HP−G6買いました
スプレーガンの使い方で疑問に思うことがあって、色々試してみると、新しい発見がありました。
KINKIKX3は、メーカーの説明書によると、圧は3キロで、必要な空気吐出し量は90L/minです。で、スプレーガンの使い方としては、レギュレーターで、3キロに設定し、緑の丸で印をつけたこの空調ねじでエア圧を調節し、自分の好みの圧に設定します。ただ、全開にした場合、風圧が強すぎて使い物になりません。そのため、一番締めたあとに1回りくらいさせるかさせないかアタリで調節するのが普通です。
しかし、思うんですが、
3キロに設定して、空調ねじで低圧にあわすんなら、
空調ネジを全開にして、レギュレーターで低圧にしてもいいんじゃないか?と思いました。
大きな圧を手元のネジで絞るか、もともとから絞るか、結局、ガンから出る風量は変わらないので、おんなじことなんですよね。そもそもが、本来は、レギュレーターで絞るのが正解だそうです。確かに、手元で絞ると、エアホースの中は圧が上がるわけだから、水分の混入のリスクが増えるもんね。そして、この調節が、毎回毎回同じにできるわけではないので、ミストが結構ばらつくと思います。いつも3キロに設定して、そこから絞って使っているから、たとえ塗料が同じ配合でも、調節いかんで、ミストが全然変わってくるんですよね。その点、レギュレーターで調節したら、レギュレーターは、メーターで制御しているので、毎回同じ風量のミストを吹くことが出来ます。となれば、毎回同じ配合、同じ圧で吹くことが出来るので、言ってみれば空調ネジの調節はアナログで、レギュレータはデジタルといったところでしょうか。
つまり、空調ネジよりも、レギュレーターで調節したほうが良いと思いました。
また、このKX3は、空調ネジが付いていますが、スプレーガンによっては、この空調ネジがないモデルもあります。その手のモデルはレギュレーターで調節するしかないというわけです。
こうなってくると、必要なエア圧が変わってきますから、小型コンプレッサーでもKX3が作動できる可能性も出てきました。
とりあえず、いつものコンプレッサの圧を、3キロから1キロに落としてみました。
余裕でふけるがな!というか、むしろミスト強すぎ!
やはり思ったとおり。1キロでも余裕でふけますwだけど、圧は強すぎ。これで吹くと、一瞬で塗膜が厚くなりすぎて、すぐタレルぞこりゃ。
圧は、さらに絞り、0.6キロです。
これだと、いつも吹くくらいの圧です。
だのに、なんで、メーカーは3キロ必要なんて書いているのだろう・・・・と考えた。最後に分かった。掃除が手間なんじゃわ。掃除の時は圧を高くして効率を上げたほうが楽。洗浄用シンナーを低圧で吹き続けるのは、なかなかシンナーがなくならないし、手間がかかる。だから、3キロ設定にしてるんですね〜。実際は吹くのにそんな圧は要らないです。
だけんど、0.6キロで一発、吹きかけた塗膜はコレ。ボケ足が全くなし。ミストの微細化が全く出来ていません。というか、いつもこんな感じのミストなんですけどね。だから失敗するのかな!?
だけど、これはマルチトップクリアQRを10+1+1.8配合でやっています。まさに、メーカー説明書通りのシンナー多め配合。
だけど、これだと、ミストの一粒一粒が粗い。
粗いと、塗膜が一気に厚くなりやすいのと、塗れてない部分の重ね塗りで、覆いたい部分が全部覆われにくい(ミスト同士の隙間が大きいから)ため、これでは難しい。
ミストの微細化を図る手段は、圧を上げること。
圧を上げて微粒ミスト化実験
エンジンウレタン。
スプレー塗装なので、60+30+60で稀釈しました。
バケツに吹き付けてミストチェック。0.8キロの時、ミストの微粒子に大きさのばらつきあり。ところどころ濃いところと薄いところが混在しています。
1キロに上げました。ボケカタが自然になりました。だけど、ブランクに吹き付けてみると、粗さが目立つ。
1.6キロにアップ。もはや素人が吹き付けられるような圧ではございません。洗浄時の圧のようですが、ミストは微粒子化され、バラツキがなくなっています。
つまり、当然ですが、吹くエアが多いと、粒状のミストに強いエアがかかるわけですから、微細化に貢献できます。だけど、エアが多くなるということは、出てくる塗料も多くなる。するとやっぱり、一気に厚塗りになってしまう・・・。
KX3は、濃い目の塗料を吹くときは、1.5キロ以上ないと、きつい。だけど、吹きつけ圧が強すぎて、素人が制御できるような吹きつけ圧ではございません。
まぁ、普通に素人が吹き付けられる圧は、KX3では、ギリギリで0.8キロくらいじゃないでしょうか。ハッキリ言って、小物に塗装する場合、これ以上の圧は厳禁だと思います。
となると、この0.8キロで微細ミストを作り出す必要がある。じゃぁ、どうするか?
