リールシート塗装


ブランクに続き、リールシートもやったろかい!!と思って、リールシートの塗装にもチャレンジしました〜


失敗したときのために、2本買ってきました。ガンガン用のTDPS20です。


まずは台座作り。フレンドで買ってきた100円カーボンパイプ。こいつが合いそうです。


マスキングテープで若干肉厚にして、はめ込みます。


のこぎりで、カーボンパイプを切断。


新聞紙を引いて粘土の上にパイプを突き刺して、台座完了。あとは塗装。


おっとっと、忘れててた。フジシールをはがさないとここだけ塗れません。


で、塗装の準備。


使うエアブラシは一発で壊れてまた新しいのを送ってくれたタミヤのバジャー250。今度は大丈夫だろうと思います。(詳しくは「ブランク塗装」参照)


塗料はゼストがなくなったので、ナガシマの2液ウレタンにしました。こいつは2:1配合です。


配合は、レジン5ml。硬化剤2.5ml。で、薄め液を加えて20mlにしました。


20mlにする理由はバジャーには20mlしか入らないからです。


で、シュシュシュシュ吹いていきますw前回のブランク塗装に比べるとだいぶ楽www
配合も前回よりもいいですね。3倍希釈だと薄すぎてあまり乗らなかったけど、今回はしっかりと乗りますwww


で、自然乾燥。


ところが・・・・


またボタンが動かなくなった・・・・。これは、商品の個体差による故障ではないですね。何か他の原因があるはずです。アセトンで洗っているのがダメなのか、ウレタン塗料がダメなのか。もう使う気にならないけども、後学のために原因が知りたい。またタミヤに電話して、この故障の原因を教えてん。と聞いてみると、向こうもよく分からないらしい。バラしたことがないみたい。で、故障の原因を調べたいのでということで、またまたまた送ることに。3度目のタミヤ送りです。


原因解明
タミヤから連絡があり、その原因は・・・・ずばりアセトンではないかということでした。バジャーの内部には、エアの侵入をコントロールするパッキンが入っており、これがシリコンゴムパッキンだそうです。そのため、アセトンで洗浄するとそのパッキンが膨張して、空気の通り道を遮断。そのため、金具が固着してしまうそうです。高級エアブラシのように、ゴムパーツがないモデルはアセトンで洗浄しても問題ないですが、ボロイモデルや、ゴムパッキンモデルを使っていた場合、アセトンで洗浄すると、一発で壊れるそうな。

ということは、うがいをしてしまうと、パッキンにアセトンが付いてしまうため、一発アウト。つまり、パッキン搭載モデルは、アセトンうがいが出来ないというわけです。

なぜ、3度目でやっと原因が分かったのかというと、タミヤの塗料知識が、ホビー用だったからだと思います。そもそもがプラモの塗料関係を専門に扱っているので、ウレタン塗料を吹くこと自体、あまり考えないことだそうです。アセトンにもなじみがなかったはず。

そのため、バジャーを使うなら、シンナーなんかがお勧めで、洗浄用シンナーとか、ウレタン薄め液なんかを使うと、アセトンに比べると溶剤が弱いのでパッキンを保護でき、この問題は起きないそうです。

でもでも、ラッカーシンナー使うことないんですかね?ラッカーシンナーはアセトンよりももいっちょ強いのでラッカーシンナーでも壊れると思います。

また、普通のぺいんと薄め液なんかよりも、「洗浄用」と書かれたもののほうが塗料を溶かす力が強いので、洗浄にはそちらがお勧めだそうです。

洗浄用アセトン容器のフタパッキン。分厚いパッキンがものの見事に変形しています。このパッキンでアウトなら、バジャーのOリングなんてひとたまりもないじゃろうなぁ・・・・。

というわけで、原因解明できてスッキリです。次から気をつけて使います。


で、話は戻って、焼付け乾燥して、残留トルエンを飛ばしました。


まず、一番下がタレとる。吹きつけが厚過ぎました。ココは削って次回、塗りなおします。


で、上から見たネジ山は塗れているけれども


下から見たネジ山は塗料が乗ってません。これは吹き付けのときにこんな風にリールシートを固定しているからで、次回の2度塗りで、反対側に指して塗ることで解決しそうです。


2度塗り
スプレーガンでやって死亡orz
絶対タレない塗装が必要です。いっそ、薄め液なしでやってみようかな。
とりあえず、これはもうどうにもならないので、勉強代として、処分します。誰か固まったウレタンがバンバン溶ける溶剤を知っていたら教えてください。


