コルクの修復
ジョニーライデンのコルクの欠けが深刻な状態になってしまったので、修復を決意。初めてなので模索しながら修理してみました。
ジャストエース製 コルクパテ 1000円
フタを空けるとキョーレツなニオイ。ヘドロのようです。爪楊枝でつまんでみると、ゆるいビスケットみたいな感じです。
とりあえずテスト。
ペーストを塗って
一晩待ったら固まりました。少しヒビが入ってます。
800番のペーパーで削って地を整えると
色が合わん・・・・
粉だらけで汚かったので、アルコールで拭いて綺麗にしました。
で、様子を見てみると怪しげです。ドロが固まっただけのように見えます!
ツメを立てると簡単に削れ・・・・
極めつけは、水につけたら溶けるがな〜〜〜
これはおかしい!と思って、ジャストエースに聞いてみました。
お問い合せありがとうございます。
この度は弊社製品でご迷惑をお掛けして申し訳ございません。
弊社コルクパテはご使用され剥がれたコルクグリップのパテを埋めるように販売させていただいております。
しかし、一部メーカー様が使われているパテの強度との違いはある思われます。
弊社では臭気、作業性を考え、水性パテを使用していますが、コルクによっては油性のパテをご使用されている場合や水性でも弊社と素材、製造上違いがある場合が考えられます。
ただ、弊社では補修用コルクパテとして耐久性に問題がないとし販売を行っております。
今後、より一層の製品向上のため製造側と話し合い、努力して参りますので、何卒、ご理解の程、宜しくお願いいたします。
とのこと。耐久性に心配ないとのことですが、ワタシは、やっぱり心配です。雨の中で釣りすることもかなりあるので・・・・。
というわけで別の方法を模索します。
コルクペースト1000円(サンコー商会)
旧香西釣具で見つけてきましたwボンド+コルクパウダーです。
マニュキュアみたいなフデで欠けたコルクにボンドを塗って
コルクパウダーのふりかけをかけて
2時間くらい乾かすと、カチカチ。しかし、指で少しこすると、ブロックごとボコッと欠けたりします。
で、800番くらいのペーパーで削る。すると、欠けがキレイに埋まりました。
ところが、ペーパーをかけたおかげで欠ける部分もあり、何度も塗りなおし。でもやっぱりキレイにいくところもあれば、いかないところもあります。
修復の仕方としては、仕上がりもきれいなんで、これがいいような気もしますが、コルクのペーストが荒すぎな気がします。そのおかげでペーパーかけるたびにボコボコ落ちていくんです。
というわけで、細かいペーストを自作してみることにしました。
使い古しのコルク3本で100円。兵庫県の山陽釣具平岡店でゲット。あそこのビルディングコーナーは素材が安すぎですw
グラインダーで削ってやろうと、120番のペーパーをセットして、削って、コルクの粉をタッパーに入れようとしましたが・・・
グラインダーの風圧でコルクがすべて吹き飛んでしまいました(涙)
グラインダーの回転が速すぎるのか???と思ったので、電圧コントローラーで制御してみても、無駄でした。
だもんでグラインダーはあきらめて、ドリルの先にマタギEVAリーマーを取り付け、内側から削って、その削りカスを集めることにしました。
すると大成功(^^)あっという間にタッパーいっぱいに(^^)yただ、野外でやると、ちょっとした風が吹くとコルクの粉がボンボン飛んでいくので、玄関でドア閉めてやったほうが効率いいですw
で、このコルク粉を使って修復。できれば、広範囲を一気に修復したいので、接着剤とコルク粉を混ぜてペースト状にしたいです。ただ、接着後の削りやすさとかを考えると、2液性の接着剤は収縮性がないし、硬化後が硬いので、ボツ。1液性のボンドで行くことにしました。色々持っているので、どの接着剤が一番適しているかをテストします。
接着剤とコルクを混ぜてペースト状にして、削ったコルクにパテ埋めしていきました。
ついでに、サンコー商会方式で、ボンドを塗った後、パウダーをふりかけて修復テストもしました。
で、乾燥させて
インプレ
接着剤 | 1度塗り | 2度塗り+ペーパーがけ | コメント |
セメダインスーパーX | ペースト状にしたときに粘性が中くらい。塗りやすいっちゃぁ塗りやすいが、ツヤというか、接着面のプニプニ感が乾燥後もそのまま残るため、できばえは最悪。とても修復として使える代物ではありませんでした。使いモンにならん! | ||
セメダインC | ペースト状の粘性は低く、塗りやすい。乾燥後も硬く、使いやすそう。2度塗りして、ペーパーがけしてみる。手触りはコルクとあまり変わらないので、触ったときの違和感はないが、修復穴付近に接着剤のテカリが残っており、こいつが取れない。完璧とは言えないけども、実用できるレベル。 | ||
ボンドGクリアー | コルクと混ぜた瞬間にボソボソになり、非常に塗りにくい。なんとか表面を慣らすも、乾燥後はネチッコイ表面っぽいので、見た目、使い勝手も最悪。使いモンにならん! | ||