ずばり言ってシンナー稀釈。吹く塗料の粘性を下げれば、同じ圧でもミストは微細化されます。
シンナー稀釈で微粒ミスト化実験
続いて、圧を0.8キロに設定し、パナロックの規定稀釈率の一番薄い稀釈率、(レジン+硬化剤)の60%シンナー稀釈で調整しました。吹き付けたミストは、やはり、濃い目のダマが大きいボケ足なしのミスト。この塗料カップに、シンナーをさらに20mlほど加えました。
そして吹き付けたのがコレ。見事なボケ足。ただし、吹き付けた感じ、かなり薄い印象を受けます。
ブランク塗装で実験しました。吹き付けた感じ、かなり薄い印象を受けます。隠蔽性が悪い。おそらく、硬化して引けが入ったら下地がこんにちわになります。
すると今度は垂れる。
つまり、低圧のままミストを微粒化させようと思ったら、シンナー稀釈を多めにする。それで微粒化はできるけども、今度はタレのリスクが一気に増大するというわけ。それだけじゃない。隠蔽性が悪くなるため、引けが入った後の下地が現れる可能性もUP。
そもそもが、
よくあるのが、薄く何度も吹くとかいうやり方があるけども、薄くしたら良いってモンじゃない。シンナー稀釈は、メーカー指定の範囲内で行うべきだと私は思っています。
だいたい、メーカーのホームページのペンキの紹介を見てみると、2液混合した樹脂を100としたら、シンナーは50入れなさいという感じに書かれています。この稀釈率ですが、
メーカーが一番吹きやすい稀釈率を実践で確かめて説明書に書いてある・・・・・わけではありません。
どうやって決めているかというと、スプレー塗装しやすい粘性というのが既に決まっており、この粘性にするための稀釈率を書いているのです。
分析道具。こういう、底に穴が開いたカップに塗料を100ml入れて、底のフタを空けて、何秒で全部落ちるか。これで、シンナー稀釈率を決めているのです。ハケ塗り用途だったら90秒。吹きつけだったら60秒。つまり、シンナーをどれだけ入れたら、左の粘度になるのか。こんな感じで、稀釈率を決めているのです。細かな数字は、ちょっと確かじゃないですが、極端な話、もし、JIS規格を取得しているペンキだったら、粘度がJISで決まっていますから、アサヒペンだろうと、カンペだろうと、ロックだろうと、稀釈後の粘度は同じになるのです。
この粘度については、吹きつけしやすい粘度が最初から設定されているので、濃すぎず、薄すぎず、ちょうど良い粘度のはずです。最初の頃に、自分のカンでやっていた「適当」稀釈では、濃いときもあれば薄すぎることもある。ちょうどいい粘度というのは、被塗物に吹き付けられたミストが、後から来るミストとなじみやすく、それでいてなじみやすい。こういう粘度です。まさにそれはメーカーの稀釈率であります。
ただ、板金塗装用塗料の場合、一般的なガンである、1.1口径前後のガンで吹く時の設定でしょうから、ブランク塗装用の0.5前後のガンで吹くには、若干濃い目のような気もします。だもんで、メーカー稀釈率の中で、もっとも薄い設定で吹くこと。これがベストだと思いました。
そう考えるとね、
乏しすぎる自分の経験を元に、シンナー稀釈の配合を決めるべきではないと感じています。それほどまでにシンナーの稀釈は難しいのです。薄すぎると、垂れやすいし、塗った直後はツヤツヤでいける!と思っていても、硬化が終わった後は、引けが大きくて、下地がコンニチは!ってこともあります。
となると、どんなスプレーガンが良いかというと、マルチトップクリアの薄い目設定で、圧は1キロ以下でも、キレイなミストが出るような、そんなスプレーガンが良いと思いました。
これでいけると思ったガンがKINKIKX3ですが、これは、ガンだのコンプレッサだの、何も知らない、まっさらな素人の時に選んだガン。今思うと、なぜこのガンを選んだのか、不思議です。これで、大方半年頑張ってきたわけですが、そろそろ、もうすこし考えた、ブランク塗装に特化したガンが欲しくなりました。
どんなガンが良いか。
ミストの均一化について
ミストが均一なガン。これが一番だと思います。
これは、イワタのW77でリールシートをパナロックで吹いた時の画像ですが、ところどころ濃い部分と薄い部分があるのが分かりますかね?良いガンというのは、このミストが均一に出てきます。ミストの均一性なガンで吹いた時は、ボヤーっ、ピンボケが広がるような感じで広がります。これをエアブラシの世界ではボケ足というみたい。もし、均一なミストだったらば、こんな風に、濃い部分薄い部分はなく、吹いたところ全部が同じような感覚で広がるはずです。
