エポキシコーティング


ラッピング後にスレッドをエポキシでコーティングします。エポキシ配合→フデ塗り作業→エア抜き→硬化まで待つという流れです。エポキシ配合については、エポキシの選定を参照してください。


エア抜きの必要性
エポキシを混ぜる段階で100%エアが入ります。そして、フデの先はギザギザになっているので、塗っている途中で、筆先からスレッドにエアが入ります。そのエアを抜かないと、気泡が入った状態で固まります。そうなったら、どうにもなりません。エアは白ですから、メタリックスレッドや、白等の明るい色だと目立ちません。しかし、黒スレッドだと、めっちゃ目立ちます。だから抜く必要があります。
エア抜きなしでコーティング。右側に小さいエアが無数に入っているのが分かります。

これはドライヤーでエア抜きした様子。ドライヤーは、送風口にたいていホコリが付いてます。そのホコリが飛んでくるので、コーティング中のエポキシに直撃します。エポキシが柔らかいときにピンセットで取り除いてもいいんですが、ドライングモーターで回転中のブランクスにピンセットを入れるのは至難の業。しかも、十中八九、ピンセットが入った跡が付きます。だから、アルコールランプでやったほうがいいです。

こちらはアルコールランプでエア抜き。バッチリエアがありません。やっぱり、エア抜きはしたほうが良いです。

エア抜きのしやすい、しにくいはエポキシの粘性に影響されます。混ぜたときにサラサラしているエポキシはエアが抜けやすいです。フレックスコートのハイビルドは、粘性が高いので、なかなか抜けません。そのため、アルコールランプを2度3度も往復させながら、エアが抜ける様子を確認しながら作業する必要があります。ライトフォーミラはサラサラしているので、一瞬でエアがすべて抜けます。


厚く塗るな!薄く塗って重ね塗り!と言われる理由
イキナリ厚く塗ったら、変な形になります。厚く塗りすぎた場所はタレていき、下に落ちます。しかし、ある程度落ちると、落ちそうで落ちない状態になり、それがそのまま固まり、上の写真のようになります。だから、薄く何度も塗ったほうがキレイに行きます。

エア抜きの目安(アルコールランプ)
エッ!?こんなにちょっとでいいの?というくらいちょっとです。
こんなもんです。これで、エアが表面に上昇して、プチプチと抜けていきます。フレックスコートハイビルドなんかは、なかなか抜けないので、エアを目視しながらやると抜けやすいです。凝視して、エアが抜けたかどうか、目視確認してエアが完全に抜けたかどうか見極めてやるべしです。しつこくやってると、ブランクの先が燃えて折れてしまうので、要注意です。下の「アルコールランプを使った悲劇」を参照。


エア抜きはライターでやったらいかんど!
そして、ライターでエア抜きしてみました。

すると、なんと、炭化してしまいました。これはおそらく、ライターのガス(ブタンガス?)が不完全燃焼を起こしてススが発生しているからだと思われます。アルコールランプのアルコールはメタノールで、これが不完全燃焼が起こりにくいので、ススが発生しないんでしょうか。やはり、エア抜きはアルコールランプでやったほうが無難です。だけど、ジッポーだったらアルコールなので、ジッポーだと、きれいにエア抜きできそうな気がしますが、ジッポーは長時間使うと、回すところでやけどするので、やはりアルコールランプのほうが無難です。




エポキシコーティング(ドライヤーの例)
必要な道具。フレックスコート、テルモシリンジ×2、プラスチックヘラ、ナイロンふで、ドレマカップ(弁当用の激安容器)、ドライヤー、フィッシングモーター。


まずはフレックスコートの混合。硬化剤1、主剤0.9で配合してます。ヘラで混ぜます。


フィッシングモーターを回しながら、ナイロンふでを使ってタップリとスレッドに塗りつけます。薄く塗るというのが一般的ですが、タップリ塗ったほうがスレッドに染み込み、接着が隙間なく出来ます。また、フィッシングモーターで回しながらの作業なので、塗ったところがどんどん移動します。NCP系のスレッドでは、どこが塗れていて、どこが塗れていないかが分かりません。そのため、タップリとつけて、あとから薄く修正する方法が良いと感じました。

