ブランクスの選定

ロッドビルドをするには、まずブランクス。
雷魚専用と歌っているブランクスなんて、ほとんどありません。そこで、長さ、使えるルアー、テーパーデザイン、バット径なんかで、流用できそうなブランクスを探すことになります。
ここでは、マタギのカタログを見ながら、使えそうなブランクの選定を行い、実際にマタギに行き、触った感触を紹介します。あくまで、私個人の意見なので、お忘れなく。


名前 長さ パワー テーパー 価格 感想
T-RUSSEL
FORNAX ETERNO710H 710 6-10PE FAST 19800 ガチガチのロッド。サーペントがファーストテーパーになったような感じ。肉厚なブランクスで、重厚な作り。当然重量も重い。ブランクスの真ん中から下に掛けてドライカーボンの印刷があって、非常にカッコイイ。カーボンパイプ付きでバットジョイントタイプ。カーボンパイプも肉厚でヘビーカバーでも先割れの心配はなさそう。
CRATER TR76SB-XH 760 5oz FAST 13440 在庫なし。
TR76OFS-M 760 15-35g FAST 8190 やわらかすぎ。
TR86TUNA-M 860 80g FAST 14700 グラスコンポジット。先端から60cmくらいが適度にやわらかく、キレイなベントカーブを描く。バットは強靭。カーボンパイプ無し。一本竿として使用可能。グラスのいいところと、カーボンのいいところを併せ持ったブランクス。雷魚ロッドとして、カナリ使えそう。
GRIT TALE86H 860 150g FAST 22050 ガチガチのロングロッド。サーペント711に似ている。非常に重く、使いにくそう。
GRIT TALE-K 8.2H 820 200g FAST 23100 真ん中から下へドライカーボンの印刷あり。グリップ付きで、肉厚なため、ヘビーカバーでも先割れの心配はなさそう。GUNGUNのディスタンススナイパーみたいな感じ。
G-LOOMIS
FS904X(GL3)MAHOGANY 760 1/4〜1 FAST 18554 在庫なし。
HS981(GL2)GRANITE 820 3/8〜4 FAST 13020 在庫なし。
L905(GL2)GRANITE 760 1/2〜3 FAST 13997 ドムドライバーに酷似。カーボンパイプなしで一本竿。雷魚用としても十分いけそうで、非常に良かった。
ST.CROIX
4C79HF 790 1-4 FAST 19950 7.9fもあるのに、軽すぎ。高弾性カーボンを使っているので、粘りが心配。折れるかも・・・。バスロッドテイストやね〜
4C80HMF 800 1/2〜2 FAST 23635 軽すぎ。張りはドムドライバーよりも若干やわらかい感じ。ちょっと雷魚ロッドとしてバンバン使うには少し不安。
4C80XHF 800 3-8 FAST 22050 張りはドムドライバーにそっくり。カーボンパイプなしで、一本竿。2M80MHFにも良く似ているが、重量が2M80MHFよりも軽い。そのため、買うなら、2M80MHFのほうが心配ないかも。値段も高いし。
3C76MHXF 760 1-3 FAST 11550 やわらかすぎ。
3C80HF 800 1-6 FAST 12600 やわらかすぎ。
2S70XHF 700 3/4〜2 FAST 9450 軽く、扱いやすい長さで、それでいて、フロッグのフッキングでも十分フックを貫通できそうな適度なティップの硬さ。値段も安く、クリーク用としては一番使えそうなロッド。しかし、粘りが心配。
2M76MHF 760 3/4〜3 FAST 12600 在庫なし。
2M80MXF 800 1/2〜2・1/2 FAST 14500 ドムドライバーよりも若干硬く、重厚な作り。適度な重さがあり、それでいて、粘りがある。雷魚ロッドに使用しても全く問題なしと感じた。カーボンパイプ無しの一本竿。
2C8MXF 800 3/8〜3 FAST 9450 やわらかすぎ。
2C80HF 800 1-4 FAST 11445 やわらかすぎ。
2C80XHF 800 2-8 FAST 12915 ティップが若干弱い。粘りがなさそう。
CBW709 700 1-4 FAST 14700 グラスコンポジット。在庫なし。
JUST ACE
SWBT701 7.1 2-6 Regular 12705 キンキン・ガチガチの高弾性カーボン。めっちゃ細くて軽いので、ある程度の負荷がかかると、ポッキリ逝ってしまいそう。あとカーボンパイプが薄すぎ&細すぎ。そのため、先割れが怖いです。一応スイムベイト用ですが、雷魚流用はかなり心配です。値段も高いし・・・