それと、
微粒子が良いか悪いか
絶対微粒子。
これも、ところどころ濃い部分と薄い部分があるということは、ところどころ、微粒子に混ざって、粗い粒子が入っているからです。粗い粒子が混ざってしまうと、まだらになるので、このまだらを塗りつぶすには必要以上の塗料を吹き付ける必要があり、必要以上に吹き付けるということは、タレるリスクが上がるというわけです。また、まだらに塗装されるということは、肌荒れの原因にもなります。
↑この考えの検証
微粒子化が甘く、粗い粒子が混ざるような吹きつけ塗装をした場合
被塗物に大きな粒子が混ざったミストが付着する。
続けて、また粗い粒子が付着する。この時、粒子が粗いので、どうしても、思ったとおりにミストが広がってくれないので、まだら部分をリカバリするのが難しい。
被塗物を隠蔽するには、兎に角吹き付ける量を多くするしかないので、吹き重ねて行く。
そんなこんなで、吹き付けられた塗膜は厚く、また粗い粒子も混ざっているため表面はボコボコ。だモンで、出来上がる塗膜は荒れ模様で、塗膜が厚いから、タレる可能性も高くなる。
こうして出来た塗膜。溶接の右側にちょいと荒れ模様の塗膜が確認できるかと思います。
均一・細粒ミストの場合
均一なミストだと、まだら模様がなく、キレイに整列された塗膜になるはずなので、
下地を完璧に隠蔽するのが早いです。
そんなわけで、より早い段階で下地を隠蔽でき、
粒子の大きさも同じなので、肌荒れのない塗膜を形成可能というわけです。
だから、均一細粒ミストが出来るガン。これが必要です。
さらに、それを、低圧で実現できたらなおグッド!低圧のほうが、ゆっくりと塗れるので、初心者にとっては塗るスピードが遅いほうが失敗が少ないからです。
しかも、ねばくて、クセのあるウレタン塗料でそれが出来るガンがベスト。
以上のことを総括すると、
KX3は、メーカー指定の稀釈率でやる場合、完璧な微粒ミストを作るには、1.5キロくらい必要だけど、それは圧が高すぎてマトモに吹けない。ベストは0.8キロくらい。贅沢を言えば、0.6キロだとなおベスト。0.8キロで微粒ミストを作るには、メーカーのシンナー稀釈率を超えて薄く稀釈しなければならない。しかし、それは隠蔽性の悪さとタレのリスクがつきまとう。ということは、0.8キロで、粗いミストを吹き付けなければならないというハンデを負った状態で吹き付けることを余儀なくされる。だから、KX3は、ブランク塗装をするには、あまり適してないガンだと思いました。
つまり、必要なガンは、ウレタンみたいなネバイ塗料を、より低圧で、より細かく、より均一にふけるガン。これが、ブランク塗装にもっとも適したガンといえるのではないでしょうか。現在使っているKINKIKX3は無理。低圧では、キレイなミストが出ない。
分かりやすい例
キンキKX3で3キロで吹いた時のミスト。ボタボタの大きい粒子が当たっています。粒子と粒子の間が広いので、埋めるのにたくさんの塗料がかかってしまい、これがタレにつながります。タレを嫌がると、今度はユズです。
明治MP3エアブラシで1キロで吹いた時のミスト。見事なボケ足。ともに、ウレタンプラサフHBです。
どちらが、優れたガンか。。。一目瞭然ですよねwww
何か良いガンないかねぇ。
こうして、次なるスプレーガンの選定をしたわけであります。
まず、ダブルアクションボタン式のエアブラシか、トリガータイプのスプレーガンタイプかの選定なんですが・・・
エアブラシのボタンぽちぽち押しながらブランク塗装なんぞでけるかい(怒)です。スプレーガンでブランク塗るちゅうても、だいたい5分くらいはかかりますヨ。トリガー引くなら楽に出来るけど、これをボタンを下に押してなおかつ後ろに引くなんて手間な作業をしたりせんかったり、シコシコとしょーったら何十分かかるんや!そんなに集中力もつかい!というわけです。ボタンタイプは絶対無理。買うならトリガータイプです。というわけで、ノズル口径が0.5mm前後のトリガータイプの塗装機器を比較のためにピックアップしてみますた。
使えそうなのは、0.5mm前後の小型スプレーガン。選択肢は驚くほど少なく、現存するガンは、イワタのLPH50、HP−G5、HP−G6、HP−TH2、明治のFMUG05、キンキのKX−3、クリーミー3A05、オリンポスのアリーズ0.6、PCジャンボ0.6mm、