ボンドG17 | コルクパウダーと混ぜた瞬間にボソボソになり、地慣らしができない。伸ばそうとすると、付いたコルクペーストがはがれる。ゆえに隙間に塗りこむことが出来ない。使いモンにならん! | ||
パンドー156A | セメダインCと同じような感じだが、皮膜はセメダインCよりも柔らかめ。接着剤がコルク内部に染みていき、ペーパーがけしても、染みた接着剤までは取れない。そのため、触り心地がコルクペースト付近だけ、妙に吸い付くようです。でも、実用はできるレベル。 | ||
ウレタンフィニッシャーEX | 接着剤を穴に充填し、コルクパウダーをふりかけると瞬時に固まり、ボソボソになります。そのため、コルク〜接着剤〜コルクの間が開いてしまい、スカスカのペーストになってしまいます。実用はできるレベルですが、サンコー商会コルクボンドのほうが出来がいいです。 | ||
サンコー商会コルクボンド | さすが、専用接着剤wウレタンフィニッシャーとは違い、コルクパウダーがうまい具合に混ざります。乾いた後でも爪楊枝で抑えながら地慣らしするとコルク同士が密着し、きれいに充填できます。パンドーみたいに乾いた後の接着剤残りもペーパーがけで一発。手触りは、周りのコルクと変わらない。今回の実験の中では一番いいです! |
というわけで、サンコー商会コルクボンド+自作コルクパウダーを使った修復が一番いいです。
ところが、説明書どおりに重ね塗り主体で修復すると、
→こんな感じになります。ボンドは揮発収縮するので、上側のコルクは付きが悪いです。そのため、よく剥離して、重ね塗りの回数が増えます。完全に乾燥するまで待って、何度も塗りなおすのは時間がかかるし、ふりかけるパウダーの量も多くなるので効率が悪いです。
オリジナルの修復方法
色々試して、オリジナルの修復方法を見つけました。説明書どおりにやるよりは、時間もかからないし、楽だし、出来栄えもいいです。
今回は適当に削ったコルクを使って説明します。
ボンドをやや多めにつけて、若干コルクから浮き出すくらいにします。
その上にパウダーをふりかけます。
コルクを下に向けて、多すぎるコルクを落とします。
余分なコルクが落ちて、すっきりしました。
すぐに2度目のボンドをタップリと塗ります。なるべく、側面のコルク欠けにしみこませるような感じです。
こんな感じです。
続いて二度目のコルクパウダーふりかけ。
そして、その上からボンド塗布。
爪楊枝ではみ出たコルクパウダーとか、ボンドを調整して、乾いた後に削りやすいように整えます。このとき、コルクパウダーを溝の奥に押し込むようにして整えるのがミソです。コルク同士の接着が強くなって、強度が出るので、最終的な出来栄えがいいです。コレを怠ると、フニャッとした修復になります。ただ、ボンド付のコルクパウダーが爪楊枝にくっつくことが多いので、針でやったほうがいいかもしれません。
こんな感じで整えて、一晩置きます。
乾きました。
それで、800番ペーパーで整えます。
完成!硬い補修で、触った違和感ゼロ!完璧です!!!
実際にジョニーライデンのグリップ修復
もともとは4000円もした超高級コルクも、3年使い倒して、もうボロボロ。よくもまぁ、ここまで酷使したもんだと我ながら感心しますwww
まぁ、時間がかかるわかかるわ。大方ボンド1本使いました。
コルクをすくうスプーンは小さいものと大きいもの二つ用意したほうが作業がスムーズに行きます。
で、一晩乾燥させて完全に乾かしました。
それで、ペーパーがけして終了!もともとの欠けが多すぎてすべて完璧に修復したとは言いがたいですが、触り心地もいいし、以前のグリップを持つ手に違和感を感じるくらいのダメージは修復できました。ペーパーがけした関係で、黒ずんでいた手垢も掃除できて見栄えもよくなりましたwもちろん水につけても大丈夫wこれで来シーズンは気持ちよく使えそうですwww
こうして1年が過ぎ、修復したコルクはものの見事に全部欠けました・・・・。上の方法じゃ無理じゃね。
さて何をやろうかと考えましたが、新たな方法を考えるのがめんどいのと、こないだホライズンで交換されたコルクを見てみると、成形で欠けたコルクの修復をジャストエースコルクパテでやっていたのと、新品のコルクの成形跡もジャストエースのパテでやっていたのを確認。だったら、これで出来るんちゃう?ということで、ジャストエースを使ってみることにしました。水溶性なので心配ちゃあ心配ですが、とりあえずやってみて不具合が出たらまた新たな方法を考えることにします。
塗りたくって、400番でペーパーがけ。
出来たのはこんな感じ。あっという間。前のやり方と比べたら手間が雲泥の差。くそ楽!色が全然合ってないけど、使っているうちになれるじゃろというわけで、しばらく使ってみることにします。
んで、4ヶ月。雨の日も風の日も、結構な数、相棒と共にシーズンを歩いてきましたが・・・・
全く問題なし!色も慣れた慣れたw
コルクのカス作りぃ????・
めんどいわ!
