カルカッタ コンクエスト 201 オーバーホール


雷魚1年目にこれでもかというくらい酷使したコンクエをオーバーホールします!


これがそのコンクエ。バサーとハンドルをつけて、ノブは401の大型ノブをつけてます。ちなみに、ノブのベアリングの2個はAvail製。


諸般の理由から、リテーナーをつけていません。なので、ラチェットで時計回りにまわすと外れます。


スタードラグが出てきます。スタードラグの裏側にはスプリングがついています。


あとあとはずすのに手間取るので、上の写真の座金ドをスタードラグを工具代わりにしてはずしておきます。


はずれました。


ドラグのワッシャをはずします。オメコの形に入っています。ドラグを閉めると、こいつがテンションをかけるという仕組みです。


メカニカルブレーキを分解します。反時計回りにまわせば取れます。


向かって下側のシャフトについてあるEリングをはずします。ラジオペンチで引っ張れば外れますが、Eリングが開かないように注意です。


サイドカップを引っ張ればそのまま抜けます。おそらく、これも一緒に抜けます。内側にOリングが入っています。この部品が、カップをピコンと出したときに分離するのを防ぐパーツです。


スプールをはずします。


マイナスドライバでボディのネジをはずします。長いネジが下側です。


ワッシャ及び、メインシャフトとローラーベアリングの間に入っているスペーサーが抜けます。


カップを開けると、本体が出てきます。クラッチ操作をしているバネが二本飛んでくるかもしれません。


これだけ汚れているのは、ずばりオオノの黒PEのせいです。使うとあっというまに手が真っ黒になります。ラインのダシ汁があれよあれよという間に出てきてボディまで真っ黒になります。白はいいんですが、黒はダメです。


一緒にハンドルベアリングも外れました。ベアリングの外側にゴムがまいてあります。


サイドカップのベアリングをはずします。爪楊枝で留め金をはずせば簡単に外れます。


次は本体の分解です。ピニオンギアをはずします。手で簡単に外れます。


メインギアをばらしていきます。ドラグプレートをはずします。爪ではなかなか外れないので、マイナスドライバでやると簡単に外れます。


次にメインギアです。これは手ではまず無理で、マイナスドライバで裏側をつつきながらはずします。


外れると、カーボンワッシャが入っています。洗うときに邪魔なので、はずしましょう。あまり力をかけると折れるので要注意です。私は折りました(汗)


メインギア裏側のカーボンワッシャもはずし、その下にあるストッパーギアもはずします。ストッパーギアはクラッチを戻すときにクラッチカムに引っかかるツメを押し戻すときに使われます。


するとこんな感じになるので、レベルワインドのクロスギアを回すギアをはずします。


なんと裏側にベアリングが付いています。ハンドルの回転のなめらかさはこのベアリングの担う役割が大きいようです。スピードマスターには付いていませんでした。


するとこんな感じになります。しっかしきたねぇ・・・


クラッチカムをはずしていきます。まずはこのネジをはずします。2個付いてます。


裏側にベアリングがあります。このベアリング・・・いつも思うんですが、必要ないと思うんですが・・・


クラッチカムをはずす前にこのスプリングをはずしときます。あとは、指で引っ張ると外れます。


クラッチカムが外れました。


クラッチカムを駆動させるツメをはずします。


続いてクラッチレバーの分解。まずは、レバーに直結しているシャフトからEリングをはずします。


するとクラッチレバーの受けがはずれます。


こんな感じになるので、下側のシャフトを抜きます。


するとクラッチレバーが外れます。


レベルワインドの分解開始です。レベルワインドのクロスギアに直接付いているEリングをはずします。写真はマイナスドライバ一本でやってますが、二本引っ掛けて引くと外れやすいです。