んで、各種のスペックをあらわすと、こんな感じ。
メーカー | 機種名 | ノズル径 | 吹きつけ圧 | 空気使用量 | 平吹き丸吹き | 値段 | カップ位置 | 重力・吸い上げ | 種類 |
イワタ | LPH50 | 0.4 | 0.09 | 50 | 平吹き | 12705 | サイド | 重力 | 小型スプレーガン |
イワタ | HP−G5 | 0.5 | 0.2 | 18 | 平吹き | 20160 | センター | 重力 | 小型スプレーガン |
イワタ | HP−G6 | 0.6 | 0.15 | 30(メーカーに確認) | 平吹き | 21500 | サイド | 重力 | 大型エアブラシ |
イワタ | HP−TH2 | 0.6 | 0.09〜0.2 | 50 | 平吹き | 25200 | センター | 重力 | 大型エアブラシ |
キンキ | KX−3 | 0.5 | 0.3 | 0.3 | 平吹き | 10000 | サイド | 重力 | 小型スプレーガン |
キンキ | 3A05 | 0.5 | 0.3 | 35 | 丸吹き | ? | サイド | 重力 | 小型スプレーガン |
明治 | FMUG05 | 0.5 | 0.09〜0.2 | 43〜63 | 平吹き | 16800(カップ付き) | サイド | 重力 | 小型スプレーガン |
オリンポス | アリーズ0.6 | 0.6 | ? | ? | 平吹き | 27405 | サイド | 重力 | 小型スプレーガン |
オリンポス | PCジャンボ0.6 | 0.6 | ? | ? | 平吹き・丸吹き共用 | 26460 | センター | 重力 | 小型スプレーガン |
んで、今まで色々と塗装してきて、何が一番良いかというと、より細かい霧をより低圧で出せるガンがブランク塗装に適したガンといえます。
モノの良さという点に関しては、圧倒的にオリンポスと思われます。オリンポスは真鍮の削りだしで、他はアルミのダイキャストかプレス成形品。精度が全く違うみたいで、芸術家や職人御用達のメーカーです。が、オリンポスの社長が高齢で、しかも後継者がおらんとのことで廃業。いつ部品供給が出来なくなるやら・・・とのことで、チョット不安です。また、芸術家レベルの性能のガンが、ベタ塗りブランク塗装に必要なんかい?なんてのも考え物だし、値段も高いし・・・
センターカップかサイドカップか
基本的なスプレーガンはサイドカップです。なぜサイドカップかというと、サイドだと、角度が変えられるからです。角度を変えられるということは、例えば、下の被塗物に対して吹き付けをする場合なんかは、カップの角度を下に固定してしまえば、息継ぎすることなく、またこぼれることもなく、効率よく吹くことが出来ます。しかし、センターカップだったらそれが出来ない。また、置き場も問題。サイドカップだったら、ガンのテンコツにフックがついていて、これで吊るすことが出来ますが、センターカップだったら、フックがついてないから置き場に困るのです。つまるところ、センターカップのメリットというのは右利き左利き両刀使いという点じゃないでしょうか。右にサイドカップが付いているモデルは右利き用です。左で塗ると、カップが邪魔で、被塗物の状況が分かりません。
というわけで、センターカップはNGです。買うならサイドカップです。
サイドカップのフリーアングルだったら、こんなふうに、吹き付ける角度によってカップを変えられるから、息切れ防止になるのです。センターカップだったらこれがでけん。ブランク塗装なんかでは、真下に吹き付けることが多いので、これができるかどうかは結構重要です。
吹きつけ圧と空気使用量について
吹きつけ圧、空気使用量共に、より少ないほうがベターです。まず、釣竿の塗装ではそんなに塗料を使わないので、高圧・大容量の空気を使うようなガンは無駄に塗料が要るからです。また、今考えている塗装方法は、近所迷惑を考慮した移動式です。簡単にいうと、車にサブタンクを積み、家のコンプレッサーをつなげてエアを要れ、人が居ないところに移動して、サブタンクとガンを連結。塗装という感じです。ということは、吹きつけ圧+空気使用量が少ないほど長時間作業が出来るというわけで、吹きつけ圧+空気使用量は少ないガンが良いというわけです。
丸吹きか?平吹きか?
