ブランク乾燥装置


ブランク塗装でやっかいなのは、乾燥温度。個人的な意見としては、強制乾燥をしたほうが強度が出ます。完全に溶剤が抜けるのかな?常温乾燥だったら、1ヶ月乾燥させても、カシューに毛が生えた程度。

なるべくなら高温で一気に乾燥させるほうが良いと思います。

で、まぁ、夏場なら、車の中に入れっぱなしで強制乾燥が出来ます。

しかし、雷魚ロッドのビルディングシーズンは、冬。

強度が出るのに一体、どんだけ時間かけりゃいいんじゃい!

もうね。

1ヶ月くらいかかるんじゃないでしょうか。メーカー指定は完全硬化が72時間って書いているのがおおいですが、まぁ、常温乾燥で3日で完全硬化に行くウレタンはないといっていいんじゃないでしょうか。だけど、常温で1ヶ月待っても、ツメでひっかけば簡単にキズがつくのが現実。だけど、強制乾燥かければ、つめで傷はつかない。エポキシに迫る勢い。

だもんで、

乾燥装置があれば便利!

というわけで、チャレンジしてみました。

使うんは、布団乾燥装置。温度ヒューズがついており、指定温度よりも上がるとスイッチがきれて、調節しているみたいで、コイツは65度だったかな〜。値段は7000円ほど。

リールシート用乾燥装置としてやってみよかいの編
ブランク塗装と同時に、リールシートの塗装も必須なので、リールシート用の乾燥装置として効率の良いものを探って見ますた。
嫁さんのブーツに布団乾燥機の出口を突っ込み、温度を測ってみました。意外に高い温度まで持っていけて、なんと50度まで行きました。だいたい、ウレタン塗料の強制乾燥の温度は、60度30分ですから、50度1時間くらいでやったら十分いけると思われますw

ブーツの入り口をつまんだほうが、熱がこもって良いかなと思いましたが、エアの出口がなくなると、温風機能から送風機能に切り替わるみたいで、なんと30度にも届かない。

付属品のブーツ乾燥機の袋をいれてやっても見ましたが、これもあんまし効率が良くなく、30度くらい。最初の方法が一番高い温度帯まで持っていけて、50度でした。

次に、身近な保温装置というわけで、
コタツでもやってみました。

ところが、意外にもコタツの温度は低く、38度までしか上がりませんでした。ガッカリです。

だもんで、

ブーツの中に、リールシート・・・・は今は塗装していないので、現在進行中のアブのサイドカップを入れて強制乾燥できるかどうかの実験を行いました。

色々やってみましたが、ブーツの隙間に、付属の袋を突っ込むと、送風機能にもならずに、50度の温度帯を安定して維持できました。

で、この布団乾燥機ですが、タイマーが付いているので、ちゃんと時間管理が出来て便利です。

120分後。ツルツルピカピカw強靭な塗膜!いけた!成功やがな〜!

というわけで、リールシートだけ強制乾燥させたいときは、ブーツに突っ込んで、120分やればOKというわけでw


ブランク乾燥装置編
さぁ、本題イキマスヨ

で、ブランクを突っ込むケースが、Fボイト。釣竿の梱包発送でよく使われる硬質ボール紙です。コレだけだと保温が甘いので、断熱材のアルミクッションを巻きつけることにします。

こんな感じで巻きつけました。

反対側はエアが抜けないようにアルミテープで塞ぎました。

この中にブランクをセット。シャドウライズです。

乾燥は冬場の120分。タイマーがついているので楽々ですw

で、布団乾燥機からホースを伸ばしてFボイトに突っ込むわけですが、

ホースが長いと熱のロスが出るのでなるべくホースは伸ばさないほうが良いというわけで、Fボイトを上におき、下に布団乾燥機を置いて、伸ばすホースを短くして熱効率を上げました。

とはいえ、Fボイト内がいったい何度なのかが分からない。シャドウライズも、完全硬化しているのかどうかが分からない。温度がわからな、度ないもならんじゃろというわけで、やってみます。硬化できたかどうかはツメを立てないと分からないので、怖くてツメを立てていませんが、常温乾燥よりは効率が良いと思います。

で、温度を測ってみる前に、提案改善。

薄いゴム板。

インシュロックで出口に固定。

カッターで割れ目を入れる。

そして、ここからブランクを突っ込む!これで断熱効果も ブランクも入れやすくなって一石二鳥!名づけて、オメコパッキンじゃ〜!

反対側は、布団乾燥機の先を入れるので、入り口を大きめにするために、オメコを二重に入れました。

そうして、改良装置完成。

出口のオメコに温度計を突っ込んで何度か調べることにしました〜

30分後。

に、にじゅうさんど・・・・

全然だめじゃ〜!

入り口も、せいぜい40度ほど。こりゃ、強制乾燥の温度帯には持っていけないと判断しますた。

が、あきらめるのはまだ早漏。布団乾燥機として使って、何度か確かめちゃろうという魂胆。そもそもが布団乾燥機なので、布団乾燥させるときが一番温度が高くなるはず。じめじめした布団を乾燥できるなら、ブランクも乾燥できるじゃろうというのが思惑。

ウヒヒヒ!思った通りw52度じゃ!

こりゃ、いける!

