有罪・無罪・冤罪



ミステリーサークルって知ってるか???


俺と同い年くらいのヤツは皆知ってると思うんだけど、平成生まれのヤングたちは知らねーよな?


時は1980年代、イギリスをにぎわせていた出来事があった。


郊外の麦畑に、突如、巨大な幾何学模様が現れるんだわ。それもわずか1晩のうちに!


こーゆーヤツなんだけどさ、スッゲー模様だろ?


これが、畑にイキナリ現れるわけw


「なんで?」って思うだろ?


ってか、ナスカの地上絵そのものだよな?


しかも直径20mとかのクソでけー円だぜ!?


これが複雑に組み合わさった模様がわずか1晩のうちに出来るなんて、人間業じゃねーよな?


テレビでは、「宇宙人からのメッセージ」として紹介されて、当時小学生だった俺は、宇宙人の存在を「マジ」に信じてたな


つっても、幼少の頃からひねくれモノだった俺はさ、最初は信じてなかったよw


だけど「マジ」にさせたのは、大学教授たちの検証だった


大学の調査団がミステリーサークルの藁を調査してみたんだよな。調べた結果、藁の茎は折れずに曲がっていて、曲がった節を見てみたら、電子レンジで暖めた時に出来るような空洞が出来ていた。


大学教授たちは



これは、麦畑に「瞬発的なマイクロウェーブ」が照射され、加熱された結果、出来た幾何学模様です!



なんて結論付けちゃったわけ!

大中小、様々な大きさのUFOが降りてきて、麦畑にマイクロウェーブを照射するCGとともにだ!


山口の田舎モンの小学生が「マイクロウェーブ」なんて言葉聴いたら、しびれちゃうだろ?


俺は、大学教授たちを信じ、ミステリーサークルと宇宙のつながりにロマンを感じながら小学生時代を過ごしたな。


しかし、1991年、世界に激震が走った



「ミステリーサークルは、ボクたちが作りました。」



つって、犯人が現れたわけ!しかもたったの2人!( ゜Д゜)



そんで、カメラの前でミステリーサークル作りの実演をしてくれた


一人が麦畑にクギさして、それに紐つけて、もう一人がトンボ持って、麦を踏みながら歩いて回るだけ。1個作るのに、10分たらずだった・・・・


俺はそれを見たとき、目ン玉が飛び出たぜ!




「マイクロウェーブは何だったの!?」




世界中からそのツッコミが入ったと思うぜw


ミステリーサークルは、宇宙からの交信ではなかった・・・・・。


この時思ったな。



「思い込み」ってやつは怖い



実際は真実と異なっていても、権威ある人がそー言っちゃって、みんなが信じたら、それが真実になっちゃうわけ。









嗚呼!




毎回言ってるような気がするけど、






大幅に脱線しちゃったぜっ!





話をライギョに戻すぞw今回のテーマは雷魚マンの「思い込み」ってヤツだw



では、本題にはいるぜw




俺、白状させてもらうとさ、ランディングん時、兎に角、キャッチ優先!


雷魚のダメージなんて二の次なんだよなw


何が言いたいのかっつーとさ、アスファルトだろうが、コンクリだろうが、お構いナシにブッコ抜くってこと!


雷魚マンの暗黙のルールとやらでは、アスファルトやらコンクリ厳禁だよな?


例えば、釣行紀にこーゆー写真が掲載されると、必ず「指導」が入るだろ?


「雷魚の体は熱に弱くて粘膜に覆われて、それが乾くとダメージが・・・・


元気にリリースするために・・・・


やりこい草の上で取り扱ってください!」



つってさ、そんで注意されたアングラーが「次から気をつけます」って感じだよな?


雷魚の世界では何十年も続けられてるやり取りなんだけど、一つ疑問があってさ、






注意してるオメーも、アスファルト完全非接触で雷魚ゲームやってんのかよ!?





って思うんだよなw


近くに草むらがあればいいんだけどさ、そーゆーポイントばかりじゃねーだろ?


アマグン系の完全なる市街地クリークなんて、後ろの車気にしながらフッキングいれなきゃいけねーとこばかりだろ?


草むらなんて一切ない。用水路だけに足場も高い。


こーゆーポイントだよな!?