失敗の修正
2度塗りの修正が出来るかやってみた。まずは、ダマをダイヤモンドヤスリで削り取る。

ある程度削ったら、ペーパーがけ。

地肌が見えるところもあるけれど、とりあえず、もう一度塗ったらいい感じですw

続けて、トリガー周辺の薄かったり濃かったりする部分。これは凹凸が大きくて、ペーパーがうまいこと入りません。

だもんで、ワタ状のペーパー(ミガキクロス)を使って、足付けがてら、修正していきます。これもうまいこといきましたw

ただ、1箇所。ねじ山だけは修正できませんでした。これはデザインナイフで削った後に、ミガキクロスで磨いたんですが、うまく修正は出来ず。ここだけは失敗したらオワリです。


第二段 プラサフ+アクリルラッカー+ウレタンクリア上塗り
リールシートの塗装は、塗膜が厚くなったら、ねじ山つぶれてアウト。ってことがわかって、だけど、ウレタン塗装は皮膜が強い代わりにネバイので、どうしても厚くなります。

うーん。

こりゃ困った・・・・。

で、そんなとき、リールシートの塗装を調べてみると、なんとアクリルラッカーでやっている人がいる。

さらに、ブランク塗装もラッカー+ウレタン上塗りでやっている人もいる。

そういえば、性能を考えたらウレタンだけど、別に売り物作るわけではないし、使用上、問題なければ、別にラッカーでもいいんでないの?

なんて思うように。

私はビルダーとしてはまだまだオコチャマなんもんだから、何事も経験。実験台として試してみるのもいいんじゃない?なんて思うようになり、初のラッカー塗装に挑戦しました。

ラッカーのいいところは、乾くのが早いところ。早く乾いてくれるから、2度塗り・3度塗りなんて、30分あればOK。皮膜が垂れそうになったら待って15分くらい経ったら乾くので、そこから重ね塗りしていけばOK。

ウレタンの吹き付け塗装は、混合、エア調節、吹き付け、洗浄、乾燥と、なにかと手間がかかるけども、ラッカーだったら、1液で下準備もありゃせんし、ためしにやるのも負担が軽い。

ってわけで、挑戦。

ラッカー塗りです。

イキナリ本番は、もったいないので、使うリールシートは、KDPS16?家に転がっていたリールシートです。

まずは、プラサフ。プラスチックとアクリル塗料の食いツキをよくするための下塗りです。

普段ならペーパークロスで足付けするけども、めんどくさいわ!この実験では、アクリルの上にウレタン塗れるのか?を確認したいので、出来栄えなんぞどうでもよろしい。バルサ棒の先にリールシートをはめ込み、

30cmくらいの距離から薄く3往復。乾いて2度目・3度目。かかった時間、ものの15分。完了。クソ効率がいい!

で、塗料。アクリルシリコンなる、カンペラッカーです。一応、ブランク塗装の皮膜チェックでラッカーの中で一番皮膜が強かったヤツです。シリコンとかいているので、シリコンは、シリコン以外のものをはじく性質があるので、普通はウレタン上塗りかますときは拭かないんですが、おそらく、シリコン塗料というのが大嘘です。800円でシリコン塗料が作れるかちゅうの。ほとんどアクリルのなんちゃってシリコンじゃろうと思ったので、こいつを使います。

サッサッとかるーく吹き付け。このくらいで1度塗り完了です。で、5分も経てば完全に乾くので、それから2度塗り。

2度塗り時点でこんな感じ。一気に厚く塗ったらアウト。この辺りのコツは、とにかく早く見切ることです。シャ!シャァ!シャァ!と3,4回、スプレーして終わり。これを繰り返します。ウレタンだとめんどくさすぎで無理なこの作業も、ラッカーだったらクソ楽。だもんで、気長に吹いて行きます。


そんなこんなで、10回塗りくらいで、下地は完全に隠れました。さすがに、今まで散々2液ウレタンで失敗してきたから、楽勝じゃい!フジのシールが貼っていたところにテープが付いたままになってて、ちょっとアレだけど、まぁ、練習じゃし、かまんじゃろ。


ここからウレタン上塗りに入ります。今回使うのは、ゼストの10:1ウレタンクリア。配合は、レジン10ml、硬化剤1ml、ナガシマウレタン薄め液4ml。この配合は最高でした。ホント、霧のようにうすーく塗れますwww


で、ウレタン上塗り!


1度塗り完了。焼付け乾燥完了。ウレタンの溶剤にアクリルが負けるか?と心配したけども、負けなかったwwwOKOK!塗料の中で最も溶剤が強いのがラッカー。霧吹きのようにレジンを溶かすので、最も溶剤が強いのです。そのため、逆にウレタンにラッカー吹き付けると、シワシワになるそうです。やったことないけどね。

話はそれますが、ラッカーの溶剤で溶けたデカール。こんな感じになります。


で、2度塗り完了。ウレタンのツヤが出てきましたw


で、試しに、フードナットを入れてみました。


すると、ネジ山にところどこ塗料がはげた跡が!

