やっとのことで、オリンポスの新型ガンが届きました。注文から3週間かかり、ようやく届きました。PCジャンボ206から始まり、アリーズ6304、HP102B、HP100Bときて、気づけば、5本目のオリンポス。HP-PC
WIDE 308。初めての0.8口径のガンです。
シャドウライズの塗装でスクワット塗装をした時に、クリアなんかは乾くのが遅くて、セッティングタイムをナンボか取りながら塗り重ねて行ってナミツヤを出すのが良いんじゃないかと思い、それと、スクワットで吹き付けるならば、センターカップはブランクが見えないので致命的。
となると、0.8口径の大型ノズルで、サイドカップのほうが勝手が良いんじゃないかと思って、だったら、来年から値上がりするし、今のうちに買っておこうとおもって買いました。
今年だけでオリンポスに費やしたお金は・・・・・・計算するのが恐ろしい(汗)しかし、このオリンポス、魔性のガンというか、独特の所有満足感というのがあります。ずっしり来る重量感と、現在の小型スプレーガンでは到達できないような霧の細かさ均一さ、それでいてドバーっと出るミスト、こういうのもナンですが、値段の高さもまた良い。
不思議な魅力があるんですよね。現行のスプレーガンは、イワタ、明治、キンキ、デビなんかが主流ですが、メイン商品はスプレーガン。エアブラシや小型スプレーガンはオマケです。イワタはエアブラシのラインナップも多いですけど。逆に、タミヤやクレオス、エアテックスなんかはエアブラシがメインでスプレーガンのラインナップがなし。
その点、オリンポスはメインがエアブラシなのにも関わらず、小型スプレーガンのラインナップも幅広い珍しいメーカーです。いうなれば、エアブラシと小型スプレーガンのメーカー。また、アルミのプレス成形で作られた現行のスプレーガンと違い、オリンポススプレーガンはエアブラシと同じく真鍮の削りだし。ズッシリとくる重量感と、低圧低空気量でドバーッと出てくれるガンなんてオリンポスくらいのもじゃないでしょうか。
兎に角、こいつを使って色を塗ること自体が、なんだか他のスプレーガンにはないような魅力があるのです。
兎に角これがPC308です。同じ0.8口径で、PCジャンボ208がありますが、部品とかほぼ一緒で、サイドカップかセンターカップかの違いらしいです。で、普通の塗装をする分には、サイドカップの方が、
被塗物が見えやすいので、
センターカップよりは扱いやすいはずです。
しかもほとんど一緒なのに、何でかPC308のほうがダイブ安いので、迷わずPC308をチョイスしました。
で、早速重量ですが、さすがオリンポス。重い重い。432g。重厚な作りは、霧の細かさと引き換えに扱いやすさを捨てた男の勲章なのです。サーペントライジングと一緒って感じですなw
で、少しでも軽くしようと、継ぎ手はモチロン樹脂継ぎ手。このアタリは継ぎ手軽量選手権を参照に。
ホースジョイントも軽量のジョプラックスの樹脂ソケットです。
で、塗料カップですが、個人的に好きなキンキのクリーミーカップを付けてみましたが、
サイドカップが近すぎて人差し指が入らんとです。だもんで却下!
純正カップも指の邪魔になります。
そこでアリーズのカップに注目。PC308と同じく150mlカップなんですが、若干Lネジのところが長いです。
上がアリーズ。下がPC308のカップです。
PC308用カップが94g。アリーズカップが99g。若干アリーズのほうが重いです。
で、PC308にアリーズカップを付けてみました。すると、指が当たらなくてグッドです。
で、色々考えた結果、イワタの足付きカップを付けてみました。すると、サイドカップなので、フックなしでガンを置けます。これはPCジャンボみたいなセンターカップでは出来ない芸当なので、ちょっとイワタカップで使ってみることにします。
ただ、イワタカップ(PC-150S-2LF)は、重いんですよね。154gもあって、オリンポスよりも50gも重い。これがどう影響してくるかは使ってみてから次第です。
空気キャップの互換性
PC206にもPC308にも、平吹きキャップ、丸吹きキャップがついていますが、全く同じで、PC206のキャップを付けてみたら普通につきました。
右がPCジャンボ206。左がPC308の説明書。
品番どんなになっとんやろと思って、パーツリスト見てみたら全く一緒。ってか、ノズルも一緒やん!?
あれおかしいな?と思ってPC206の部品を見てみたら、なんと中身はPC308。これおかしいですね〜。PC206のパーツたのむときはどうするんでしょ???
で、PC308ですが、パーミングしたとき、
フックのところと、トリガーの付け根が痛いです。
フックのところは面取りが甘くて、ギュッと握ると痛いです。とはいえ、ガンの重量が重いのでギュッと握らないと動かしにくいので、ここが難点です。
アリーズなんかでは、このフック同じ構造なんですが、面取りカンペキで痛くないのよね。バラツキってやつでしょうか。とはいえ、削るにももったいないし、どうしようかな・・・。
一方、PCジャンボ206の場合は、フックではなく、カップの付け根でパーミングするので、全く痛くありません。
でもって、またトリガーが硬い!