が、

これは、1年目のやりかた。このやり方はよくないです。「フデの選定」を参考にしてナイロン平筆で一発で薄く塗ったほうが、よっぽどキレイにいきます。


このくらい分厚く塗ります。


分厚く塗った部分を、スレッドの長さにあわせてヘラを選び、盛り上がったエポキシを平らにします。あふれたエポキシは当然ヘラに付くので、ティッシュでヘラを拭きながらコーティングを薄くしていく作業を繰り返します。


で、エア抜き。この時はドライヤーを当てながら気泡を除去しました。しかし、ドライヤーは風とともにホコリが運ばれて、ホコリが付きます。白スレッドだったら全く分かりませんが、黒スレッドだったら目立ちます。また、風が当たることでコーティングが流されて、硬化後、変な形にコーティングされることが多いので、オススメしません。アルコールランプでやったほうが、キレイに早く抜けます。ただ、アルコールランプは当てる時間を間違えるとブランクスが燃えて折れます。だから、初めてやるときは、捨てブランクでわざと失敗し、燃やすことをオススメします。限界を知ることで、本番は失敗しなくなりますw


最終強度に達するとカチカチ。ガラス級。やっぱりフレックスコートのエポキシはすばらしいです。


基本コーティング
ヘラでコーティングなんてやってたら、ボコボココーティング間違いなし。上の方法はクソです。
このスレッドをコーティングします。

スレッドコーティングの基本は、なるべくはみ出しすぎずにが基本だと思います。

はみ出しやすいのは、エッジ。

だから、エッジは細いナイロン平筆で。

広い部分は大きいナイロン平筆で塗る。

これで、エッジのはみ出かたが少しで一定のコーティングが出来ます。


コーティング後の修正編
雷魚ロッドはキホン、ダブルラッピングです。下巻きしてコーティングした後にガイドをラッピング。強力な応力がかかった時に、ガイドのマウントがブランクスを傷つけるのを防ぐみたいです。
で、この写真ですが、HTメタリックスレッド(A)を巻いてコーティングしたところです。ドライヤーで平らにしたとは言っても、乾いてみるとヤッパリ凹凸が少し残っています。

で、この修正ですが、800番、1000番の耐水ペーパーで修正します。
使い方は、ちょっとした凹凸は1000番。少し激しい変形を直す時は800番です。エポキシのみ削って、スレッドには接触しない削り方が理想です。800番以下にしてしまうと、削りすぎてしまい、スレッドの糸のささくれが出てしまいました。これでは次のコーティングで、また凸凹になってしまうので、なるべくなら800番以上をオススメします。

水をつけて、1000番で削ります。少し削っては、ティッシュで拭いて、表面を確認。これを繰り返します。


スレッド中腹にも少し凹凸がありました。真ん中はあまり激しい変形はしていないので、1000番使うのが無難です。ペーパーかけた所が白っぽくなっていますが、コレは、エポキシがスレた跡です。ヤスリがスレッドまで到達していないので、コレが理想的な修正です。スレたのはコーティングだけなので、上からさらにエポキシコーティングすると、赤くなります。

コーティング後です。スレた色はキッチリ消えて、美しい出来栄えになりましたw


ガイドの足けずり編
次はガイドの取り付け。
気をつけなければならないのが、ガイドの足削り。実はフジのガイドは足のつま先が太く、ラッピングが歪んでしまうのです。
これは、HVSG16Lのガイドの足。先がややナナメに切られていますが、これでは全然スレッドが乗りません。