ドキッ!としたけど、アルコールで拭き取ったら消えた!これはフードナットについていた汚れみたい。だけど、まだまだウレタン皮膜が薄い。拭き付けだと、何回繰り返したらいいんじゃい!ホライズンによると、5回は欲しいところといっていたけど、この実験は、作業性を上げるための実験。出来るなら、手間は最低限に減らしたい。というわけで、次の塗りは、吹き付け塗装は止めて、ノン薄め液のフデ塗りでやってみます。ブランクだと無理なハナシだったけど、リールシートだったらいけるか?というわけで、フデ塗りが完了したら、またアップしまつ。


で、フデ塗りが終わりました。結構分厚くなったけど・・・・

で、続いて焼付け乾燥。

なんと、

下地のアクリルが沸騰。哀れボコボコに!

リールシート死亡。本番前で良かった。トップコート2回は同じ温度帯でいけたのに、3回目でアウト。アクリルを下地に使った場合、ものっそ神経質な温度管理が必要ってことが分かりました。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%AB%E6%A8%B9%E8%84%82

さらにウィキを調べてみると、アクリルは、80〜100℃で軟化変性する模様。ということはですね、真夏の車内は70℃くらいにはなるので、真夏の車内においていると、沸騰する可能性があるっちゅうことです。そんな塗料は完全にNGです。

だもんで、やらんほうが無難。

ってわけで、次。


第3弾 やっぱりウレタン塗装編

いい加減、練習ばかりも飽きてくるので今度は本番逝って見ました。DPS20なんて、900円でお釣りがくるので、大してダメージでかくないです。まずは、ワタヤスリで足付けを行います。

足付け完了。見えにくいけど、傷が付いています。

今回は、タミヤから戻ってきたエアブラシを使ってみます。アセトンはNGということが分かったんで、今度は洗浄をラッカー薄め液で行う予定です。塗料はナガシマウレタンを使いました。

で、吹こうか・・・・。








で・で・で・で・出んがな〜〜〜〜〜!

なにぃ〜〜〜〜!

また壊れた!?

そういえば、気温が低いと、出が悪いことがあるので、湯煎しろって書いてあったっけ。45度のお湯を洗面器に貼り、湯煎開始。缶内部からシュワシュワと音がします。なんか爆発しそうで怖いです・・・。

だが、出ん・・・・。エアが全く出ん。

ぷっちーん






もう






使ってられるか!


4度目の故障に、ブチ切れ。タミヤに送っても無駄!送るだけ手間。新しいの送り返されてもどうせ壊れる。最後のナガシマ塗料は吹けずじまい。このクソボロ、2度と使うか!

すべてまとめて、不燃ごみ送り

ただ、一つ、原因だけは突き止めます。

タミヤのスタッフ、「バラせない構造なので、ハッキリとは分かりませんが」なんて言葉を連発してからに。タミヤの箱に入れて販売する以上は、売っているものがどういうものなのか確認したうえで提供するべきだと思います。

だったら、オレがバラバラにして、原因を突き止めたるけん、タミヤのスタッフさん、よう見とき。

ハンドピースはベンチグラインダーで真っ二つ。あとは、故障の温床となっている、ボタンパッキンを見るために削り倒します。

これが故障の温床となっているゴムパッキン。

ただ、このパッキンって、溶剤に晒されない部品なんですよね。なのになぜ壊れるのか。

それは、洗浄した時に手に溶剤が付くからだと思います。そもそも、バジャー250は吸い上げ式のエアブラシです。吸い上げ式は、重力式に比べて洗浄がめんどいことで有名です。だって、まず下付けの瓶を洗ってから溶剤を吹かなきゃいけませんもんね。で、溶剤を吹くと余った塗料がまた瓶に戻って瓶を再度洗浄。この繰り返しなので、100%ゴム手には溶剤が付きます。溶剤が付いた手でプッシュボタンを押すと・・・・・赤丸の部分に溶剤が垂れていって、

パッキンがパァ!

でしょうね。

こりゃ、誰がやってもダメだと思いますよ。。。。構造的に問題がある。ここはテフロンパッキン必須ってところでしょうな。


第4弾 プラサフ+アクリルラッカー+エポキシコート編

続いて、やっぱりラッカーが楽なので、ウレタン焼付けだとアクリルが沸騰するので、ノン過熱のエポキシコートでやったろかいと思ったので、やってみました。
プラサフ吹いて、1度塗り。

これをうすーく10回くらい繰り返して、

塗り終わり。半日で終わります。

で、後々塗るエポキシの溶剤にアクリルが負けたらいかんので、用心してアクリルクリアを吹きます。家にいらないデカールコートが転がっていたので、こいつを使います。

で、こいつも10回くらい吹いて吹き終わり。

エポキシの選定
で、エポキシコーティングですが、気づいたことがあります。いまさらながら、エポキシは黄色いことが分かりました。レジンと硬化剤とあって、大体が、硬化剤が黄色です。そのため、2液混合すると、薄い黄色になります。