ンなとこで一体どうやってアスファルト非接触でやるの?ってハナシだよなw


その手の雷魚マンのオススメメソッドは、これまたお決まりなんだけどさ、


ブルーシートとバッカンだよな?


けどさ、目をつむって想像してみてくれよなw


市街地を流れるドブで見え雷魚を発見して、フックアップも成功。足場が高いトコから抜き上げようかと思ったらそこらは全面アスファルト。



さぁどうする?



足元で雷魚がバチャバチャやってるのを片手でいなしつつ、片手でウェストバック手探りでブルーシート探して、取り出して、通行の邪魔になるのお構いナシで巨大なブルーシートを広げて、しかし、ランディングしたらカピカピ予防のために水かけなきゃいけないから、ヒモつきバッカンを垂らして水汲んで、そんでブッコ抜いてブルーシートの上にのっけて、即座にバッカンで水捲いて・・・・


一言だけかまんかな?




あんた一体、ウデ何本あるんだよ???w




片手でロッド支えて、しかも雷魚が付いてるんだぜ?ミスターマリックなみの器用さを持ち合わせててもできねーだろそんなことw


最初からバッカンに水汲んで、ブルーシート広げてたら出来るかもしれねーけどさ、釣れるかどうかわかんねーだろ?


用意してたはいいけど、魚が釣れなかったらどーすんの?


一旦ブルーシートたたんで、バッカンの水捲いて、そんで次の釣り座っていうか、歩いていった水路の先で再びブルーシート広げてバッカンに水汲んで用意すんのかよ?w


歩きながら3匹くらい雷魚釣れた日にゃ、めんどくさすぎて発狂しちゃうゾ!


ってか、市街地ど真ん中で用水路のわきでブルーシート広げてたら、


「まさかこんなところでキャンプかしら?」つって、通報されるぞオイw


人通りの多い道路脇の用水路で釣り人がブルーシート広げてる様は、変質者そのものだろwww


雷魚の世界ではさ、ブルーシートとバッカン使ってる雷魚マンが正義のヒーローみたいに語られるけどさ、俺は今まで一回たりともブルーシート使ってる雷魚マンなんて見たことがねーなw


俺はどーやってんのかっつーと、コンクリだろうがアスファルトだろうが、兎に角ブッコ抜くな。


そんで、アスファルトの上でサッサとフックオフしてリリースだ。


写真撮るときはアスファルトの上に置いて撮ったら、騒ぐバカがいるからフィッシュグリップで持って撮影。


こーゆーのがそうだよ。


近くに草むらがあったら、フィッシュグリップで持って移動してそこでフックオフ&写真撮影&リリースするな。


ってか、雷魚師の大多数はこんな感じじゃねーかな?


ビニールシートやらバッカン持ってる雷魚マンなんて見たことがねーもんなw


冷静に考えて、キャッチするたんびに用意してたら、めんどくさて発狂しそうになるし、あらかじめ広げてたら、移動するときにめんどくせーだろ?


クリークでランガンする時なんて荷物多すぎで旅行用のゴマ付きキャリーケースでも持っていってんのかよ?ってなるよな?w


仮にそのグッズ活用したとして、一旦雷魚乗せたブルーシートをたたんで、それどこにしまうんだ?って思うよなw


ヒップバックにいれんの?雷魚汁たれてクッセーぞw


車の中に入れて移動してたら、真夏の発酵効果で芳醇な香りが猛威をふるって大変なことになるぞ!?w



使った後に一回一回洗ってんのかよ?w



ってか、水道水もいつもあるわけじゃねーよな?生活廃水タレ流しのドブの水で洗った日にゃ、雷魚臭だけのほうがマシでしたってオチもあると思うぜw


だから、ガチ普及ブログとか見てて「ブルーシート&バッカンのススメ」みたいな記事書いてる雷魚師がいると、心の底からリスペクトしちゃうわけw


あんなに手間なことをやって、しかもそれを他人に薦めて、雷魚界の将来に貢献してるわ、超スゲ〜なコイツって思うなwww


しかし、リスペクトしつつ、全力でアラ探ししてたら信じられない魚を見つけてしまうことも多々あるわけw


どんな魚かって、そりゃーこーゆーやつだよw


頭の上部に、小判型のキズを負った雷魚なんだよなw



これはどういうキズなのかっつーと、


アスファルトやコンクリの上でのた打ち回った時に付くキズなんだよなw


雷魚って、ランディングした後、たまにクネりながら大暴れするよな?