スレッドを巻きつけていくと、ガイドの足でストップ。足の台座が急なので、そこで、スレッドは上へ上へ登っていこうとしてなかなか前へ進みません。一方、ガイドの裏側は凹凸がないですから、すんなり前へ行きます。ガイドの上下で、ラッピングの進み具合に差ができますので、その結果、一番右の写真のようにラッピングにスジが入ってしまいます。


というわけで、ガイドの足を平らに削らなければなりません。そこで、ベンチグラインダーなる機械を使います。3500円。


マスキングテープでSICリングを保護し、削っていきます。スイッチを入れて回し、止める。惰性で回っているところにガイドの足をつけて削るとうまく削れます。


こんな感じで。


で、微調整。ダイヤモンドやすりですこーし削ります。


そんでラッピング。こんなふうに、隙間なく、キレイな出来栄えになります。


ガイドの取り付け編
ガイドの下側にマスキングテープをつけます。


下巻き&エポキシコーティングした上にセットします。


で、上側をラッピング。ちなみに、このときのスレッドはD(太い)スレッド。A(細い)スレッドを下巻きに、DとかCスレッドを上巻きに使うといいみたいです。


で、まっすぐなっているかチェック。これは2番ガイドですので、左にずれているのがわかります。コレを手で修正します。ダブルフットのガイドなので、上下の足を止めてから修正しようとすると、ラッピングが頑丈すぎて動きません。なので、片側だけつけた状態で、大まかな修正を加えます。


ガイドの下側マウントもラッピング。やっぱりズレるので、これも修正します。このとき、ハンドロッドラッパーのスレッドテンショナーを締めすぎていると、ガチガチに接着されていて全く動きません。無理に動かそうとすると、ガイドを曲げてしまいます。なので、ガッチリラッピングしているけども、ホンの少し動くくらいのテンションを見つけましょう。


で、エポキシコーティング。やっぱり厚く塗って、後からふででそぎ落とすようにコーティング。写真にようにスレッドが少し浮き上がるようなコーティングがベスト。

スレッドの抜き跡のモッコリコーティングの修正(ペーパー編)
大体が、スレッドの抜き糸の跡はボコッと出ています。


1000番の耐水ペーパーではちっとも削れなかったので、800番で根気強く修正作業。


修正していくと、黒いスレッドが剥げたように見えますが、削れたのはエポキシだけ。上から再度コーティングすると、直ります。


2度塗りした結果。めちゃくちゃキレイに仕上がりました。この手の作業はあせらず、ゆっくりやるのがいいですw


スレッドの抜き跡のモッコリコーティングの修正(デザインナイフ編)
デザインナイフで修正ってのもありまっす。これはエポキシ1回コーティング後のスレッド。

デザインナイフは切れ味は、カッターとは全く別物です。だもんで、買っとくべき道具です。

モッコリしたところを、デザインナイフでカットします。この時、勢い余って、滑ることがありますので、マスキングテープでブランクを保護するとなおベターです。

その後、ペーパーで平坦にします。で、ブランクを削ることが予想されるので、マスキングテープで傷が入らないように保護するとなおベターです。上のペーパーのみで研磨するよりもよっぽど効果的です。

ポッコリ抜き跡を平坦にし、ついでに、2度塗り目に向けてのペーパーがけも完了しましたw


補足(ガイドのフットのコーティングテクニック ドライヤー編)
ダブルフットのガイドはコーティングがものすごくやりにくいです。その理由はフット間にフデが入りにくいから。実釣で最も強度が必要なのもその部分。上の図で、「※要注意」と書かれている部分です。古いロッドや使い込んだヘビーなロッドは大抵ここにクラックが入っています。エポキシコーティング中はドライングモーターによってロッド全体が回転していますから、フデが入りにくい部分に肉厚エポキシをコーティングしていくのは至難の技です。しかもSICリングが近くにいるので失敗するとリングにエポキシが付いてしまって悲惨なことになります。