それが如実に分かるのが、白のスレッドコーティング。普通、白はスレッドムラが目立ちやすい上に透けやすいので、市販ロッドで白スレッドはまず使ってません。そこで、自作ロッドでやってやろうとチャレンジしたところ、この事実に気づきました。

写真では分かりにくいなぁ〜。だけど、目で見ると、うっすら黄色がかっているのが分かります。透けるんで、白以外のスレッドでこの事実に気づくことはまずないと思います。が、今から塗ろうとしているリールシートはモロに白。だったら、エポキシが透けるんじゃないの?というわけで、硬化剤も透明なエポキシが希望です。

で、ロッドビルディング用エポキシにも、透明な硬化剤があって、それが東邦NTコートです。嫌いなエポキシなんですが、そういうことなら仕方がないというわけで、使ってみました。粘性も低くて、ねじ山がつぶれにくいかもしれないしw

早速やってみると、

エポキシがまったく乗りません。ハゲだらけ。無数の特大エクボに阻まれ、まったくぬれません。粘性が低すぎるのかなぁ。

だもんで、結局、いつものライトフォーミラに。フデでさっさと塗り終わりました。エクボが出ないことはないんですが、東邦NTよりはよっぽどマシ。

結果、これもエポキシが全く乗りません。特にトリガー周辺がアウト!ドライモーターで回しながらエポキシ塗ると、乾くのが遅いので、塗るもののカーブによって乗る部分、乗らない部分がどうしても出てきて、うまくいきません。エポキシをスプレーでやっている方もいるもようですが、ガンで固まったらウレタンどころの騒ぎではないし、エポキシは薄め液とかで、乾燥時間を操れないので、ウレタンよりももいっちょ手間。タレが心配です。

トドメは、フードナットが入らないorz。。。。やはりフデ塗りだと厚すぎて、ネジ山がつぶれます。

だもんで、エポキシフデ塗りトップコートはNGということが分かりました。


第5弾 1液ウレタンの見直し編
アクリルだめ。エポキシだめ。だったら何がいいんな!?って、もうウレタンしか残ってナイッス!

2液の混合の手間がうっといので、せめて1液ウレタンでやったらどなんなるんな?

と思ってとりあえず実験。

以前、ブランク塗装で使ったときは、フデ塗りで、全然ダメでしたが、今回はスプレーガンがありまっす。だもんで、スプレーガンで再チャレンジしてみることにしました。

どうせ、トップコートは2液じゃないと持たないから、熱に耐えれる下地だったら、問題ないというわけです。

2液は、混合の手間。硬化剤がネバイので10:1ウレタン以外はミキシングカップのメモリを見ながらの配合になり、しかも硬化剤がネバイので、どこまで入っているのか、よく分からず。そんなわけで、少量配合しようと思っても、硬化剤のネバサと表面張力が邪魔して、どこまで入っているのかよく分からず、だもんで硬化不良になる可能性が高く、だったらハカリ?といっても毒性強すぎで野外の作業なんで、風でハカリのメモリがバンバン動いてよく分からん。まぁなんちゅうても、とにかく、手間がかかるんです。

おまけに、薄め液は市販の薄め液は使えず。2液ポリウレタン専用薄め液が必要になって、これがホームセンターには売ってなくて。で、洗浄もアセトンが必要で、アセトンは値段がむっちゃ高い(1リットル1500円くらい)で、しかもよっけ使うのでこれがまたサイフの敵で・・・・。

まぁ、とにかく、使っていくと、外壁塗装の世界で、2液ウレタンが、1液水性ウレタンに移行した理由がよーーーーく分かるんですよ・・・。

で、1液ウレタンは何があるんな?というわけですが、油性1液ウレタンと水性1液ウレタンがあります。水性ウレタンなんて、水が薄め液&洗浄液になるので便利すぎ!

と思いつつ、だけど、水は乾燥が遅いので、どうしても速乾性の効果は得られそうもなく。塗装で何が怖いってタレが一番厄介なので、速乾性でないと難しいので油性ウレタンに軍配が上がりそうです。

油性ウレタンでも、薄め液&洗浄液はペイント薄め液でいいのでそれだけでも2液ウレタンに比べるとむちゃくちゃ便利です。

ペイント薄め液は、普通のヤツとラッカー用のと二つありますが、ラッカー用のほうが揮発性が高そうなので、速乾性を上げれそうなのでコイツをチョイスしてみます。

ただ、ラッカー薄め液が強すぎて重ね塗りで前回の塗装面が負けないか不安ですが・・・。

そこは、毎度おなじみ、コーヒー缶を使った塗装練習で実験してみます。

で、やってみました。

やっぱ1液は楽だわ。ラッカー用薄め液で簡単に薄まります。塗料カップに直接ウレタンを入れて薄め液で薄めながら、綿棒でかき混ぜながら、粘度を見ながら、サラサラ一歩手前でストップ。

