しかし、吸い込みやフッキングは、スナプルのほうが上だと思います。スナプルのほうが皮がやりこく、薄いからでしょうか。私は初期モデルしか使ったことがありませんが、何匹か釣るまでは皮が硬く、バレが多かったです。


クローク タイプ2
クロークR1の短小デブバージョン。2年目の岡山で多用しました。空気抵抗が少なく、同サイズのフロッグに比べて、飛距離はカナリ出て、吸い込みもグッド。しかし、最初に書きましたが、ゲイブ周辺の肉の厚さが原因なのか、結構バラしました。贅肉カットチューニングを施しておらず、旧マテリアルのフロッグなので、現在はもっと性能が上がっているかもしれません。ウェイトは17gくらいだったかな????もう忘れましたが、同じように飛距離が出て、同じくらいのウェイトをしょえるデントスのほうが優秀だったので、結局デントスに1軍の座を取られて、使わなくなりました。


クローク
クロークは英語でカエルの泣き声という意味です。ボンバーとほぼ一緒のサイズだと思います。

ウェイトデータは26g水平浮き。30gまでいけそうな感じがします!ここらもボンバーと似てます。

で、肝心のフッキングですが、周りの人を見てみると結構良さそうに思いますが、私は相性が悪いのか、あまり良い思いをしていません。使い始めの皮が硬く、フッキングをかなり遅らせないとフックアップが甘く入るように感じました。

現行モデルの皮が柔らかいバージョンは皮のマテリアルの関係上、フッキングは向上していると思いますが、今のマテリアルのクロークを使ったことがないので分からない・・・。

まず形状を見る限り、あまり良いフォルムに思えません。まず、ケツから頭に向かって絞られています。そしてフックポイント前凸からフックホールに向けて結構キツイ角度で傾斜しています。これはエアフックホール構造に近いものがあって、皮が凹んだときに、ゲイブ真下の凹凸が残ります。これがフッキングが甘く入る元凶かとも思います。スミスのグロッサとのところで書いたヤツと同じです。

フックを変えれば何とかなると思いますが、ハニカムフックだとキツイものがあるような気がします。

同サイズで、ボンバーがあって、ボンバーはフッキングがすごく良いと思うので、ボンバーを使ったほうがいいと私は思います。


クローク ビッグ
クロークのビック版。42g垂直浮き。旧モデルですが、皮が硬かったなぁ。やはり、ボンバービックと同じくらいの大きさなので、信頼しているボンバービックを使ったほうが好きです。というわけで、使っていません。


ボンバー兄弟
これから、全種類のボンバーが登場します。はっきり言って、市販フロッグの中ではボンバー兄弟がトップクラスの優秀選手だと思います。絶妙なデブさ、細長さで、吸い込み&アピール力もばっちりwウェイトが多彩!チューニング次第で、全レンジの攻略が出来ると思います。だもんで、力入れてインプレします!


プチボンバー(プチボン)

2009年、6月くらいに突然出現したナゾのフロッグ。ロデオのサイトにもなく、ホントに突然出てきました。目が全部赤なので、ポパイが絡んでいるのか?とも思えます(ポパイオリカラは全部赤目)。皮は上部がかなり薄く、フッキングは抜群!ただ、ハニカムフックと相性が悪い。ハニカムを使った場合、フックポイントとボディの間が狭すぎて、フック周りのスカチューンがまったく出来じ、カカリが甘くなるように思います。

そのため、大きすぎる針をフィッティングさせて一旦、ウィードレス性能を殺した後、パンドーかなんかでドテを作り、フックポイントを隠してウィードレス機能を復活。これでスカチューンが出来、フッキングはすこぶる上がります。針はマッスル上向きL。マッスル上向きLはシャンクが長く、プチボンの目の辺りにアイの接続点が来ます。そのため、アイの長さによるフックのブレが少なく、これもフッキングを上げる要因にもなっています。