暴れた時の現場がアスファルトやらコンクリだったら、地面にガチの頭突きしちゃって、さらにクネるからさ、ほんだきん、その場所に小判型のスリキズができちゃうわけw


だからさ、ブルーシート薦めてるのに、そーゆーキズを負った雷魚を釣果写真で載せてるとこ見るとさ、



どうしてそこにそのキズがあるの?って不思議なんだわw



だって、やりこい草の上だったら頭突きしたところで傷はいかねーよな?アスファルトの上にしたって、水張ったブルーシートの上で雷魚を扱ってたら頭突きしたところで、キズなんて付くはずがねーもんなw



そのキズは一体どうして出来たんだよ?



これが分からなくて何年も考えてたんだけどさ、一つの仮説を立てたらうまいこと説明が付くんだわw



他人には薦めるけど、自分はやってない



ってことw


ガチ普及ブログやってるようなガチ雷魚マンの中にはさ、




他人にはクソ厳しいけど、自分にはクソ優しいヤツ




っているだろ?


「ネスト抜くヤツは犯罪者!」って言いつつ、誤爆したネスト雷魚の手持ち写真アップしてるようなアホだってw


そーゆーヤツと同じでさ、人にはめんどいこと薦めてるんだけど、自分はめんどいからやらねーってとこじゃねーかなw


だけど、ブログとかで、ブルーシートとバッカン紹介してたら、「おまえヒーローだな」ってコメントが連発するだろ?


そんなコメント見ながら、「俺ってチョ〜カッコいいぜ(○´∀`)σ」って悶絶こいてんだろw


俺みたいに疑惑の眼差しで見つめてる人間がいることも知らずになwww


俺、総務省のパブリックコメントに提出しようと思ってんだけどさ、



「他人に強制するなら、せめて自分はそのルール守って!」



って感じだなw








嗚呼っ!





またまた、すっげー脱線しちまったけどさ、兎に角、俺はアスファルトとかセメントとか深く考えないで雷魚釣りしてるっつーこと!



話を雷魚に戻すから、気分を一新して読んでくれよなw


俺の好きな池でイレパク癒し池ってのがあるんだけどさ、退屈しない程度にマメ君が釣れて、たまーにゴンブトの80UPが釣れるとこなんだわ。


昨今そーゆー池って激減の一途を辿っててさ、香川でもそーゆー池ってメッキリ少なくなっちゃった(涙)


自分の釣行紀見てたら、80UPが10本以上釣れてる年もあるんだけど、今じゃ信じられねーな。


今や香川なんて、マメばっかの数釣りか、一発狙いの激シブ池で頑張ったんだけど、撃沈しましたって感じの釣行紀ばかりだな。


しかし、マメならば、遠征する意味ないくらいのサイズだからさ、香川来たって良いこと一つもねーから、なるべく来るんじゃねーぞ!九州行ったほうが良い思い出来るんだからな!佐賀行け佐賀!ブッキングがウザイとか、そーゆーのなしで、誠の親切心からアドバイスしてるんだからな!分かったな???


ちょっと取り乱しちゃったけど、そんなわけで、今期はオオノトーナメントもあるし、貴重なイレパク池に足しげく通ったな。


このイレパク池なんだけど、香川の野池らしく、フル護岸の2面アスファルトでイチバン良い立ち位置がアスファルト側だからさ、必然的にランディングの時はアスファルトに抜き上げなきゃいけないわけ。


毎年お構いなくアスファルトに抜きあげてたんだけどさ、今年は例年とちょっと違ってたな。


マメがポコポコ釣れるのは毎年同じなんだけどさ、たまに釣れるゴンブトの雷魚がガリガリ君になっちゃってんの(涙)


マメ君はまぁ、こんな感じでフツーのコンディションなんだけどさ、


たまに釣れる80UPがこれなんだよな。。。。。ガリガリ君。去年までゴクブトのイチモツだったのにだぜ!?