PCジャンボ206は軽くて軽快にトリガーが動かせるのですが、
PC308のほうがスプリングがごつくて硬かったです。ちなみに右がPC308。右がPC206です。
で、308に206のスプリングを組んでみたんですが(ニードルアジャスタも206)普通につきまして、動くんですが、
バネの径が違うので構造上、流用は難しいと思いました。(PCジャンボ206のほうが径が大きい)
で、PC308のネジのところが硬かったので、グリスアップしておきました。グリスはスピングリスですw
で、308のほうがニードルがキツキツです。PC206はスッと軽く出し入れ出来るんですが、308はグッと押し込まなければなりません。
で、気に入らないのが、このトリガーのゴムコーティング。こいつは取りたいのがホンネです。溶剤使うのにゴムいらん!また、スプレーガンみたいに金属のごついガンは金属のひやっこさがいるの!あの冷たいトリガーの感触が、ガンを操っている気分にさせるのですw
で、当然ゴムは外します。トリガー自体を外すんですが、まず、ナットを外します。
で、シャフト側のネジを外します。
で、外れます。
トリガーの反対側にはネジ穴がきってあり、
シャフトがトリガーにネジで止まり、またナットでモドケ止め。ダブルナットと同じような構造になっているわけです。
で、このトリガー、明らかにディップ成形でコーティングされてますねwタレた跡がありますwディップコーティングというやつです。材質は107といったところでしょうか。
となると、おそらくこのコーティングは塩ビです。だったらば、シンナードブ漬けで一発やろ?と思って、
ラッカーシンナーに2時間くらい漬けました。
するとフニャフニャになったので、
一撃で外れましたw
で、取り付ける時に、トリガーが少しでもやりこくなるように、シャフトの根元にグリスアップしました。
取り付けました。
で、動かしてみると、
なんだか親指の第二間接あたりが痛い。
よくよく見てみると、シャフトのねじ山が出ています。
だもんで、シャフトを少し戻しました。ナットがモドケ止めになっているので少々緩めてもOKだと思います。
で、コンプレッサ調査。アドコン4004T。
余裕です!アドコンがすごいのか、PC308がすごいのか、どちらもすごいのか!?たぶんどちらもスゴイんでしょうねw
さぁ実戦w平吹きです。
肝心のミストですが・・・・荒いんですよ。PCジャンボ206くらいの圧では荒いミストしか出ませんでした。やはり、ガン口径がおおかた1mmなんで、ここでミストの一つ一つが荒くなってしまうんでしょうか。また、出てくる塗料も206とは比較にならないくらい多く出ると思います。PC206なんかでは、空き缶のわずかな面でも圧調整が出来たんですが、PC308では、一気に塗料が出すぎてしまって、空き缶2個使いました。
で、ミストが細かく、均一になるなかでも一番低い圧設定にしているんですが、結構な圧です。PC206とは比べ物になりません。206はフワフワした感じがありましたが、308はブァ〜!という感じです。結構な圧なので、一気に塗料がたくさん出て、ワイドパターンなもので、一度に出る塗料が広がりすぎて、かなり無駄にミストが行きます。
上の霧くらいの圧だったら、吹いたときコレです。
ガン口径が違うのに比較するのはアレなんですが、細かい霧を精密に吹きかけるという点では明らかにPC206に軍配が上がります。PC206はエアブラシとスプレーガンの中間みたいな感じでしたが、PC308は完全にスプレーガンの部類ですね。釣竿以外にもヘルメットやバイクの塗装でも使えそうな感じです。バイクもうないけど(笑)人のスクーターとか塗ってみたいなw
でもま、アドコンみたいな小型コンプレッサでも十分な空気と霧の細かさはさすがです。3キロ30L/minで0.8mmのガンが余裕で使えてしまうんですからw
でもって肝心の実戦なんですが、GTロッドのリメイクのところでまた編集しますが、スタンドで回転させながら塗装しました。
で、持ってスグに分かりました。イワタカップ重い。塗料を入れるとあからさま。バランスがかなり右に寄る感じです。右に寄るから、強く握らないといけないので、そうすると、
人差し指が痛い。操作性は明らかにPCジャンボ206の勝ち。センターカップは被塗物が見えにくいからサイドカップ優位と思っていましたが、操作性にかけてはセンターカップはバランスがよさが強力なメリットです。また、パーミングもしやすいしね。
しかし、いざ塗装に入るとやはりオリンポスというか、霧の細かさ、吹き付けの塗料の量の多さはさすがです。ただ、右にヘビーだもんで、パーミングの指が痛いけどねwただし、ブランク塗装にしてみたら、パターンはワイドすぎて、ブランクに当たらないミストがむちゃんこあります。
でもって、PC206だったら8ftクラスのロッドは40mlもあればぬれてしまったんですが、PC308では、80mlでも足りませんでした。
グリップもあんましなんですが、
ブランクがひどい。
やばい!塗料が残り少ない!と思って焦ってニードルアジャスタを開いてトリガーをたくさん引けるようにしたら一発でタレました。オリンポス、塗料の出がすごいので、気を抜いたら一発で死亡です。
で、ペーパーでアラを削って、次の日やり直し。
で、イワタカップは退場!