で、その部分をうまくコーティングする説明。まずは、フット間で塗りやすいところに少し肉厚にエポキシをコーティングします。

で、ドライヤーで肉厚に塗ったエポキシを温風の風圧でガイドの足元まで寄せていきます。

端っこに追い込むようにドライヤーを当てて、こんな感じになったら成功♪ちなみに、ドライヤーを当てるとエポキシの粘性が低くなるので、追い込みやすいです。エポキシを付けすぎてタレてきたら、その部分をフデでふき取りながら仕上げてください。

これが成功例。フットの真下に少し肉厚にコーティングされています♪

が、

これも1年目の未熟なときのやり方。ドライヤーを使う以上、ホコリが付きます。しかも、フット間のコーティングがグチャグチャです。


ガイドのフットのコーティングテクニック第二段
ごくごく簡単なんですが、コーティングの際に、フットの足元のみ、小さい筆でエポをたらすだけです。

まずは、フデにたっぷりとエポを付け、たれるくらいにします。で、ドライモーターで回転中のガイドに、フットが真上に来るのを待ちます。この時フデからたれるのを防ぐために、フデを適度に回転させながらエポキシが落ちないように工夫し、フットが真上に来るのを待ったほうがいいです。

で、フットが真上に来たときに垂らすと、エポはフットの根元に溜まるはずです。

それをフデで軽く地ならしして、薄く延ばしてやります。んで、アルコールランプでエア抜きしたら加熱されたエポキシが粘性が低くなって、勝手にフットの下に入ります。

うまいこといくと、こんな感じで1回塗りが出来ます。

失敗例。フットの上過ぎのところでたらしてしまって、下側のスレッドから大きくはみ出してしまいました。垂らしすぎは禁物です。少しの量をチビチビ垂らしながら調節するといいと思います。

ガイドフットのコーティング 補足編
厄介な、ダブルフットのフット部コーティング。コツを少し紹介します。
まず、ドライモーターは、低回転用を選ぶべきです。左がマタギモーターで5rpm。右側が、ハロゲンヒーターから取り出したモーターで、3rpmです。5と3だと、3のほうが回転が遅いです。遅いので、リールフットが上に来る時間が長く、そのため、フット部にエポキシを浸透させるのに有利です。だから、3rpmのモーターをチョイスするとGOOD!です。

実戦編 塗ってみる
これにエポキシコーティングをかけます。

コツは、まず、スレッドのフット部のみにエポキシを乗せていくことです。エポキシは混合直後が一番粘性が低く、時間が経つにつれて粘性が上がっていきます。フット根元は隙間が大きいので、粘性が低いと、スッとなじみながら隙間に充填していってくれます。しかし、ネバイと中々根元まで移動してくれません。だから、エポキシの粘性が低い、攪拌直後にフット部にエポを垂らして、奥へ押し込むような感じでフデを入れていきます。餅論細いフデで。DVDとか見てみても、フット部塗った後に、外側に向かってスレッドを塗ってますが、これはNGです。スレッド塗っている間に粘性が上がります。すると、一番入り込ませたいフット根元に入れにくくなります。

もし、粘性が上がった状態で塗った場合・・・・
こんな気泡が出てきて、それに気づかず硬化させてしまう可能性があります。

この原因はこんな理由があります。
もともとエポキシコーティングかける前は、スレッドと湾曲したフット下部に大きな隙間があり、ここにエポキシを乗せて、入ったように見えても、実は粘性が低くて、内部までエポキシが浸透していません。そのまま、アルコールランプの熱をかけてエア抜きすると、隙間にエポキシが入った瞬間に、隙間にあった空気がエポキシ側に抜けていこうとします。そのまま抜けてくれればいいんですが、エポキシがネバすぎると途中でストップ。上の写真のような失敗につながります。だから、フット部コーティングは、とにかく、エポキシの粘性が低い状態でやるべきです。

うまいこといくと、こんな感じに塗れます。だけど、万が一、上の写真のような、気泡が残るとも限らんので、コーティング後にフット部の確認は必ずしましょう!