丸吹き=丸パターン。平吹き=楕円パターンです。言わずもがな、リールみたいな凹凸がたくさんある被塗物を塗装するときは丸パターンが良いですが、釣竿みたいに、凹凸のない均一な面を塗装するときは広範囲をムラなく塗れる楕円パターンが有効なため、買うなら丸パターンよりも楕円パターンです。実際、丸パターンのほうが吹きつけ圧+空気使用量共に楕円パターンよりも少なくてすむので、吹きつけ圧+空気使用量を考えたら、丸パターンのほうがいいんですけどね〜。まぁ、ただミストパターン調節ネジをしめてやったら、丸パターンに近づくし、このアタリは調節次第でいけると思います。つまるところ、平吹きタイプのガンが良いです。
というわけで、上の条件をまとめると、
サイドカップで吹きつけ圧+空気使用量が小さく、楕円パターンのモデルがいいというわけです。
ということは、選択肢はLPH50、FMUG05、HP―G6の三つに絞られます。
悩みどころなのですが、この中で仲間はずれが一ついてます。それは、HP−G6なんス。
どういう違いかというと、LPH50、FMUは小型スプレーガン。HP−G6は大型エアブラシなのです。前者は用途が主に板金塗装。HP−G6はプラモとかの小道具塗装&エアブラシアートに使われるモデルです。
用途が違うのです。
いわずもがな、LPHやFMUなんかは、自動車補修ですから、ある程度たくさんの塗料を効率よく吹きつける必要があるので、ミストは荒く、ミストパターンは広くなっています。一方、HPG6は違う。これは大型のエアブラシなのです。ワタシ、明治のMP3というエアブラシをもっていますが、キンキのKX3と比べると、ミストの細かさが月とスッポンなのです。圧倒的にエアブラシのほうがよいと思いました。ミストが細かく、均一にいってくれるというのはスゴイ武器なのです。
また、スプレーガンとエアブラシの違いですが、基本的にニードルが違います。スプレーガンはニードルが先端から急に絞られています。一方、エアブラシは遠くから緩やかに絞られています。緩やかに絞られているほうが圧の調節がやりやすく、ミストも細かくなるみたいです。
ちなみに、上がKX3(スプレーガン)のニードル。下がMP3(エアブラシ)のニードルです。とがり方が全然違うでしょ???
んで、HPG6のニードルを見てみると、明らかにエアブラシのニードルです。ゆえに、HPG6はエアブラシなのです。これならミストの均一化微細化は問題なくいけそうです。
んで、ユーザーのインプレもチェック。開発者のオリンポス代理店の店長さんのブログで紹介されていましたが、「塗料の出がイマイチ。だけど、イマイチだからたれにくく、初心者には吹きやすいんじゃないかしら?」とのこと。そういうガンを探しとったんんですがなwww
こうして
HP−G6が到着♪
本来は吸い上げ式で使えということなんですが、吸い上げ式はタミヤのバジャーおよびイワタのW91で掃除がクソ大変で、塗料が少なくなると息継ぎビシバシということがわかっていたので、即刻キンキのKX3のカップをつけたりました。2分ネジなので合うのです。
ただ、このガン、ニードルがノズルから飛び出ているのよね・・・。このアタリが、ニードル損傷につながらなければいい
んだども・・・。
大きさはキンキKX3とほぼ一緒。だけんど、スペックが全然違う。KX3は3キロ90リットルですので、少々のコンプレッサでは太刀打ちできないんですが、HP−G6は1キロ30リットル。エアブラシ用の小型コンプレッサでもウレタン塗料が吹けるのです。
はっきりいって、スゴク楽しみw
そんで、とりあえず、カップが足りんので、イワタの150mlカップを買ってみた。左がそれ。初めてみたけど、幅が広い!400mlカップと同じくらいじゃないの?そんで、カップの位置を変えられるように、下にネジがついとる。
しかし、持ってみると分かるんですが、
重いぞイワタのカップ・・・
キンキのカップこれも150mlなのですが、97.3g。
んで、イワタの150mlカップが、153.8g。全然違うがな。
材質を見てみると、近畿がアルミで、イワタがステン。
加えて、イワタのほうが、直径が広くて、底が浅いので、息切れの可能性が高い。重力式ガンはカップが細長いほうが有利なのよ。
嗚呼・・・・
イワタカップ、失敗したなぁ。
カップは軽いほうがガンを動かしやすくて便利なのよ・・・
まぁ、これも買わないとわからないんだけどね。
せっかく買ったので、HP−G6にイワタカップをつけてみるも、やはり重いので若干右に傾くような感じ。また、カップが幅広なので被塗物が見難い感じです。
しょうがないので、イワタカップはキンキのKX3に装着。
HP−G6には、キンキのカップ。カップはキンキのほうがいいねw刻印も入っていてかっこいいしw
んで、使え使え!カンカンに塗ってみたミスト。微粒化・均一化、スプレーガンのレベルじゃぁなかと。
もうね、思いっきり近づけて、少々吹いたぐらいじゃ、全然タレません!エアブラシそのもの!塗膜は滑らかそのもの。
条件は、圧は1キロで、トリガーは若干抑えてみたけれど、塗料の出が悪すぎて、ユズ肌くらいそうになったので、全開にしました。パターン調節ネジは全く締めずに、もっとも幅が稼げるようにしました。
んで、吹いてみたwいわゆるゼスト方式。左手でブランクもってくるくる回しながらティップからバットに向かって吹いて行く。
印象に残ったのは、兎に角、塗料の出が悪い。
エアブラシツールドットコムの店長さんの言うとおりや〜
もうね、無茶苦茶近づけて吹いたんですが、全然垂れません。
それは良い!