こういう置き方が出来るのは魅力なんですけど、バランスが悪すぎです。
次はオリンポスのアリーズカップにして、なおかつ、パーミング変更。フックに指を引っ掛けるのじゃなしに、ノズル手前に指を伸ばす感じにしました。
で、2回目で若干慣れたので、今度はほぼ完璧な塗膜w塗装方法も変えましたw
PC206よりはダイブ厚い塗膜です。206よりも大きい霧が、たくさん出るので、プラサフとかクリアでは使いやすいかもしれません。プラサフなんかでは分厚い塗膜の方がケレン跡を消せてメリットがあるので、206よりは308のほうが使いやすいと思います。クリアも1粒1粒が大きいミストの方が重ね塗りした時にナミ肌になりやすいので優位。ただし、ベースコートなんかでは、薄く、ムラなく塗ったほうがいいと思うので、206かな?
でもって、
ベースコートにPC308を使ってみましたが、霧はやはりPC206に比べると荒くて、
タレました・・・やはり、ベースコートとかプラサフ塗るなら、PC206のほうがいいと思いました。
その後の修正で、同じ塗料でPC206を使ってみましたが、霧の細かさがGOODで、垂れにくく、だもんで、思い切った吹き付けができて、塗りやすかったです。
が、PC308ですが、クリアに入ると、無茶苦茶使いやすかったです。1回1回で付着するクリアのツブが大きくて、
1分間隔で2回目3回目を塗っても余裕でユズ→ナミツヤにもっていけて、
ほぼ完璧の塗りが出来ましたw
だもんで、今のところ、PC308の特徴は、
クリア塗装が、すごいやりよい。PC206よりも!
で、ちょくちょく塗装することがあったので、PC206でプラサフ塗って、どちらが塗りやすいかも比べてみたんですが、やっぱし、PC206の方が霧が細かくてタレにくいので、思い切った吹き付けができて、結果、PC206のほうが厚く、タレずに均一な塗膜が塗りやすいかなと思いました。
だもんで、プラサフ、ベースコートはPCジャンボ206、パール&クリアはPC308を使うという感じで使い分けたらGOODだと思いましたw
あ!あと、広範囲に塗装するとき、まだアップしてないけど、例えば釣具以外のでかいもの、車の部品とかを塗装するにはPC308のほうがパターンが広いので塗りやすかったです。
あと、序盤で述べたトリガーの付け根が痛いっつーのは慣れたのか、気にならなくなりました。あと、ニードルがキツキツだったのも、何度か使っているうちにアタリが出たのか、PC206と同様にスッと入るようになりましたw
なかなかに、いいガンですよ♪
兎に角、また色々使いながらインプレなどを追加して行こうと思います。
フリーアングルカップの不具合
イワタのカップ、PC-150S-2LFを装着して、車のパーツを塗ってみて気づいたんですが、
これ、フリーアングルカップなんですけど、
フリーアングルカップってのはナンなのかというと、
こんな風に、塗料カップの取り付けネジを緩めることなく角度を変えられるジョイントを持っているもので、
真下に塗装するときは、こんな風にカップとガンを平行にして塗らないと、塗料がこぼれたり、息切れのトラブルがあるので、角度を自由に変えられるフリーアングルカップは魅力なんですが、
PC308の場合は、塗料カップの取り付けネジがボディと近すぎて指が入んなくて、ガンと平行にした状態で吹けないんですよね。
HPG6とかKX3なんかは、塗料カップの付け根が、
より右になるように逃がしがついているので、
カップがより右になるので、指が入るので、カップを真下に構えることが出来ますが、
PC308やアリーズの場合、この逃がしがついていないので、
指が入んないんですよね〜〜〜
もうすこし右にカップのネジを付けて欲しいなと思う今日この頃です。
もしくは、明治とかの、恵宏タイプ以外のカップのフリーアングルカップが欲しいなとおもいつつ、しかし、他メーカーのフリーアングルタイプは少量タイプがないときています。かくなる上は、フリーアングル変換ソケットを導入しようかなwww
と思う今日この頃です。
ニードルが外れん
このPC308、ニードルが少し違います。
通常のPCジャンボシリーズは、六角のセットボルト1本で止まっているんですが、
PC308はマイナスネジ2本で止まっております。そして、コイツがクソ硬くて、全然緩みません。なんだかブッシュもサビ気味です。
だもんで、CRCをベタベタに吹きつけ、1日置きました。
で、ホムセンに行ってちょうどいいサイズのドライバを探して、1.8mmのマイナスドライバがジャストフィットでした。
がしかし、ネジを2個とも外したら取り付けるときに落としそうになるので、ニードルを外したい時は、外すのではなく、緩めて抜くほうが賢明な判断ですね。
なお、ここからはウンチクになるんですが、PCジャンボやアリーズシリーズのニードルチャックは、ヘキサゴンのセットボルト1本で固定できているので、なめる確率、作業性どちらも、PC308より良いと思います。