SHX710HH 7.10 PE6〜10 FAST 15435 一応、雷魚用と歌っている雷魚ブランク。実際パゴスで見てみたけども、まず、グリップが長すぎ。グリップだけで1mくらいあります。そのため、バットジョイントというよりは、2pcブランク。ヘタすりゃバットガイド、バットジョイント側に付きますよ(汗)。そして、柔らかすぎます。例えるなら、ライムカントリークラス。グラスコンポだからかもしれないですが、雷魚ロッドというよりは少し硬めのバスロッド。あれじゃぁ、カバーゲームで雷魚は難しいような気がしました。フロッグ用のバスロッドのほうがよっぽど硬いです。そして、天井に引っ掛けて曲げてみると、曲がるのは主に継ぎ目から上。フルベントかかったら継ぎ目から折れそうな気が・・・。値段も高いと思いました。
オフショアロッド
ダイコー サザンクロススティックSTC80M 8.0 25g〜100g FAST 中古で5000円くらい ブランク技術の結晶。ダイコーのツナロッド。バット径は16mmだからJraidenと同じ。兎に角軽くて、バランスも良い。しなりもかなりのもので、弾力を生かして、兎に角飛距離が出る。そしてコントロール性が抜群。というか、飛距離と正確性だけでいうと、私の知っている雷魚ロッドの中ではダントツに一番です。キャストフィーリングは、グラスみたいな感じです(素材カーボンですけど)。オフトのグラス飛強が8ftになったような感じです。1枚ヒシカバーで使っても、フッキングが入るだけの硬さはある。バットが強いので、カバー上にリフティングも出来る。だけど、雷魚ロッドでいうと、柔らかい部類に入るので、どちらかというと軽量フロッグ遠投用。ドヘビーカバーだとか、大物相手だとか、大遠投でかかるだけのパワーがあるかどうかは未知数。ただ、明らかに雷魚ロッドの部類のブランクです。
スミス オフショアスティック GSS-80G 8.0 中古で5000円くらい。 今時のGTロッドに較べると柔らかい感じで、バットに荷重が掛かるとしっかり曲がりが下りてくるので、オープン〜1枚ヒシくらいのフィールドにちょうどいい。イメージとしてはマグハスのLHとか、ロデオの80-1くらいの感じ。
※ただし、フロッグマンさんの印象で、私自身は触ったことがありません。情報として、掲載します。
バレーヒル オーシャンクエスト エンデュランス86sj 8.6 FAST 中古で1万5千円くらい 触った感じ、ガン77のような感じ。兎に角硬くて、長い、重い。さすが8.6もあるため、ブランクがあほほど長い。そのため、改造時に工夫が必要。大遠投フィールドで大型雷魚を相手にするにはもってこい。70cmクラスのカーボンパイプをつけると、夢の9ftバットジョイント1pcになるかも!?しかし、長すぎて車に入らないので、移動のたびにジョイントを出し入れしなければならないかも!?
ホッツ タイドレジュ78MH 7.8 〜120g 4.2万 香西釣具に置いてありました。ガッチガチ!ガン77のような感じだけど、バットはキャシャ。いまどきの高弾性のピンピンカーボンのような感じです。しかし、激軽!軽いので取り回しはしやすそうです。雷魚ロッドで使っても余裕だと思います。
リップルフィッシャー AQUILA78 七厘カスタム 7.8 5.8万 香西釣具に置いていました。いけるか!?いけないか!?微妙なところ。バットはしっかりしてそうなんですが、ティップが柔らかすぎか!?だけど、ライトカバーならいけると思います。
タコGUN↑GUN↑ 180cm 2500円 なんでガンガンの名前が付いているか微妙ですが、兎に角、クソ硬い!ティップが無茶苦茶太くて、バスロッドのバットガイドくらいあります(汗)S68そのまんま!硬さもS68と一緒。店で触っただけなので出来ませんが、おそらく、ティップ持っても物干し竿みたいに全く曲がらないと思います。調べてみると、180、210、240があるみたいです。S68を探している人は、コイツを選んでみるといいかもしれません。そこいらの雷魚ロッドどころの硬さではありません。カジキでも釣るんかレベルです。値段は餅論タコロッドらしく、激安!レインボーのジャンプに置いてありました。
キャスタコ762MH 7.6 6000 やわすぎ。
キャスタコ862MH 8.6 6000 やわすぎ。
キャスタコ862H 8.6 6000 ギリギリいけるかなという硬さ。曲げた感じ、ライムカントリーとよく似ています。でも、タコロッドにしたら、フルカーボンで軽い。ガイドはOGKがよく採用している中国モノのセラミックですが、トップガイドはなぜかローライダートップ。おそらく、ICMNST6-2.6かなぁ。だけど、6000円も払うのはもったいないよね。3000円だったら買っても良いけど。鴨川の釣り天に置いてありました。