吹いてみました。無風状態なので、スプレーガンのミストの広がり具合が良い感じw今まで散々失敗してきたので、なんとなくうまくなりました。1液ウレタンスプレーガンは、ツヤと肌触りはツルツルしていて、2液ウレタンとほぼ一緒。だけど、強度がやはりイマイチ。まぁ、どうせ2液ウレタンでトップコートするので、強度はあまり関係ないような気がします。重要なのは、熱に耐えれるかどうか。

で、どうにも、2液ウレタンの皮膜の強さが忘れられず、プロに質問してみました。

アサヒペン、カスタマーサポート
2液ウレタンに匹敵する1液塗料はありますか?
ないです。強度・食い付き・耐食性・耐溶剤性。何をとっても2液に1液が勝ることはないでしょう。1液のほうが勝っているのなら、2液塗料は存在していません。2液でしか出せない特長があるので、いまだに存在するんです。
ちなみに、アサヒペンで最強の塗料は何ですか?
それは、油性シリコンです。
アサヒペンホームページより。
これは1液で、アルキッド樹脂だから、ペリペリ剥がれませんか?
普通の1液塗料に比べると、強めですが、2液の代用となるほどの強度はないです。

なるほど。

親切で、物腰低くて、すごく分かりやすかったです。

で、続いて、国内最大の塗料メーカー、カンペに聞いてみました。

不思議なことに、国内の塗料メーカーは大日本塗料、日本ペイント、関西ペイントと、メーカーの名前の範囲は小さくなるのに、規模は大きくなります。ちなみに、アサヒペンは、ハイリスクな塗料販売(車両用や造船用)を行った場合、クレームがあったときに会社がつぶれてしまう可能性があるので、家庭用に絞って営業戦略をしている模様です。ローリスク・ローリターンってヤツです。そのため、2液ウレタンだの、船艇用塗料だのに手を出していません。丸秘情報です。なんせ、同僚が元アサヒペンですから(笑)カンペは2液ウレタンも扱っているので、相談するならこっちのほうがいいかもw


カンペ カスタマーサポート
Q 缶スプレーでツメで引っかいても全く傷が付かない塗料はありますか?
A ありません。




Q 2液ウレタンに匹敵する1液塗料はありますか?
A 2液ウレタンに匹敵する硬度の1液塗料はございません。

 鉛筆引っかき硬度
 HB(1液)・F・H・2H(2液ウレタン)
 軟−−−−−−−−−−硬





Q 注目しているのは、強いと評判のフッ素塗料なんですが、2液ウレタンと比べてのメリット・デメリットをご教授お願いします。
A 申し訳ございませんが、弊社では1液ふっ素塗料の扱いはございません。






Q さらに、釣竿の場合、塗装をした後にガイドを2液エポキシで接着する必要があるのですが、フッ素下地に2液エポキシは接着できるのでしょうか?また、シリコン塗料についても2液エポキシが接着できるのかもお願いします。

A 各種塗膜と2液エポキシの付着性データもございません。





注目したいのは、2番目の回答。鉛筆硬度なるものがあって、このデータを見る限り、1液で2液に匹敵する塗料ってのは存在しないちゅうことですね。さらに、2液が最強というわけです。

一般的な塗料で強い塗料といえば、家の外壁用塗料。24時間紫外線を浴び続け、雨風雪に耐える必要があるので、おのずと塗料に強さが要求されます。ところが、車だと、同じ条件で、100キロ200キロで走行するのですから、外壁用塗料と比べると比較にならないくらいの過酷条件です。だから、最高峰の塗料を使う必要があり、それが2液ウレタンというわけだったというわけです。調べるとUV塗料なんかもあるみたいですが、専用照射機が必要で、これがバカ高ため、実質的に無理!というわけで、1液である以上、やはりポリマーをくくりつける結合鎖がある2液ウレタンのほうに分がありそうです。

では、過酷な条件下で使われる塗料ってのは、車だけかと思いきや、実は船も同じ。

だったら、船艇用塗料は?と思って調べてみました。

しかし、これもダメ。

船艇用塗料は消耗品だったのです。

船の底は常にフジつぼがつく危険性があります。海の中はフジツボの胞子がイッパイ。もし胞子が舟艇に付いたままだと、そのまま舟艇にフジツボがボコボコできてしまいます。その結果、水中でフジツボが大きな抵抗となり、燃費が悪くなることにつながります。

だから、加水分解塗料と言われるものが使われている模様です。

つまり、海水でじわじわと溶けていく塗料です。溶けていくと、付着したフジツボの胞子も流れていくわけですから、フジツボが舟艇で成長することがありません。

だもんで、船艇用塗料は、大げさに言うと、塗ったそばからヌルヌルと溶けていって、何ヶ月かに一回、塗りなおしをして皮膜を復活させ、それを繰り返しながら維持する。そういう塗料だった模様です。