ウェイトデータは20gで垂直浮き。ハッキリ言って、クローク2とかアマガエルとと同じくらいのボディなのですが、20gも背負えるフロッグはこれくらいじゃないでしょうか。小型フロッグで最もウェイトを背負えるので飛距離は申し分なし。スカチューンでフッキングも申し分なし。ホント、バレが少ない、がいなフロッグです。

なお、入手困難になっていますので、引っかかったら泳いででも取りに行きましょう。

インプレ2010
発売当初はむっちゃ使っていたんですが、全く使わなくなったぞプチボン!じつは、このプチボンですが、ベストフィッティングだと思う針がハネクラのマッスルカスタムLというのがミソ。このフックをあわせようと思ったらドテを作らなきゃいけません。しかし、ボンジュニだと完璧に合うのでドテを作る必要がない。針が同じ→雷魚が食う時のサイズが同じ。ゆえにフッキングはボンジュニと変わらない。ボンジュニは25g。プチボンは20g。同じフッキング性能ならば、重いほうが絶対に有利。飛ぶし、コントロールもしやすいし、アピールもしやすい。ゆえに、プチボンに出来てボンジュニに出来ないことがない。そして、20gという重さが微妙で、17〜18gクラスにはアマガエルとマンズが待ち構え、25gクラスにはボンジュニが待機。あわす針をワンサイズ落とすならアマガエル、マンズのほうがベストフィット。フッキングも吸い込みもアマガエルとマンズのほうが上。飛距離、アピール力はボンジュニに分がある。ゆえに20g垂直浮きのフロッグって、ワタシ的には、必要ないレンジのフロッグなんです。だもんで、全く使っていません。おそらく今後も出場予定はなし。最初は1軍だったけども、2軍落ち。

でも、コレ使って良い成績残している人も多いみたいなので好き嫌いだと思います。



ボンバーJr(ボンジュニ)
中型フロッグで一番良いんじゃないの?と思うスーパー1軍選手。

重量データは25g垂直浮き。

飛距離申し分なし。フッキングもすこぶる良好。また、プチボンで作っていたドテも、ボンジュニだったらジャストフィット。必要ありません。ウィードレス機能を持たせたまま、最強のフッキングを誇ります。バレたことなんてほとんどないです。

なお、このボンジュニは偶然の産物、横長のフックホールでものすごくフッキングが良くなりました。浸水は簡単にはしないので、是非大き目の横長フックホールにチャレンジしてみてください。

インプレ2010
中型フロッグの中でナンバーワンだと思います。25gまで背負えるので少々のカバーでもアピール性は高い。そして、大型は餅論、マメだって、小型フロッグに負けないくらいのフッキング。そして、小さいフロッグにありがちなんですが、浸水で浮き姿勢が変わったり、沈没なんてトラブルがほとんどありません。飛距離良し、アピール力良し、フッキング良し、三拍子そろったスーパー1軍選手。オープンクリークでもしっかりと活躍してくれます。悪いところが思い当たらない。それくらい出来の良いフロッグだと思います。



ボンバー(ボン)
30gくらいのフロッグとしては、最もフッキングが良いように思います。中空部分が大きくて、ウェイトが背負えて、形もシンプルだから、空気抵抗が少なく、かっとびます。

ただ、惜しいのはゲイブ周辺。

フックと皮の間が狭すぎてフックが奥まで入りません。これもプチボンと同じように、フックを大き目のにして、ウィードレス機能を殺した後、ドテで復活させてやる必要があります。

そうすることで、フックが奥まで入るようになり、フッキングは良くなります。これはアナコンダ針。

ウェイトデータは32g垂直浮き。

ぶっ飛び&フッキングGOODで、50cmくらいの雷魚も捕獲可能。一匹だけ持っていくとしたら、コレですね。

インプレ2010
使わなくなりました。理由はプチボンと同じです。フックが同じなら、でかいほうが操作性が良いので、ボンビ使うほうがいいと思います。2010年は、数回使っただけで、あとは全部ボンビ。ボンビでもマメも獲れるし、飛距離も上、アピール力も上。ワタシ的には、ボン使うならボンビだと思います。