はっきりいって・・・・・・
コルクの修復は・・・・
ジャストエースのコルクパテ!
大きな欠けの修復
先日、シャドウライズのコルクに不具合発生。なんかボコッと膨らんでるんです。どっかにぶつけたか、すげーいびつな形になっているので、修復を決意しました。
デザインナイフで膨らんでいるところを根こそぎ削り取り、
で、ジャストーエスのコルクパテを塗りたくり、ペーパーがけ。コルクのパテ跡がむっちゃついて汚いので、
ウェットティッシュで拭き取り。
ツルツルになっていい感じになりましたw欠けも修復できましたw
さぁ、近距離最強ロッド、がんばってちょ〜w
ウッドエポキシの活用
2年後
Jraidenで使ったジャストエースのコルクパテは約半分が、取れました(汗)
そこで、1液よりももいっちょ強力な2液のウッドエポキシを試してみることにしました。
フタをあけてみた感じ、これはエポキシというよりはパテです。
で、爪楊枝ではほとんど混ぜられないので、ヘラ使うのがベストです。混ぜたらジャストエースのパテに良く似た感じになりましたw
で、コルク修復には、指で押し込む作業が必要ですが、触ってみた感じ、ジャストエースパテと同じような粘性で作業できそうな感じでした。
ただ、これ、水溶性パテじゃないんで、指のベタ付が残ります。水で洗ってものかないので、溶剤でのけないといけません。このあたりの作業性は1液水溶パテの勝ちです。
で、メーカーの話だと、1時間で硬化開始。1日で固まるはずなんですが、全然そんなことはなくて、丸1日はフニャフニャのままで、
最終強度到達までは3日かかりました。それでもツルツルカチカチといった具合じゃないですが、これくらいだと、コルク修復には全く問題ないれべるの硬さなんで、マテリアル的にはOKだと思います。
で、メーカーに、固まる時間が全然違うじゃないか!?と話してみたら、
ハコのウラに書いてあるロット番号を確認してみると、これは4年前に製造されたものらしいです。2008年11月14日製造のやつやね。
マトモに固まるには、製造後2年以内のものを使うのがベストですとのことなので、
古いロットのやつを送って、新しいロットのやつを送ってもらうことにしました。ホントに1日で硬化するのかの実験もしようと思います。
こうして新しいロットのウッドエポキシが届きました。
新しいやつは2012年6月14日製造のやつです。新しいね〜
そしてウッドエポキシを出してみたところ、唖然。全然やりこさがちがいます。前のやつはソボロみたいなやつだったんだけど、今回のはバニラアイスみたいな粘性です。
取り出すのも混ぜるのも楽々。こんなに違うの?というくらい違います。
で、混ぜてみたところ、やりこいぶん、混ぜやすいです。粘性もまずまず。コルクの修復できるレベルです。
で、夏場の可使時間は30分というところ。
ンデ、時間を計りつつ、硬さを調べてみたところ、まことその通り。30分位したら、すでに固まり始めていて、ナンボか硬くなっていました。で、2時間たったら、結構かたくなっていて、ふやけたせんべいくらい。で、4時間後、カチカチになっています。ツメ立てても入りません。なるほど、メーカーの営業マンのいうとおり。ロットの新旧でこんなに違うなんてびっくりです。
なお、説明では、未開封で1年半〜2年は使えるようにしているみたいで、それ以上古くなったものについては、変えたほうが良いですね。
では、次に実際にコレを使ってコルクの修復をやってみることにします。
ウッドエポキシによる修復 実戦編
今組んでるJraidenでウッドエポキシを実際に使ってみたので報告です。
まず、目が欠けているコルクがコレ。使い倒さなくても、成形でちゃんと欠けてくれます(汗)
で、2液のパテを混ぜて、
爪楊枝でクラックの上に乗せて、ここからがキモ。
手でこすって溢れたパテをこそぐと、手についてそれが色んなところについて汚くなるのでキムワイプでこすります。
案外ひっつかずに、素直に落ちてくれます。
1日くらい経って固まったら、表面にソボロみたいなそぎ残しが乗っていますからそれを指でしごいて取ってやればカンペキw強度は1液パテよりも明らかに強く、修復方法としてはベストだと思います^^
produced by fukusuke