世界航海をする大型船なんかは、フジツボのおかげで、燃費低下が何百万ものコストアップにつながるので、航海しながら、船のスピード、停泊期間なんかをコンピューターで計算して、塗り替え時期を計算してシビアにメンテナンスしている模様です。

ホームセンターでよく見かける「うなぎ塗料」あれなんかは、海水中でうなぎのようにヌルヌルして、フジツボ成長をシャットアウト!こんな塗料みたいです。ちなみにうなぎはニッペです。

なら、もしブランクに舟艇用塗料を塗ってしまうと、ヌルヌルして、とても使用できる代物ではなくなる可能性があります。そのため、トップコートに2液ウレタンを使った場合、層面剥離が起きて、一発でアウトになるでしょう。

だから、船艇用塗料も不可!

ホントにホントに、ブランク用塗料ってのは、2液ウレタンしかない模様です。

以上、横道にそれましたが、塗料の情報ってことで。


ミストの実験と、最近分かったこと
塗料と塗装技術は奥がものっそ深くて、勉強すればするほど、練習すればするほど次の課題が見つかります。

で、空き缶を使ってミストの実験をしていました。

段々分かってきたんですが、塗装の出来不出来を決定するのは、ミスト調節です。

液体の塗料を風圧の負圧(ベルヌーイの定理)で吸出し拭きつけする以上、塗料は粒状になって風とともに塗装面に吹き付けられます。

そのため、塗料の乗った塗装面は、粒状の塗料の集合体と化します。

この粒状塗料の径を決定するのが、薄め調整。薄めれば薄めるほど、粘性が下がるので、ミストの径は小さくなり、逆に薄めが甘く、ネバイ状態で吹くと、粘性が上がるのでミストの径は大きくなります。

ミストの径の大きさには、メリットデメリットがあります。ミスト径が小さければ塗膜の粒状集合体は滑らかになります。が、一方で、薄め液が多いので乾燥が遅く、タレる危険性が増します。また、吹き付けられる塗料自体が薄いので、下地の隠蔽性が下がります。

一方で、ミスト径が大きいと、塗料自体が濃いです。そのため、下地の隠蔽性が上がると同時に、径自体が大きいので、塗膜はボコボコした感じになります。

これは薄めすぎ。ミスト径は小さくて、表面は滑らかですが、一体どんだけ上塗りせんといかんの?という感じです。ちょっと短気な私には無理!

これは濃すぎ。写真では分かりにくいけど、表面はボコボコしています。

これがその中間で、ちょうど良いミストかなと思います。若干、ミストが大きすぎのような気もしますが、素人塗装は、これくらいが限界。タレるよりはよっぽどマシ。

1枚目のように薄くして、それを何度も繰り返した場合、もっとキレイな皮膜が出来ますが、タレのリスクが付きまといます。

だから、ミスト径は大きすぎず、小さすぎず、中途半端なところに薄め調整をする必要があります。

で、そのコツですが、濃い状態の塗料に、スポイトでポトポトと薄め液をたらしながら、エポキシを混ぜるみたいにして先を切った綿棒で混ぜます。その後、綿棒からしたたる塗料を見ながら、粘性を確認します。すると、水あめ〜飲むヨーグルト〜牛乳と変わる瞬間があります。この牛乳の時点で吹くと、ミストが大きすぎです。そのため、そこから、2,3滴(1滴0.05mlなので、0.1ml〜0.2ml)がちょうど良かったです。ただし、これは塗料カップ20mlの時。

配合比を初めから決めて、一気に薄め液を入れるのは絶対NG。微妙な調整が全く出来ません。配合比をあらかじめ決めて実験しても、なぜか塗膜はバラバラでした。

で、塗装で最も怖いのがタレ。タレると、タレる前の部分は薄くなって下地が見えてしまい、タレた最後の部分は、ブリスター(塗装用語でダマのこと)となってポコッと出てしまいます。後から研ぎ出しでごまかそうとしても、ブリスター部分はなかなか削れず、薄い部分は下地まで一気にはだけます。あとからもう一回吹き付けてごまかそうとしても、タレてない部分はもともと塗料が塗られていますから、隠蔽性がもっと上がります。結果、色ムラとなって、出来を悪くします。

一方、タレを怖がって吹きつける量を少なくすると、重ね塗りの回数が増えてしまい、効率が悪すぎです。ラッカーみたいにスグに乾く塗料ならいいですが、中々乾かないウレタン系なら、これはかなりのめんどくささです。

だから、タレ寸前で塗装を止めるのが一番効率が良く、出来も良くなります。ここんとこ、わざとタレさせる実験をして、ようやくタレる寸前の塗膜が分かってきました。塗料を吹き付けていくと、段々下地が隠れていきます。この時は、粒状の塗料がバラバラとつく感じ。そこから段々と下地が隠れて行き、それと同時に塗膜にツヤが出てきます。このツヤが出てきて、鏡のような塗膜になった瞬間。これがタレる瞬間で、塗装を止めるタイミングです。塗料も雷魚も見切りがめっちゃ大事です。


1液ウレタンは、焼付けに耐えられるか?
1液ウレタンの焼付け実験ですが、大成功!1液ウレタンは焼付け乾燥いけます!