しかし、
たれないけれども、塗料が出ないもんだから、左手でクルクルまわして吹くと、ムラが出る。吹いたばかりのときはつやがあるので、そのムラが分からない。そして、塗料がなかなかツヤが出るまで重ならないもんだから、1箇所で、長いこと吹く必要があり、時間がやたらとかかる。しかし、ミストが微細で、吹きつけ圧も低い(1キロ)なので、塗料の歩留りがよく、わずか、30mlちょいなんですが、なんと8ft雷魚ブランク1本ふけて、オツリがきましたwKX3だったら、勢い良く出すぎて、ブランク1本塗るのに80mlくらいいるんやけどね。ガンでこんなに違うもんなんやね。まぁ、屋外でやっているので風の影響もあるかもしれないですが。今日は風が強かったです。
もはや写真じゃ全然わからないんですが、下地が出たところと出ていないところがまだらもようです。
はっきりいって、このエアブラシでブランク1本塗るのはちょいとしんどいような気がします。6ftくらいのスピニングのバスロッドだったら、ベストっぽいけどね。8ft雷魚ロッドはちょっと大きすぎるかもしれんね。
だけどね、塗膜のツヤというか、ユズチェックはほぼ完璧。やっぱり近づけて、思いっきり吹くもんやけん、ユズ肌にはなりにくい。
大型エアブラシが良いと思ってはいたけれど、そう単純ではない。
今日のインプレで初めてわかったけども、塗料の出が良いと、タレやすいが、ムラにはなりにくい。それにびびってユズ肌になりやすい。塗料の出が悪いと、垂れにくいが、ユズ肌にはなりにくい。ところがムラが出る。結局このバランス。
やはり色の道は険しいのである。
んで、心配していた、洗浄。やはりというか、すんげーメンドイ。平吹きノズルの角の部分に塗料がこびりつくんですが、コイツが取りにくい。だって、ニードル出ているからね。洗浄するときは、ニードルを引いて、ツノを引っ込めてから、ティッシュでこそぎ取る。しかし、ニードルを引いているからエアが出っぱなし。エアが出ている状態で、ティッシュを持っていくから飛ばされちゃうのよね。この洗浄のめんどさ、ダメ。
で、次の課題なんですが、平吹きのパターンのカタチに問題があるような気がしました。ブランクの真上から近づけて吹いているもんだから、平吹きの場合、ツノはこの向きのほうが塗料が効率よく乗ってくれるはずであります。
加えて、今回はパターン調節ネジを全開でやっていましたが、よくよく考えると、思いっきり近づけても垂れないので思いっきり近づけて吹くので、パターンの広がりは必要ないのです。そんなもんで、今度は、パターン調節ネジを絞り気味で吹いてみます。
圧は、今回1キロでやりましたが、これ以上ミストの微細化をしても、塗料のノリが悪くなるだけなので、1キロのままでやってみます。
とりあえず、色々やってみて、慣れていくしかないのでつ。
プラサフ塗りの2回目に入ります。
んで、道具を新しくしたらなれるしかないというわけで、色々条件を変えながら経験を積みます。今回は、配合は主剤25ml。シンナー12ml。硬化剤6mlです。メーカー設定ではシンナー稀釈は30%までとのことでしたが、ボケ足が甘いのと、ユズ気味になるので、思い切って、50%稀釈。そもそもロックのペンキの中ではトップクラスのネバネバなプラサフなので、エアブラシでは稀釈を多くしたほうがうまくふけると踏んだのです。そもそもが、使用説明書は板金塗装を目的に設定されているはずで、板金塗装で使われるガンはW101みたいに、ノズル口径が1.4前後なので、おそらくこれを目安に稀釈の説明書を作っているはずなのです。そのため、少々薄くしても問題ないじゃろと思った次第ですはい。
んで、ガンの設定は圧を2キロにして、空調は全開。パターンは全閉から1回転あけました。手にエアを当てながらアテをつけてみましたが、前よりはムラが出にくいと思います。
しかし、実際に吹いてみると、前よりは良い感じですが、それでもまだまだ塗料の出が悪い。ユズ→ツヤまでが長いのです。そのため、塗料のロスはゴツイは、時間はかかるわで、相変わらず相当なストレス。
だもんで、じゃぁ、もっと絞ってみるかwとおもって、パターン調節ネジを全閉にしました。
するとどうしたことでしょう!?
