グリップ解体作業


以前、ブランクの解体作業はまとめていたんですが、グリップもやります。

解体するグリップは今からリメイク予定のウィードフリーカー。

まず第一に、解体で使うカッターの歯を変えます。カッターはすぐに歯こぼれするので、新品と使用品の切れ味の違いがかなりあります。もし解体するのがエバだったらあんまり関係ないのですが、今回は分解しにくいコルクを切るので、新品を使うほうが作業がやりよいし、危なくもありません。

やり方としては、兎に角コルクを切ります。あまり深く歯を入れると切れないので、表面を削るような感じでやります。

と、ここで???な出来事が。このウィードフリーカーは新品未使用ということでヤフオクで手に入れたんですが、コルクの補修跡があります。買った時は気づかなかったけど、わけあり商品か?

んで、削っていくと、やがてカーボンパイプが出てきます。説明書通りだと、「カーボンパイプの表面に傷をつけないように」なんて言いますが、それは無理ちゅうもんです。中が見えない以上、歯が当たることはあります。しかし、表面はエポキシが乗っているので、カーボンパイプに到達する前にエポにあたります。また、どうせ後でペーパーがけしないといかんので、どうせキズもぐれになります。気にせず作業しましょう〜〜〜。

削っていくと、ガムテープが出現。どうやらエポの充填剤でコアテープとしてガムテープを使っているみたいです。

バットキャップ部分は強化コルクなのでなかなか切れませんので、この時点でカッターの歯を入れ替えましょう。ちょっと削っただけですが、すでにカッターの歯はボロボロです。

バットキャップが外れました。

バットキャップをひっつけていたエポキシが出現。おそらく、メーカーではパイプを下に向けて作業しているんでしょうね。だから、パイプ内部の奥までエポが垂れているのです。

で、このエポは、取り除かんとバランサーが組めないので、取ります。エッジに垂れたエポをカッターで切断。この時、アルコールランプで暖めながらやると柔らかくなってスカスカ切れます。

で、パイプをアルコールランプで加熱して、ペンチでエポの先端をつまんで無理やり引っこ抜きます。かなり長いエポが取れました!

これでパイプ貫通完了!

次。リールシートの解体。しかし、リールシートはフードナットが邪魔なので、まずはコイツを取ります。

そんなわけでフロントグリップを解体します。

まずは、ワインディングチェックを取ろうと思い、アルコールランプで暖める。

しかし一向に取れん!

だもんでデザインナイフできりながら、チェックを出していきます。

最終的にはこんな感じに。ナガ!このチェック!

これでいけるじゃろうということで、ランプで加熱。

プライヤーで挟んで回したら取れました〜!

これからコルクを削るんですが、もうすでにカッターの歯はボロボロ。新品に交換しますた。

手前が新品の歯で切ったコルク。奥がボロイ歯で切ったコルク。全然切り口が違うでしょ!?これが作業効率と精度に大きく影響します。切れ味が悪くなったら即交換。これ、重要です。

カツオブシみたいになりましたが(笑)、とりあえず切るんはこんな感じで。

で、ココのコルクはエポを加熱する時に邪魔なので、デザインナイフで切ります。

んで、プライヤーで掴んでつねれば、ガコンと動くのでこれで抜きます。

が、当然エポがこびりついているので抜けません。そのため、こびりついたエポを

カッターで削り取ります。

この時、

アルコールランプで加熱するとエポが柔らかくなるので作業はやりよいです。

そしてチェックを抜きます。

これでフードナットが取れた!

そして、リールシートですが、これはアクリルカッターを使います。

ある程度切れたら、

マイナスドライバ突っ込んでこねるとパキンと割れてリールシートが取れます。

しかしリールのフレームフットが入るところが厚くてアクリルカッターが入らないので、カナノコで切ることにしました。

こんな感じに切れたら、外れるかと思いきや、プラが厚すぎてびくともしないので、

アクリルカッターで真横に切れ目を入れ、マイナスドライバを入れて、こじれば、パキンという音がして、リールシートが浮きましたw

あとはプライヤーで引っつかんで無理やり引っぺがしたら、

リールシート解体完了。

ただ、アクリルカッターでやって、どこまでやったら貫通したかが分かりにくいので、パイプに思いっきり傷が入ってしまいました(汗)しかし、そんなことを心配していたら、リメイクなんぞできひんので、目をつむります。

で、左手中指を注目。デコレーションリングも再利用する予定なので、取り出しました。エポカスが邪魔だったので、削り倒して取り出しました。

これで作業完了!これで無垢!?のパイプになりましたwww


他のロッドのエポ充填剤
LDフードナットを部品鳥するために、Jraidenのグリップを解体。Jraidenのフォアグリップはタコ糸でやってますね。

エンドキャップの部分はもっと太いタコ糸。

シャドウライズもLDナットを部品鳥するためにフォアグリップをばらしました。

結果、コアテープでやってることが分かりました。


リールシートリサイクル
これを外して再利用してしまいます。シャドウライズのリールシートです。かってスグに改造グリップ作ったので一度も使ってないので新品。

結局、これもエポキシで付けているので、暖めるしか外す手段はなし。アルコールランプでやると局所的になりすぎて、全体が温まらないし、局所的にやるとプラが溶けてしまうため、ヒートガンを使います。ヒートガンは工業用ドライヤー。塩ビシートを蒸着する時なんかに使い、出口温度は500度くらいになります。ドライヤーじゃ出力が低すぎて、かなり効率が悪いので、絶対ヒートガンのほうがいいです。暖かくなるというか、軍手じゃないと触れないくらい熱くします。ヒートガンをかなり近づけてゆっくりといったりきたりさせて兎に角加熱します。少々暖めてもプラが溶けることはあんましありません。というか、少々熱くしたくらいじゃ、びくともしないので、兎に角燃やすつもりで暖めた押してください。時間はだいたい5分くらいからチェックを始めるといいと思います。

そして臨界点に達したら、「ヌルッ」という感触が来ます。それが動いた時で、リールシートのケツがジワリと動きます。

そこから握力フルパワーで、回しながら押し出します。女子どもじゃ、絶対無理。兎に角握力が要ります。動かなくなったら、またヒートガンで加熱させてやります。

シャドウライズ、ネチャネチャのガムテープをエポの充填剤にしているもんだから、ねちっこくて、動かん動かん。手のヒラに黒血ができるわツメははがれそうになるわ、兎に角、力技の大変疲れる作業です。

そしてついに抜けました!作業時間にして30分ほど。

内部にはガムテープがこびりついています。コイツのおかげで力が要りました。今度から作る時はタコ糸にしてちょうだい!

で、このリサイクルですが、かなり力が要るしんどい作業なのに、リールシートなんて、買ったって800円くらいのもの。この手間考えると、買ったほうがだいぶまし。


2011年から
なんちゅう非効率な方法ちや〜!エポキシの剥離剤を参照に!


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