マイナスドライバでレベルをはずします。このネジは精密ドライバではなく大き目のマイナスドライバを使ったほうがいいです。


クロスギアがすべて外れました。


レベルを完全にはずすためにシャフトについているEリングをはずします。マイナスドライバで押すようにすると外れやすいです。


引っこ抜くと、レベルも外れます。レベルワインドのパイプごと引っこ抜きます。


まだ本体にはこのネジが付いていますので外します。するとクロスギアカバーも外れます。


シャフトガイドを外します。プラスドライバで簡単に外れます。


サイドカップからシールをはずします。マイナスドライバで外れます。


スプールシャフトのベアリングをはずします。五角形のストッパーを爪楊枝ではずすと、


中からベアリングが出てきて軸アタリのカーボン板が出てきます。


これですべてばらせました。


ギア関係の汚れはパーツクリーナーで一気にやったほうがいいですが、大型の部品なんかは、中性洗剤をバケツにためて歯ブラシで磨いたほうが綺麗になります。


で、一昼夜乾かします。


で、組み立て。ここからがパズルのようでした。まず、レベルワンドを組みます。シャフトを入れて、レベルも挿入します。


裏から見るとこんな感じです。


シャフトを入れたらEリングで固定しましょう。


次に、矢印の部品(クロスギアカバー固定ボルト)をつけます。


クロスギアにベアリングを入れます。


続いてクロスギアのカラーを入れます。


本体にクロスギアのカバーを入れます。


次にこのようにシャフトをギアの外側まで出して・・・


クルリと回し、クロスギアにシャフトを引っ掛け、抜けないようにします。この写真はクロスギアカバー固定ボルトが付いていませんが、撮影が前後しただけですので気にしないでください。


反対側にカラーをセットします。


ワッシャを通して、Eリングで固定します。


あとは、クロスギアのピンを入れて、


ナットでとめればOKです。ナットの中に小さいワッシャが入っています。なくさないように気をつけましょう。


レベルワインドが完成しました!


続いて、ギアボックスとは反対側のサイドカップをつけます。左のプラスチックのカラーを+ネジで固定します。


金属カラーを準備します。これは中にゴムのOリングが入っています。


ダスト進入防止のシールを固定して、スプリングをシャフトに通します。


シャフトを中に入れると、Oリングが出るので、爪楊枝で中に入れましょう。


で、Eリングで固定します。


次にクラッチレバーの固定です。


で、ここで要注意!


パーツリストではNo65の部品が1個と書かれていますが、実は2枚あります!1枚だと、シャフトとEリングの間にすきまができて、クラッチレバーがグラグラ動きます。パーツリスト通りに組み上げると、ワッシャが一枚あまるので、間違いありません!パーツリストが違うのです!


こんな感じにクラッチ関連の部品をセットします。


ここでグリスアップです。クラッチカムの裏、カムの駆動レバーがボディに干渉するところにグリスを塗ります。


さらにメインシャフトを取り付けて、レベルワインド駆動ギア、メインシャフトギアの間にグリスをつけてクルクル回します。これでたっぷりとグリスアップできます。

クラッチカムを戻すプレートをつけます。

ドラグプレートをつけます。


メインギアをつけます。なかなか入らないのでドライバでこづきながらつけます。


ドラグのワッシャを入れます。


ドラグを閉じるプレートをつけます。


カラーを入れます。


ピニオンギアをセットし、メインギアとかむところにグリスアップ。結合部にグリスをつけた後回す!これを何回かして、たっぷりとグリスを塗りましょう。


忘れてはならないのがスプリング!クラッチカムに2本スプリングを詰めます。こいつがないとクラッチOFFにしてもメインギアとかまないので回りません。


で、サイドカップを入れます。下側のネジが長いです。


なぜ入っているのか良く分からない(ドラグをスムーズに出すためか?)ゴムつきのベアリングを入れます。そしてその上にワッシャを入れます。


続けて、オメコの形に2枚組みのワッシャを入れます。

さらにワッシャを入れて・・・


座金を入れます。スプリングもセットします。


スタードラグを入れて、バサートハンドルのプラスチックプレートを入れます。


で、ラチェットでハンドルを取り付けます。


ここから小技なんですが、リテーナーがぶっ飛んでなくなったため、ワッシャで簡易リテーナーを作ってます。要はネジが回らなければ良いのですw


あとはスプールの固定ネジの装着です。中央のくぼみにカーボンプレートを入れます。


ベアリングを入れて、五角形のストッパーを入れます。


この瞬間が涙モノです。スプールをセットして・・・


仕上げにレベルワインドのクロスギアをグリスアップ!


完成!!!!苦労しましたが、以前と比べると数段綺麗になりました!皆さんも是非自力でやってみてください!


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