そんでさ、特徴的だったのは肉腫があったってこと。


この雷魚、ひっくり返してみると、こんなになっちゃってんの。


他にもこの池で釣ったんだけどさ、釣れる雷魚の多くは、やっぱり肉腫があってさ、釣るたびにブルーな気持ちになるんだよな。


雷魚って、なかなか釣れねーからキャッチするとうれしいじゃん?だけど、こーゆーふうにガリガリでなおかつキモイ吹き出物があると、逆に出会いたくないんだよな。


だけど、昨今、80UPを出せるポイント自体が少なくて、おまけにオオノトーナメントで勝ちたいし、そんなわけで、いつか良型のイチモツが釣れねーかなと思いつつ、イレパク池で頑張ってたわけ。


そんなある日、京都ナンバーのヤツとブッキングしてさ、でかい池だし邪魔にならない程度にご一緒しますか〜つって、2人でやってたわけ。


そんな時、マメがアタックしてきてさ、いつものようにアスファルトにランディングしたら、突然ソイツが血相変えて走ってきた!














「アスファルト雷魚マンってお前か━━━(# ゚Д゚)━━━!」











つって、俺を罵倒したわけw(゚o゚)w


さっきまでニコニコしながら雑談してたヤツが、突然、「はんにゃ」みたいな形相で俺を叱責するんだぜ!?


俺ビックリして、口パクパクしてたんだけど、事情を聞いてビックリ!


彼もこの池を愛する雷魚マンだったんだけど、今期、やたらと肉腫を持ったガリガリ雷魚が多くなってガッカリしてたんだって!!!


ンデ、さらにビックリしたのは、






「肉腫雷魚が増えたのは、俺のせいだ」って言ってんの!






「エッ!?」って思ったんだけど、ヤツの言い分はこうだった。


@雷魚はヒフが弱い魚

A心無いアングラー(俺)がアスファルトの上でランディングする

Bアスファルトの上で転がった雷魚がやけどを負いつつ、キズを負う

Cキズから、悪性の細菌に感染

D肉腫になる

E釣果しか考えない害蟲アングラー(俺)は幾度も愚行を繰り返し、肉腫を負った雷魚が増える

F肉腫を負った雷魚は食欲がなくなり、体は痩せ細り、やがては絶命する

G雷魚池は終焉を迎える



と、こういうシナリオだった。


俺はお気に入りの雷魚池を攻撃するとんでもない悪党ということだ。


怒られるのが好きな人間はいない。私は一方的に責める彼に対して少し腹が立ったが、それ以上に自分のした過ちを悔い、そして自分を責めた。


なぜならば、私も彼と同じ、「この池を愛する人間」だったからだ。


昨今、退屈しない程度にアタックがある池で80UPが釣れるポイントというのは本当に貴重で、だから俺は足しげく通っていた。


それは彼も同じで、退屈しない程度のアタックの中からグッドコンディションの魚を夢見れるというのはうれしいものである。


ガリガリ君に例えたらそれはアタリ棒で、チョコボールに例えたらそれは金のエンゼルなわけで、そういう「アタリ」を引く楽しみを私は彼から、そして自分からも奪っていたのである。



「ランディング優先でダメージは二の次」



嗚呼、私は何という愚行を繰り返していたのだろうか。



その晩は、自責の念で眠れなかったほどだ。


それからというもの、釣り座にはブルーシートと水を入れたバッカンを常駐させ、万全の体制でキャッチに備えた。


さらにアスファルトやコンクリを見つけたらとりあえずパンチして、その存在を呪い、フィールドでアスファルト雷魚マンを見かけた場合は、注意したら逆恨みされてフィールドを2chとかに書かれると困るので車のナンバーと人相を控え、「呪い代行業者」を活用し、一日も早くそういった愚民たちの絶命を祈願した。





暗黙のルールも悪くないな





そう思い始めていた頃、一つの疑問が頭の中に浮かび上がった。




市街地クリークでの雷魚ゲームはどうなんだろう?