ボンバービック(ボンビ)
ケツ部分は贅肉カット。肉厚すぎ&硬すぎで、絶対カットしたほうがいいです。 で、アイはボディが長すぎてステンアイが使えず、ブレイデッドアイ。普段ならザイロンでやるところですが、別に普通のブレイデッドアイでもちぎれたことがないので、オレンジのほうが派手で好きなのでこっちを使いましたw

重量データはは36gで垂直浮きです。

それにしても・・・
ボン兄弟のケツはホンマあつい!フックホールの位置が普通のフロッグよりも後方にあるのと、ケツのとんがっている部分のRがきついと分厚くなるんじゃないかなぁ?と思う今日この頃ですが、ボン兄弟はまさにこの傾向が強いので、もうちょい、ゲイブ周辺の肉を薄くして欲しいです。肉薄にしたほうがホントいいです。だけどボン兄弟は全部分厚いので切りすぎてよく穴が開きます。

インプレ2010
かなり良いフロッグです。2010年は、コイツとバスプロでほとんど通しました。細長い体形なので、同じ重量セッティングのバスプロよりも空気抵抗が少ないため飛びます。ワタシが持っているフロッグの中では一番飛距離が出ます。ただし、細長いので、水平浮きでのアピール性はイマイチ。どちらかというと、垂直浮きにして、ピンポイントでのポケット攻撃や、張り付いた状態の6月の蓮葉の間にケツをねじ込む等の攻撃に特化させたチューニングがいいと思います。デカフロッグの中では、フッキングはピカイチで、マメから大型までなんでも来いw50cmクラスでもしっかりと釣れます。ただし、購入直後は皮が硬いので、釜ゆで+贅肉カットしたほうがいいと思います。あと、フロッグケースは、長すぎて入らないので、仕切り版がないケースがいいと思います。


C−POP
発売した年にそこそこ使って、その後全く使わなくなったフロッグです。ポッパータイプとのことで、ポップ音を期待していたのですが、ポップ音がほとんど出ない。カップが薄く、小さいからでしょうか?普通のフロッグでも出そうな感じの音です。大雨の時に思いっきりポッピングしてバカ釣れしたときもありましたが、いかんせんポップ音がこんまいフロッグを使う気にならず、2軍落ちとなりました。


C−POPJr

C−POPの小さい版。CPOP同様、まともなポップ音が出ない。2軍落ちです。


ロデオのチューニングの注意点
自作フロッグの中でも触れていますが、フロッグの皮は角ばったところや角度が急な部分があると、凹むのを阻害します。そのため、面を落としたほうがフッキングは良くなります。ロデオのフロッグはケツ周辺の部分の角度がきついモデルが多く、そこをカットしたほうがフッキングは絶対に良くなります。やり方はフロッグチューニングの「贅肉カットチューニング」を参考にしていじってみてください。


アイの弱さについて
ゲーリーさんの弟分のローリーちゃんが、フッキングして、雷魚をキャッチした後、見てみると、アイが開いてた!ロデオの純正アイはロウ付けが甘いんですかね?要注意です。バラさなかった、ローリーちゃん、えらい!ってか、よく獲れたね(^^;)




2012年追記
自作フロッグの研究を通して思ったロデオの特徴についてのウンチクです。

初めに言っておきますが、市販フロッグで最も良いフロッグはロデオのボンバー兄弟です。ボンジュニとボンビ。この二つが現行の市販フロッグで一番良いと思います。

まず、でかい!ボンジュニくらいの大きさで25gも背負えるフロッグはありません。そして、ボンビ。マックス40gくらいいけますが、35gで半ケツ沈みという良い感じの垂直浮きはボンバーの特徴です。この秘訣は、スカチューンをしているようなボディ形状がない点にあります。

アマガエルなんかだと、ゲイブ〜フックポイントまでスカスカにして、フックアップ後の刺さりやすさを重視していますが、スカスカにすると中空部分の容積が少なくなるため、浮力が稼げなくなります。