上の失敗の修正
デザインナイフで気泡のエッジを切っていき、自然な感じに穴を広げます。

こんな感じにしました。

そして、エポキシコーティング。今度は失敗しないようにします。

一応、分からないようにごまかせましたwww


失敗例
ティップもえますた・・・・。アルコールランプを使った悲劇
アルコールランプは火力が強すぎる上に、局地的にしか暖められません。そのため、どうしても熱する時間が長くなってしまいます。すると・・・・

グニャリとまがって、取り返しが付かない事態に(汗)。カーボン繊維が熱でブチブチ切れて最後はゴムのように曲がって折れます。まず、熱が与えるロッドへのダメージがどんなもんか、一度いらないロッドもしくは、500円くらいの中古ロッドを買ってきて実験することをオススメします。

アルコールランプを暖めすぎると・・・・
エポキシが沸騰して、表面ボコボコ&スレッドが切れて、ススがつきます。でも、これは暖めすぎたとはいっても5秒くらいです。暖める面が広いと、アルコールランプを何回も行ったりきたりさせ、気泡が抜けていないかもしれない部分を念入りにやります。

コーティング前にエア抜き

ラッピング後のエポキシコーティングで、アルコールランプを使うことによるブランクスのダメージが心配だったので、いっそ、エア抜きした後、コーティングしたらどうなる?と思い、やってみました。
混ぜた後の東邦NTエポキシ。エアがタップリ入っています。

アルミカップに入れ、ラジペンでつまみ、アルコールランプで熱します。ものの3秒でうっすらと煙が出てくるので暖めるのをやめます。

直後、中のエアがポコポコと上がってきて、1分くらいほったらかしにすると、キレイにエア抜きが出来ます。

そのエポキシをコーディングした結果がコレです。気泡は入らないといっても、筆でサッサッと塗るときにエアが入ってしまいました。結局、エアがかんでます(涙)。

先にエア抜きした後にコーティングするのも、結局はエアが入ります。


アルコールランプで暖め過ぎた時の失敗例
ボコボコ沸騰していき、若干黄色に変色します。粘性がかなり上がり、ママコが出来て、スレッドへのノリは最悪。ガイド左側のようにひび割れた状態で硬化しました。

だから・・・・

アルコールランプは熱しすぎると絶対ダメ!適度が一番!適度は、上のほうにかいてある「アルコールランプのエア抜き」を参照に!


エクボの処理
エポキシコーティングで必ず出るのが、エクボ。油脂の残りがあって、エポキシをはじくのか?と思って、コーティング前にメタノールで脱脂してやっても出ます。

エクボの出やすさですが、タップリ塗って、エア抜きしたときによく出ます。

熱で部分的に暖められるために、粘性がそこだけ低くなります。すると、そこだけサラサラになって、広がりそうになるも、他の樹脂の粘性は変わらず。その後、すぐに冷えるので、粘性は元に戻り、何が何やらわけ分からんことなって、エクボ?

さらに、トップガイド付近など、短い範囲のコーティングをしたときはほとんど出ませんが、

ネーム入れのコーティングとか、長い範囲のコーティングをしたときは十中八九出ます

その修正方法です。ビルダーの中には、モチになる手前のエポキシをエクボに落として修正する人もいるみたいですが、私はやってみたけど出来ませんでした。結構技術がいります。だから、もっと簡単な方法。
とりあえず、コレを修正します。

1000番のペーパーで研磨します。ザラザラになります。

で、薄めに塗ってエア抜きします。分かりにくいですが、まだエクボはチョコチョコあります。しかし、エクボの大きさというか、深さが浅くなります。

さらに、ペーパーがけします。

まだ右側にエクボの名残が残っています。

もう一度薄くコーティングすると、エクボは完全に修正されます。

つまり、ペーパーがけ&薄く再コーティングで、エクボの処理は出来ます。

結局、ペーパーがけでエクボが消えるから、エクボの原因は、コーティング前の表面ということになります。エポキシ塗る前の表面に、目に見えない、アルコールでも取れない油脂が残っているんですかね?それとか、コーティング前のツルツル状態に微妙な誤差があって、そこだけエポキシがはじいて乗らずにエクボとなって現れるのかも?エクボが出来るメカニズムがよく分かりません。