すんごくうまくふけますw
つやが出るのが早い!そして、タレにくい!サクサクと作業が進みますwしかも良い感じにwww
どうやら、分散化が大きすぎたみたい。KX3みたいなスプレーガンだったら、全閉では、塗料が多すぎて一発でタレるんですが、HP−G6はそうはいかないww
エアブラシみたいな微細化均一化がしっかりとできるようなガンは、パターン調節で塗料の量をセッティングしたほうが良いですね。たれそうになるなら、パターンを開くとか、ユズ気味になるなら、パターンを絞るとか、そういった調節がベターかもしれんとです。
また、パターン絞っても、釣り竿くらいの細さなら問題なくいけますw前、ぺいんとわーくすで選定の質問をしましたが、確かにその通り。ブランク塗装にパターン幅はいりません。いっそ、丸パターンでもいけるんではないでしょうか。マタギもオリンポスのアリーズ0.6丸パターンだしねw
また、パターンが開きすぎると、ミストが散らばりすぎて、どこからどこまでミストが飛んでいるかのアタリがつきにくいんですよね。特に、白に白の重ね塗り。一方、パターン絞ったらミストが細長くなって、ペンキの通り道がよく分かる。だから、重ね塗りしやすいし、パターンは絞ったほうが良いかもしれませんね。
なんにせよ、今までずっと平吹きが良いとおもっていましたが、そういうわけでもなかったんですね(^^)絞ったほうが消費エアもすくないので、サブタンクで長時間作業できるし、グッドグッド!
んで、圧ですが、今回は2キロでやりましたが、ひょっとしたら、1.5キロくらいでも良いかもしれません。1キロだったら、ちょっと弱いかなぁ・・・。まぁ、この辺は経験で。
かなり良い感じにぬれますw
や、やばお・・・。すごくうまくふけたw
もう、ほぼ完璧ですがな!ユズ→ツヤまでが早くて、しかも垂れにくい。さすがエアブラシ級のミスト微細化&均一化や〜!びっくり!
しかし、序盤にパターン開きすぎていて無駄に塗料を捨てているので、バット部分まで塗料がたりなかったのよねぇ。コレについては3回目の重ね塗りで対処というわけでw
んで、もういっちょ改善点。ゼスト式の吹き付け方法では、左手でブランクを回しながら、右手でガンを操る。このとき、大体ブランクの角度は45度。
ところがドッコイ。現在のツノは上下。
しかし、これでは、ガンを動かす方向とブランクの方向に45度のズレが生じます。これが塗りムラを生じさせる。
というわけで、ツノの位置をここにしますたw
これでもっと効率よく、塗り斑が少なくなるはずですw
さて3回目のプラサフ塗りにはいりましょかw
んで、吹きました。
条件は1.5キロ。全開。
突然
エアが出ない。
なんで???
だけど、エアが出ない。
あれやこれやしてみた。
ノズルを緩めてみるとエアがでるようになった。
が、
ノズルを緩めると、今度は塗料が出ない。
あれやこれやしながら、前回と全く違う状況に悪戦苦闘しながら、とても1pc全部ふけないから、
前回ペンキがなくなってふけなかった下半分を吹きました。
しかし、それでも、前回のようにサクサク塗装できているとは到底言えず、ユズ肌一歩手前の最悪塗装。
どうしてどうして?
そういえば、
ニードルが突き出ているから、ニードルの先を掃除せず、塗料がこびりついたまま。これを洗浄時に、ティッシュで拭き取ると、あの不具合がウソのように塗料とエアが出始めた!
なんと、
洗浄が甘かったようです。
スプレーガンだったらこんなになったことないんだけど、やっぱりエアブラシは神経質やねぇ。
んで、
これじゃいけんと思って、
オーバーホールしようとしてみてみると、
ニードル曲がってますがな!!!
ウソやろ!?まだ二回しか使ってないんで!
原因???
もしかして、これが原因でエアがでなかった???
いつ曲がったのか全く分からない。
もしかして、エアが出ないと思って、ノズルをいじっていた時?
ツノの洗浄をしている時に当たった?
さっき、ニードルの先を掃除した時に当たった?
ぶつけてはないとおもうんだけどなぁ。
ぶつけないように、カバーが付いているし。。。。
だけど、こうなったらしょうがない。
あ〜あ。
ニードルかわないけんわぁ・・・
しかし、かってもまたスグに曲がりそうなんで、修正でけんか?と思って、修正を試みた。ようは、フックを研ぐ要領でwww100均のダイヤモンドヤスリでっす!