アマグン系の市街地クリークはフル護岸どころか、アスファルトとコンクリ以外何もないようなポイントである。


バーストアウト2やアマグン系ブログとかを見ていると、そこはまさにドブのオープンサイト戦であり、アスファルトやコンクリみたいな建築物オンリーのロケーションで、やりこい草むらなどは存在しないところがほとんどだ。


私は改心し、そういった場所では雷魚を狙わないように心がけていたのだが、アマグン系ブログでは相変わらずオープンサイトで狙っているところを記載しているし、やはり用水路である以上、足場が高いポイントがほとんどで、そういったポイントでの雷魚ゲームは、アスファルトランディングは必ず行われると思ったし、釣果報告の雷魚の写真をチェックしてみると、やはり小判型のキズが多く見受けられた。ヤツらはアスファルト雷魚マンだ!



今まで、暗黙のルールの強制を批判してきたワタシであるが、



我慢が出来なかった・・・・。



「注意」いや、これは「先人からのアドバイス」



私のように、自ら自分のフィールドを荒廃させ、後々自分を責めるような愚行は繰り返されてはならない。



ただし、キモイ古株と思われるのだけは勘弁。アクセスブロックをかけられると、ブログが見れなくなっちゃって困るので、「通りすがり」とか「名無し」というハンドルネームを活用し、コメントで遠慮がちにアドバイスした



ところが、ブロガーからは意外な反応が返ってきた。



アスファルトランディングなんて市街地用水路では当たり前!みーんなアスファルトラインディングしている!暗黙のルールがうるさいから、アスファルトでランディングした後、ちょっと遠いけど草むらに移動して、写真を撮ってる。

ただ、移動するときに雷魚が暴れて手から滑ってアスファルトに落ちちゃうので、頭の上の小判傷はその時に出来るものだそうだ。

もし、それくらいで肉腫になるんだったら、同じ水系のクリーク雷魚は肉腫だらけですよ、とのことだった。


確かに言われてみればその通りで、市街地クリークで、歩きながらの見え雷魚のサイト戦がメインの地域は、肉腫だらけなはずである。


にもかかわらず、そういったクリークの釣果報告を見てみると肉腫雷魚は全くなく、むしろ肉腫雷魚は、香川みたいな野池メインの止水域に多く見られた。


私が釣った中では、クリークでも釣ったことはあるがセキの手前で、ある程度止水状態になっているところくらいで、多いのはやはり野池である。


となると、京都の雷魚バカの言っていたことと整合性が取れない。


雷魚がアスファルトに接触する機会は、どちらかというと野池よりも市街地用水路のほうが多い。しかし、肉腫雷魚の分布は逆になっているわけである。


一つの疑問が生まれた



肉腫の原因は本当にアスファルトランディングなのか?



そして、一度専門機関に相談してみようと思い、山口は下関の水産大学校に相談してみることにした。以前、「縮む雷魚」問題のことで相談したら丁寧に対応してくれたので、今回も期待が出来る。


自分が釣った肉腫雷魚の写真をメールで送って病名を聞いた。


答えが返ってきた。


雷魚の吹き出物は





上皮腫





と呼ばれ、ヘルペス系ウィルスの感染による病気で、淡水魚ではよくある病気らしく、「養殖魚でも見られる症状」とのことだった。


おそらく、イレパク池の肉腫雷魚は、ヘルペスウィルスに感染し、発症した結果、肉腫雷魚になったのである。原因がウィルスだけに、他の雷魚にも伝染し、その池の多くが肉腫雷魚になったと考えるのが妥当な答えであろう。


さらに上皮腫を調べていくと、コイの場合、肝炎を引き起こし、成長が遅れて痩せるそうだ。雷魚は水産資源として価値がない上に、ブラックバスのように際立って打撃を与えるほどの影響力がないため研究対象になることがなく、ヘルペスウィルスでの症例データは存在しないが、症状がコイに準ずると仮定した場合、肉腫雷魚はガリガリなのが多かったというのもつじつまがあう。