というか、一番安定して温度をキープできる。布団が断熱効果を促しているみたいwww

だったら、わざわざ、温度が一瞬で低くなる可能性のある寒い玄関でやらんでも、

布団乾燥機の付属の袋の中にリールシートとか、ブランクも入れれば問題なしじゃろというわけで、こっちのほうが効率がよかばい!

さて、

Jraidenやったろかいのw

ほんでもって、よめさんに、布団がウレタンくさくなるけど、かまんかねぇ?と聞いてみると、速攻で、アホカオマエ・・・・

なんていわれてNOになってもうたので、

新しく、布団の変わりに、ワタシの服を上にのっけて断熱し、温度を測ってみました。

結果は中腹のあたりで、45度ほど。明らかに布団よりも温度帯が低い。

これでいけるかどうかわからんけど、とりあえず、

現在、作っているダイコーのロッドとJraidenの塗装部分だけを突っ込んで

120分で乾燥させてみました。部屋は10分もすればウレタン臭くなりました・・・・。常温乾燥1週間も置いているのにね。やっぱり、冬場は乾燥かけなければ硬化はサッパリです。

で、チョット改良して、布団乾燥機の下を床からカーペットに移動させました。これで、下側の断熱が出来るので良さそうです。

温度を測ってみると、ティップ部分で38度。前よりはマシのような気もするけど、やっぱり50度は欲しいところ。どうすれば50度まで持っていけるか。

一応、布団乾燥機のカバーの素材がポリエステルなので、ポリエステルで、3mほどの筒を作り、それをアルミ断熱材でぐるぐる巻きにしてみてはどうかと思います。暖かいガスがパンパンになるので、Fボイトの筒よりは、高温を維持できそう。また改良して考えて見ます。

というかね。

そんなことせんでも、

ブランク普通に、布団乾燥機の中に入ります。

温度は52度。だいたいウレタンは、60度1時間で強制乾燥いけますから、これでいけますw

というわけで、

ブランク乾燥装置は、布団乾燥機を使うこと!
※ただし、掛け布団で、温風をシーリングしないと温度が上がらないので、必ず上に布団をかけることです。私のはシングルですが、そりゃダブルのほうがでかいですから、長いブランクが入りやすいので、大きいサイズのマットのほうが良いと思います。



131211 布団乾燥機の課題と改善
布団乾燥機、ブランクが突っ込めるので重宝していたんですが、一つ難点があって、乾燥機のマットの跡がついてしまうんです。

フツーに突っ込んで乾燥させたら、加熱される段階で、完全硬化していない部分が柔らかくなって、マットにひっついてしまうんです。

結果、このようなマットの跡がついてしまいます。

その改善策として考えたのですが、

まずは、ブランクに適当なEVAやコルクをチクワのようにセットします。

そして、それをダンボールに置いて、チクワ部分をテープで固定します。

そして、ダンボールを丸めて、またテープで固定。

これで、ブランクは宙ぶらりんな状態になって、どこにも接触していません。

この状態で乾燥機に突っ込む。

そして乾燥させると、どこにも接触していないので、マットの跡が付かない状態で完全硬化まで持っていけますw

なお、これはダンボールでやっていますが、結構硬くて丸めるのに苦労するため、お歳暮のハコとかで使われる厚手のクラフト紙でやったほうが効率が良いです。

ただし、これはネーム部限定のやり方です。ティップまでの塗装になると、先端部分にチクワをセットできないため、うまくういかないと思います。

ちょっと改善策を考えてまた報告します。


失敗談
ンデ、グリップ側は材料調達の面で送れるため、ブランク側に移り、早速強制乾燥でサクっと乾燥させようと思い、今回工夫をしてみることにしました。

ダンボールの切れ端をつなげて、台座を作り、

ブランク非接触にすべく、ダンボール切って宙吊りに。

その後、上をこんな風にして塞ぎ、

ティップはフニョフニョしてやりにくかったので、テープでマットが上に落ちないように工夫しました。

そんで、布団乾燥機につっこんだんですが、どうも、ダンボールがフニョフニョして、ダメです。

で、ティップ付近に張ったテープには、フニョフニョするうちにブランクとひっついてしまったりで踏んだり蹴ったり。しょうがないので、やり直し。別の手段を考えます。




塩ビパイプを使った乾燥装置
50Aの塩ビパイプを用意し、上半分を切りました。これを使って実験をしてみます。

今回はグリップのセパレート部の塗装なのですが、まずは動かないようにテープで固定。

で、塗装面が宙ぶらりんになるように下側が非接触になるようにテープで固定。

で、布団乾燥機のマットが当たらないようにテープで保護。

こうして布団乾燥機の中に入れます。サイズ的に50Aがベスト。65Aは大きすぎでした。50はロッド乾燥では少し小さいような気がしますが、乾燥機のマットが小さいのでしょうがありません。

こうして乾燥させ、

2時間後、無事取り出せましたw塗装面も完全非接触で問題ありませんでしたw

グリップ部はこれで完成。

あとはブランクですが、ブランクの場合、同じのを3つほど用意しており、

長さにあわせてソケットで調節できるようにしています。値段的にも1000円ほどで出来るし、ダンボールみたいに曲がらないし、いいと思うんで、しばらくこれを使ってみて様子を見てみます。


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