水研ぎフィニッシュ
エクボは以前、ペーパーがけ+エポキシ上塗りで処理すると書きました。しかし、そうすると必然的にその部分のエポキシは分厚くなります。ガイドラッピングのエポキシコーティングなんかはそれでも良いんですが、厚く塗れないところがあります。

それがネーム部です。

ネームは薄く平らに、ピカピカにがキホンです。分厚く塗るとカッコ悪いです。

だから、エポキシ上塗りフィニッシュ以外の方法でエクボを消し、なおかつ平らにして、なおかつピカピカにするテクニックが要ります。それが水研ぎフィニッシュといわれる技です。これもホライズンで教えてもらいました。


この部分で水研ぎフィニッシュは使われます。これは、ペーパー研磨せずに2回塗りしたところです。当然エクボビシバシです。


まず、ネーム部の整える予定のエポキシコーティングの両端をマスキングします。


800番の耐水ペーパーを適当にちぎって水を付けます。


で、やさしく削ります。一気に削ると、ネーム部のデカールを傷つけてしまいます。デカールまで削ってしまうとアウト!です。


うっすらと削れているのが分かりますか?これで、エクボを完全に消して、なおかつ平坦にします。


続いて、1000番で水付けて研磨、地ならしします。


続いて、ミスターホビーのMr研ぎ出しクロスを使います。トイザラスで500円くらいで売ってます。


赤が1000番、青が2000番、肌色が3000番の布ペーパーです。手にフィットして滑らない上に、研ぎ汁が汚くなく、キレイに研磨できます。


まずは1000番を水に付けて研磨します。


若干、透明度が増しました。


続いて2000番で水研ぎします。


さらにツヤが出てきました。


ラストは3000番で水研ぎします。


透明度はさらに上がります。


白い粉がエポキシの研磨跡の粉です。これは水で流せばキレイになるので、何回も使えて経済的です。ホームセンターのペーパーみたいに使い捨てじゃなくて、しかも性能が良いのでオススメの水研ぎクロスです。


トドメは、プラスチッククリーナー。これはホームセンターに売ってます。500円くらいでした。歯磨き粉みたいなにおいがします。良い匂いです。多分研磨剤が入っていて、コンパウンドみたいなモンです。


別にティッシュでやっても良いんですが、私はキムワイプを使っています。大学の研究室なんかではすべてコレなんですが、これは普通のティッシュと違って繊維が出ません。あと、ティッシュに比べて硬いので、力が伝わりやすく、コンパウンド研磨には最適です。


磨く部分にプラスチッククリーナーをチョコチョコ置いていきます。


そして、ここから磨く磨く磨く磨く磨く!!!!!


もう根気戦です。磨けば磨くほどピカピカになります。このくらいの長さで、大方10分磨きます。


すると


ピカピカwwww


平坦で薄く、ピカピカで、素晴らしいネーム部分のコーティングになります。


エクボの処理その2
エポキシも散々使ってきて、だんだんわかってきました。エクボは、エポキシの粘性が低いと出ます。だから粘性が上がってから塗れば、エクボは出ません。
色々やりましたが、ライトフォーミラを攪拌後、5分で、塗ります。

エア抜きが終わるころには、えくぼのない素敵なコーティングが出来るはずです。ちなみに、7分だと粘性が上がりすぎていて、筆跡が付く、デコボコした塗膜になります。また、エポキシは混ぜる量が多かったら発熱が大きくなるので、粘性が微妙に変わってきます。あと気温によっても。その辺は要調整です。ちなみに、この5分というのは、気温20度。レジン4g、硬化剤3gで配合したときのモノです。


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