ただ、塗膜はやはり2液性に比べると弱く、強さはアクリル並み。やっぱり1液は弱いなぁ。

で、なぜ1液性ウレタンと2液性ウレタンだと、何をとっても2液性が勝つのか?

不思議に思って、アサヒペンのカスタマーサービスに電話して聞いてみました。

すると意外な答えが。

1液性ウレタンはアクリルウレタン。2液性ウレタンもアクリルウレタン。同じ樹脂なら強度も同じと思っていたのですが、そうではなかったようです。

1液ウレタンは、アクリル樹脂とウレタン樹脂を混ぜて溶剤に溶かした状態。塗料を塗ると、溶剤が溶けて、アクリル樹脂とウレタン樹脂の混ざった樹脂が形成される模様です。
だったら、なぜ、アクリルは焼付けで沸騰するのに、1液アクリルウレタンが沸騰しないか不思議ですが・・・・。

2液ウレタンは、レジン=アクリルポリオール。硬化剤イソシアネートで、それらを混ぜることにより、ウレタン結合が始まり、すべて結合した状態で固まる塗料です。

つまり、2液ウレタンは、2液エポキシみたいなもんです。

1液ウレタンは、初めからアクリルとウレタン樹脂がバラバラになっていて、溶剤が溶けることで「重なり合い」塗膜となります。例えたら、アクリルの鉄パイプとウレタンの鉄パイプが積まれてできる鉄パイプ山。

2液ウレタンは、レジンであるアクリルポリマーの鉄パイプを硬化剤イソシアネートが溶接して作られるジャングルジムみたいなもんです。

もいっちょ例えるなら、1液塗料はジャリ。2液塗料は一枚岩。

図で表すと、

1液ウレタンがこんな感じ。鎖状の樹脂が重なっているだけ。

一方、2液ウレタンがこんな感じ。樹脂と樹脂が、硬化剤のジョイントによって3次元結合の樹脂を形成しています。

そりゃぁ、何をとっても2液ウレタンの勝ちです。引っかいたって、ジャングルジムは崩れませんが、鉄パイプの詰まれた山なら、簡単に樹脂がズレて傷が入ります。ゆえに、強度の強さは雲泥の差。

耐溶剤性にしても、1液ウレタンの場合、鉄パイプと鉄パイプの間に溶剤が入り込むと、上の鉄パイプが浮くこともあるでしょう。しかし、ジャングルジムなら、溶剤が間に入られても、浮くことはないです。

1液塗料と2液塗料は、こんな違いがあったんですね。目からウロコです。

エナメルって何?
アサヒペンに効いてみると、2液ウレタンの主流は、アクリルウレタンとイソシアネートです。ですが、よく見かける塗料名は、ウレタンエナメル。ゼストもウレタンエナメルという名前で売っていますね。

ウレタンエナメルって何?

って感じです。

この、エナメルって言葉は、厄介で、すごく曖昧な使われ方をしています。

例えば、ホームセンターのラッカーを見てみると、エナメルラッカーがあります。しかし、裏の樹脂名を見てみると、アクリル樹脂だとか、アルキッド樹脂だとか、ニトロセルロース樹脂だとか、色々かかれています。

エナメル樹脂とかかれているのはあまりないです。

結局のところ、エナメルって何?