加えて、養殖魚でも見られる病気ということは、水中にずっといる状態でも感染、発症するので、アスファルトが云々という話は別問題と捉えられる。


つまり、アスファルトで火傷したから肉腫になったわけではなかったのである。





アスファルトやコンクリでランディングしたら火傷をして炎症を起こし、肉腫が出来る。





これは雷魚マンの思い込みだったのだ。


思い込みというのは恐ろしい・・・・・・


自分は古株で、長く雷魚をやっているから、経験値が豊富だからといって、ちゃんとした検証もせずに、病気という自然現象を「思い込み」によって人的危害と決め付けてしまう。


雷魚の場合、これに宗教が加わる。


迷惑なのは、悪者にされた人間である。


これは中世末期、数百万人の犠牲を出した「魔女狩り」となんら変わりないことで、これはガチ古株の宗教的な暴力行為に他ならない。


私はこの事実を知り、勉強になったと思った反面、猛烈に怒りがこみ上げた。







これは冤罪である。








あの京都の雷魚バカ、どうしてくれようか・・・・・



















やられたらやりかえす。

倍返しだ!!!











再びイレパク池に通った俺は、雷魚のアタックよりも京都の雷魚バカの登場を待った。


そして数週間後、ついに対面できた。俺は「はんにゃ」の形相で、ヤツに水産大学校で教えてもらった事実と、肉腫率が高くなった理由は、俺のアスファルトランディングではなく、ヘルペスウィルスによる伝染が原因だと言い放ってやった。


ヤツは猛烈に反省し、俺の足元で震えながら「土下座」をして侘びた。


反省の色が確認出来たので、俺の気は収まった。


この池の肉腫雷魚を巡って対立した二人だったが、同じ池を愛する同志であることに変わりはない。いがみあっていても再びブッキングした時に気まずくなるだけなので、我々は和解することにした。


二人並び、フロッグをキャストしながら雑談し、俺の考えを彼に聞いてもらった。


雷魚のダメージを考えたら、アスファルトランディングは当然やめるべきであろう。やりこい草むらの上でやったほうが魚には良いに決まっている。さらに理想を述べれば、保水に優れたブルーシートにバッカン水掛けがベストだ。


ランディング時はブルーシートにバッカン。結構なことである。しかし、そう思うんだったら自分がそうすればいいだけなのだ。あくまでそれは自分が考え、自分が尊守する「自分ルール」に過ぎない。


その自分ルールを暗黙のルールとして訴え、「雷魚マンのルール」に挿げ替えている点が問題なのである。



「雷魚マンなら守るべきルールなので、従うべき。彼は知らないだけかもしれない。注意、いや、これはアドバイス。見ず知らずの雷魚マンだけど、アドバイスとして諭してあげよう。」



大きなお世話である。



雷魚マンがやっている雷魚ゲームは大前提として、外来魚のゲームフィッシングなんだということを忘れてもらっては困る。


ルール違反なのは、迷惑駐車やゴミのポイ捨て、進入禁止のヒモをくぐって釣り座に向かい、挙句に畑を踏み荒らしながらマメの手持ち写真を撮影することくらいで、後はキホン自由である。


マナーとして守るべきルールは、地元の人に対しての挨拶や、先行者がいる場合に声をかけるくらいのもの。


アスファルトが云々とか、ワームで狙うなとか、そんなルールは一部の雷魚マンが尊守している自分ルールに過ぎない。





バラしたくない。





釣り人として当然持っている感情である。


雷魚のダメージを犠牲にしてでもランディングを優先する釣り人の気持ちも分かって欲しい。また、赤の他人がそう思っていることを否定する権利は誰にもないのである。


それでもダメージが云々というのなら、クギみたいな針をブッ刺して藻ごと引きずり倒す蛮行自体を自粛するのが賢明と言うものだ。


釣りをしながらの雑談は、釣りを豊かにしてくれる。京都の彼に自分の想いを洗いざらいブチ撒けたわけだが、少し前の彼だったら、おそらく取っ組み合いのケンカになっていたであろう。


しかし、今回の「ガチの冤罪事件」がよほどショックだったのか、落ち着いた様子で私の話を聞いてくれた。


彼はこれからも雷魚のダメージ優先を貫き、自らを制約したルールの中で雷魚ゲームを楽しんでいくことは間違いない。それ自体はすばらしい心がけである。


そして、彼はもう自分ルールに従っていない釣り人を非難することはないであろう。


雷魚ゲームの将来はかくあるべきである。



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