エッジSDL575B 5.75 硬すぎず柔らかすぎず、クリークでカナリ使えそうだけど短い。ジギングロッドだけんかなぁ。
プロックス ウルトラジグキャスト12ft 12ft 15000 ライギョにしてはギリギリいけるか???レベルの柔らかさ。沖縄でよく使われているショアキャスティングロッド。GTキャスティング用。12ftで、オールフジガイドでこの値段は安い。真ん中とバットの3pc仕様。
プロックス スーパージグキャスト9ft 8000 やわらかすぎ。
サクラ SEAGULLBLITS SGC76M 5万くらいだったかな? シイラ用。クリークでばっちりいけそうw硬すぎず柔らかすぎず、それでいて粘りもある。中断製カーボンを使っているらしく、軽さは抜群。片手で楽勝で操れる操作性。だけど高いな〜。
ルーミス SWBR957C 7.11ft 3万くらい。ブランクのみは1万弱。 久しぶりのヒット!まず、軽い。ティップはやらわかめだが、中腹からバットにかけてすごいパワーが立ち上がる。讃岐の夢で使ったセントクロイの4C80XHFになんとなく似ている。だけど、片手でラクラク操れる軽さはセントクロイ以上。バスのスイムベイト用だけど、完全に雷魚ロッドのレベル。外国のスイムベイト用は日本のライト雷魚用ですね。マタギを調べてみると、1万であるので、ブランクだけ仕入れて組み上げるのも良いかも。また、これのもいっちょ硬いロッドがラインナップされているけども、これがかなり気になります。2011のフィッシングショー大阪で一番欲しいなと思った一品。ただし、セントクロイと同じく、完成品は仕事が粗い粗い。エポキシは気泡ビシバシ。ネームはシワになったままコーティングされていたりと、やりたい放題。やるなら、マタギでブランクから組むべし。
オシアブルーフィンツナ86 8.6 56000 ごくごく硬めの雷魚ロッド。JraidenXHみたい。グリップが長いので切ったほうが良い。ティップも硬ければ、中腹からバットにかけて、アホホド粘りとパワーが立ち上がる。
ゲームタイプC S79BG-MH 7.9 これまた硬めの雷魚ロッドそのまんま。オシアブルーフィンツナ86と同じだけど、オシアブルーフィンツナ86よりはちょいとパワーは弱いかな。
オシア プラッガー S83BG-M 8.3 44000 初めて触ったGTロッド。マグロ兼用。というか、ごついマグロロッドとGTはブランクは同じようなもんらしい。兎に角、かてぇちゅうもんじゃにゃーで。雷魚ロッドの比じゃないです。ティップはまぁ、雷魚ロッドみたいな硬さなんだけども、普通の雷魚ロッドは、ミディアムからバットにかけて粘りながらパワーが立ち上がるという感じなんですが、このGTロッドってやつは、ミディアムまでいったって、そこからまた曲がるのにガツーンと大容量のパワーが居る。バットから曲がらそうとするなら、まぁ、兎に角つらい。雷魚ロッドみたいに、ティップの硬さでフロッグの針を雷魚の口に貫通させた後、動かなくなった雷魚+藻ダンゴをズル引きするような釣りとは根本的に違う。走り回るGTをガツーンと止める、兎に角物干し竿みたいな硬さを持つ。そんなロッドです。雷魚ロッドに使うには硬すぎじゃと思いました。
オシア プラッガー S80M 8.0 37000 やや柔らかめの雷魚ロッド。フォーナインのR3とか、あのアタリとよく似ています。
オシア プラッガー S74M 7.4 35000 柔らかめ。クリークでちょうど良いかもしれないけど、オフショアなんで、グリップが長い。グリップは要改造です。
オリムピック GSOBS78MH 7.8 34650 柔らかめの雷魚ロッド。バットはパワーがある。張りが合って、キンキンしているような感じ。グリップが長いので、要改造。
ダイコー サザンクロススティック STC70X 7.0 9000 ガッチガチのジギング?ロッド。重量感、硬さ、太さ、普通の雷魚ロッドよりも一回り上。旧型サーペントの705がもいっちょ硬くなったようなかんじです。雷魚ロッドそのまんまという感じです。11号のマンガ倉庫で見かけました。
マグナム
クラフト
ビックゲーム 90150 9.0 14800 マグナムクラフトは台湾のブランクメーカーで、日本製東レシートを使って作られているブランクのようで、ブランクの値段が安く、ビルダーの世界では結構知られた名前です。しかし、全体的にライトなブランクが多く、雷魚にいけるのか?が微妙なんですが、