ボンバーシリーズはフックポイント〜ゲイブの隙間を少なくしているため、同一サイズのボディでは浮力はピカイチです。


スカチューンに関しては、大き目で少しネムリが入っているフックをあわせればスカチューンが出来ますのでフッキング性能を確保できます。


フッキングに関しては、ウィプラのところを見て欲しいんですが、背中が真っ平らになっています。そのため、1点での凹みでも上側全部が垂直に落ちてくれるため、フックポイントが露出しやすくなっており、フッキングは抜群です。

で、なんといっても吸い込みが良い。紡錘形で、細長く、ソレでいて、長すぎず、そういうフォルムはデカライギョはもちろん、マメでもスッポリと安定して口の中に入ってくれるため、高確率でアタックをバイトに持ち込むことが出来ます。

ノギスで縦横のサイズを測ったんですけど、

ボンジュニが27mm×26mm。ボンビが32mm×31mmです。

昔やったライギョの口のサイズの研究を調べてみると、40cm級のクソマメでも約5cm×5cmあるので、ボンジュニはもちろん、ボンビまで吸い込めるサイズです。

また、ライギョの基礎研究で、内田&藤本「カムルチーの生活史」という研究論文がありますが、カムルチーの場合、自分の全長の1/3まで食べる魚なので、例えば、50cm級のライギョであれば、長さが16cmまでのフロッグなら食ってきます。ボンビの全長は約9cmなので、

マメだろうが、ボンビで釣れますw

またフックポイントを隠すドテがほんのわずかについているおかげで、フックポイントはちゃんと隠すことが出来、ウィードレス効果が良い。

で、長さも絶妙で、ちょうど全くストレスなく空気抵抗を回避できるような形状で、飛距離も抜群。ヒシの揺らし方もグッド。スイレン等のピンスポ攻撃でもしっかりとケツが入ってくれる。責めてよし!アタック取ってよし!良いこと尽くしのフロッグで、これが一番だと思います。

がしかし、一つだけ致命的な弱点があって、それはケツの厚みです。兎に角、一番尖がったケツの頂点の厚みと硬さはなんとかならんかいの?という感じです。

これはボンジュニですが、

凹んだ時に、

ここがクソ硬い。そのため、フックアップ後の刺さりに支障ありです。

このペコペコがクソ硬いんです。

ロデオのフロッグは全部コレがあります。

ケツの先端がすごく厚くて硬いんです。

ボンジュニですが、

縦割りにするとホラ!厚いでしょ!?

クローク。これも一緒。

クロークタイプU。これも同じ。

ロデオは全部コレがあります。

スラッシュ成形で作られている以上、キツイRの付いたケツは高温になるため、

熱で固まる塩ビゾルで成形した場合、肉付きが良すぎて、皮が厚くなってしまいます。

もう一つ。ロデオはみんな、フックホールが後ろ過ぎるんです。フックホールがケツに近づくと、ゾル排出時にフックホール後部に未硬化のゾルがたまりやすく、フックホール後部が非常に分厚くなってしまいます。

フックホールに向かってゾルを排出して、その際、フックホールに近いところに未硬化のゾルが集まり、そのまま硬化させてしまうので、

ケツに近い部分は厚みが厚くなってしまうとです。

そんなわけで、ロデオのフロッグはどれもケツだけが異様に厚く硬くなっています。

ケツの頂点が厚いと、フッキング時に針が奥まで刺さりにくくなるため、フッキングは悪くなります。これがロデオの持つ共通した弱点です。


ボンバーをもっと釣れるようにするには
この問題をクリアするには、ずばりいって、Rのつきすぎているケツの頂点に丸みを帯びさせることです。そうすることで、スラッシュ成形時に熱の伝わり方が悪くなり、肉付きが悪くなり、薄くやりこくなります。

そして、フックホールをもっと前にすること。こうすることでフックホール後部のゾルが流れ易くなり、ゾル排出時にスンナリ流れてくれて薄く肉付きしてくれます。

なんだかウィップラッシュと同じような感じになりましたが、是非、実践して欲しいと思います!


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