先っちょはかけたけど、どうせ、ベタぶきしかせんもん。そこまでの精度必要なかけん、大丈夫???
組んでみると若干曲がっているような気配も匂ってきますが、とりあえず、これでふけなければニードル購入を考えます。ニードルだけで、3000円もする・・・。二回しか使ってないだけに悔やまれます・・・。
さぁ、ふけるかの???
1キロ空調全開で吹いた結果がこれ。ちなみに、粘度関係なしにするために、ラッカーシンナーを吹いています。
息切れする。
ひょっとして、圧が足りない?
だもんで、今度は2キロ全開。それでもやっぱり、息切れする。
だ、
だめだった・・・・
やっぱり、芯がズレとるんやろうね。
ミストは、スプレーガンのミストではない。エアブラシ級のミストで問題ない。
一応、ユズ肌にはならないまま塗れることは塗れる。
だけど、この息切れ状態で、良い塗装は出来ないと思います。
トホホホ。やっぱし、ニードルかえんといけんね。。。。
ふう。ようやく部品到着wニードル一本3000円。わずか二回でだめになってもうたけど、次は気をつけよう。エアブラシを扱う要領でwww
復活wwwこれでブランク塗装再開でける!
さて塗装です。まずはプラサフ吹きます。
今回、スプレーガンの塗装なので、新たに移動式ウレタン塗装用のエアブラシスタンドに百均ハンガーをつけました。2液エポキシでひっつけただけ。
んでもって、こんな感じで車に吊るせば、置き場に困ることはありません。ただし、NSXとかの車だとアルミボディなので磁石が付かないので要注意です!
で、エアブラシで開眼した、作業短縮テクニック。あらかじめ稀釈したウレタンプラサフと硬化剤をセットにして、使う時に混ぜる。これで移動先で検量する手間が省けてグッドです。
で、25Lサブタンクに8キロ充填。これで準備完了w
さて、キャップを外して、圧を1キロに合わせて・・・・
って、
嗚呼!
う、ウレタンホースにニードルが突き刺さった!!!
左手でHPG6のトリガーを押し、目ではレギュレーターを確認しながら右手でレギュレーターの操作をしていたら、知らず知らずのうちに、HPG6の先っちょがウレタンホースに行っており、
ホースぶっ刺しとるがな〜〜〜〜!!!!(゚д゚|||)
ちょまっ!またニードル曲がった!!!(゚д゚|||)
マジですかコレ???
3回使って2回ニードル曲がったズラ!
これはもう、
使い物にならんでしょ!?
やはり息切れしとる・・・・・。ハイ3000円パァ!
ちょっと待って下さいよ。
これ、構造的に欠陥がないか!?
だって、レギュレーター操作する時、目線がニードルから離れるし、ニードル突き出とるから、ものっそシビアやし。
ほんでもっての、
吹いたあと、ツノの掃除どうすんじゃい?ってハナシ。ニードル出たままツノ掃除したら、ニードル曲がるで。ニードル引っ込めたら、今度はエアとシンナーが出るきん、ツノの掃除がしにくいわな。掃除しながら、ひょっとトリガーから手が離れたらニードルが指を突き刺すんで。そしたらニードルまた曲がるがな。
これ、構造的に欠陥があると思います。
とてもじゃないけど、使いものになりません。
これはゴミです。こんなゴミに2万も出した俺、オオバカ。
もう一回、3000円出してニードル買う?
いやいやまた曲がるだけじゃわ。
ちょっと次のガンを考えます。
→で、息切れはするけども、とりあえずプラサフを吹いてみました。
しかし、改めて厳しい目でHPG6のインプレを語らせてもらうと、塗料の出が悪すぎ。これ使う前は、塗料の出が悪いと、塗り過ぎを防ぐため、タレにくく素人が使いやすいとおもっていたけども、出が悪いと、なかなかユズ→ツヤにならないのよね。だきん、無駄に時間がかかる。時間がかかるということは、ユズになりやすいということ。そのため、必要以上にガンを吹き付ける傾向があって、結果、タレやすなります。
1キロで6.6ftのバスロッド1本塗って、使った塗料は20mlくらい。圧は8キロ→5キロくらい使っていますね。25L8キロ充填でエアは十分間に合います。
が、このガンではダメだわ。
エアブラシなんかもニードルは突き出ているけど、ぶつけないように、カバーがついているもんね。
HPG6は、ニードルが突き出ている上にカバーもないし、スグに曲がってしまって使い物になりません。
HPG6に保護カバーつけて欲しいな・・・
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