ラインナップの中で最強ブランクが90150じゃないでしょうか?マグナムクラフトの表記は90150=レングス9.0ft、ルアーウェイト150gといった具合です。フレイグメントファクトリーに置いてあるので触ってみました。感触としてはかなり細く、柔らかい印象を受けました。ティップが2.7mmで、バット径が17φですから、シャドウライズの71がそのまま9ftになった感じでしょうか。でもバット径が13φしかなく、シャドウライズより一回り細いです。硬さ的にもシャドウライズ71のほうが硬いと思います。グリップが長いので適当な長さに切って調整できる点は二重丸ですが、これでヘビーカバーは少々しんどいと思います。でもライトカバーだったらいけるんじゃないでしょうか。もう少し太くなったらヘビーカバーでもいけるかな?


雷魚流用が可能なにソルトロッドついて
とりあえず、店や、ショーで雷魚に流用可能なソルトロッドを触ってみた感想です。
クリークに使えそうなやつ・・・ライトなマグロロッド、ヘビーなジギングロッド、短いバス用スイムベイト。
野池で使えそうなやつ・・・・・ヘビーなマグロロッド、ライトなマグロロッド、長いバス用スイムベイト。
こんな感じです。というか、オフショアのマグロロッドと雷魚ロッドがほぼ一緒。ヘビーなヤツはとことんヘビーで、雷魚にしては硬すぎるんじゃない?くらい。マグロでライトなやつは、雷魚でもライト。ティップは若干雷魚のほうが硬いかなとは思うけども、長さもほぼ一緒のラインナップだし、流用は可能だと思います。

ちなみに、ショアロッドは、10ftくらいの2pcで、ダイブ柔らかいので流用は出来ないと思います。

2011年9月25日追記
先日の釣りロマンを求めてで、GTフィッシングの特集をやっていました。そこで磯から狙うGTロッドとして使われていたのが、オシアブルーフィンツナS86Mでした。続いて、船からのGT狙いで使われたロッドがオシアプラッガーS83MHでした。S83MHはフィッシングショーで触っているので硬さが分かるのですが、雷魚ロッドとしてはまず硬すぎで使えないと思いました。一方で、陸から狙われたロッドが86のマグロ用ロッドです。となると、GTロッドって、マグロ用の硬いやつか、船用のGT専用かになると思われます。オーシャンクエストランナー86エンデュランスとか、ダイコーの80サザンクロススティックとかはマグロロッドですが、雷魚ロッドの部類としてはちょっとやわいかなくらいです。となると、雷魚ロッドに流用できそうなのは、硬いマグロロッドです。となると・・・・

雷魚ロッド=GTロッドとして考えていいんじゃないでしょうか。


produced by fukusuke