というわけで、調べてみると、

エナメルってのは、陶磁器の上薬(クリア)のことを言っているようです。

しかし、日本の塗料界においては、クリア以外の塗料を指しているようです。

つまり、色がついてりゃ何でもエナメルってわけです。

だから、ゼストだとかのウレタンエナメルってやつは、アクリルウレタン塗料のことでしょうね。つまり、ウレタンクリアとウレタンエナメル。

紛らわしいので、エナメルという言葉は消え去って欲しいです。

とにかく、塗料と塗装は奥が深いです。



良い塗料があるじゃんか!?
2液ウレタン塗料を調べてみると、大体が、カンペ、ニッペ、大日本、ロック塗料でした。

この中で、カンペ、ニッペ、大日本は、思いっきり業者向けで、4リットル缶1.5万円から〜なんて感じでした。

一方、ロック塗料は小売の缶があります。レジン100g。硬化剤100gから缶が出ています。

そして、なんと言っても、通販使わなくても入手できるのがうれしいところ。香川だったら、高松と丸亀の酒井塗料で手に入ります。

http://www2.rockpaint.co.jp/home_j/nurikae/nurikae_ad_shikoku.htm

だったら、ロック塗料で決まりじゃろ〜!
※ただし、酒井塗料は0.9Kg缶からしか販売してくれません。そのため、ちょっとしか塗料を使わない釣具塗装だったら、塗料余りまくりでペイントワークスを利用したほうが良いです。ただし、消耗品の硬化剤なんかは、100gから販売してくれるので、私は洗浄用ラッカーシンナー、パナロック硬化剤、マスキングテープ、ハジキ止め、パナロックシンナーといった消耗品をこうにゅうしてまつw100%通販ってのもありなんですが、ひょっと相談したい時に頼りになる身近なペンキ屋と関係を持っておくことは大事なことだと思います。

というわけで、ロック塗料をのウレタン塗料を調べてみました。

ブランク塗装に効きそうなのが、プロタッチ2型。なんと、クリアがいらないみたい!これは楽。

で、総合的に注目したいのが、

http://www2.rockpaint.co.jp/home_j/car/sub2/23/index.html

ロックエース(パナロックHPより)。なぜなら、速乾性だからです。

今まで私が2液ウレタンを回避しようとしてきたわけは、残留トルエンの揮発の遅さです。

今まで使っていた2液ウレタンは、10分くらいで指さわりOKで、そこからが長い・・・・。

だいたい、3日間はトルエンがじわじわと揮発して、完全に乾燥するのは、冬場で1週間〜1ヶ月くらいかかるんじゃないでしょうか。ライギョロッドを作るときなんて、だいたいがシーズンオフの冬なので、その遅さは致命的です。

だから、焼付けで一気に乾燥させる必要があり、それが色々なトラブルを生んできました。

しかし、このロックエースは、ものすごい乾燥の速さです。指さわりOKが3分。完全硬化に24時間ですから、今まで使っていたウレタン塗料とは作業性が月とスッポンです。

しかも、10:1で、配合がやりやすいです。

これは使ってみたい。

で、調べました。

ロックエースは、実は旧型の塗料で、ゆくゆくは廃盤になるそうです。ロックエースの進化型がパナロック。

だから、使うならパナロックです。ってか、これ、もっとるよ!

で、釣竿に使うこととか、こちらの要望を話して、塗料の選定をやってもらうと、

それなら、ベースコート(いわゆる色つきの塗装)は1液でキマリですよの一言。

それで、色々とご教授いただいたんですが、

釣竿なら、ベースコートを2液性でやる意味がないみたい。

実は塗料の世界は、ウレタンの硬化剤(イソシアネート)が厄介者らしく、その辺に捨てることが出来ないらしいです。

そのため、産廃扱いになり、これがコストを上げるというわけで、車の板金塗装の世界にもベースコートは1液ウレタンが主流となりつつあるらしいです。

http://www2.rockpaint.co.jp/home_j/car/sub2/11/index.html

それがこのプロタッチ(写真はロック塗料のHPより)と呼ばれる1液ベースコートで、塗りやすい塗料として開発されたらしく、これからはおそらくコレが主流となるだろうとの話。

薄い仕上がりで、可使時間制限なし。ミストのなじみがよくて、ムラがでにくくて、上塗り10分でいいなんて、なんて作業性のいい塗料なんだ!

しかし、絶対的な硬度や性能は力不足なため、トップコートを2液ウレタンクリアでやるとのこと。ってことは、トップコート2液ウレタンでやることを前提として作られているため、2液ウレタンとの相性がいいってこと。いいこと尽くめのベースコートです。

つまり、1液ベースコート+2液トップコートの組み合わせで塗装を行うのが基本らしいです。

結局はイソシアネートから逃れられないみたいですが、2液を減らして1液にしたほうが作業効率もいいし、歩留まりも良い。産廃のコストダウンも図れるし。

車がソレなら、釣竿もそれでいけるでしょう。どう考えても100kmで雨雪砂を浴びながら走る車よりは、釣竿のほうが使用環境が楽だから・・・。 せいぜいヤブコギに耐えれればいいくらいのモンだし。

というわけで、ワタシもソレで逝こう!と思いましたが、2液ウレタンのパナロック白が200gも余っとる!

というわけで、聞いてみました。

トップコートに2液ウレタンが必要なら、ベースコートに2液ウレタン白使ったら、クリアいらんのちゃう?

と聞いてみたら、そりゃ必要ないと思いますよの一言。

ベースコートも2液だったら塗膜は強いし、べつに車に塗るわけじゃないし、いけるでしょうとのこと。

リールシートなんて、厚く塗ったらねじ山つぶれるし、薄くしたいなら、トップコートでわざわざ塗膜を厚くせんでも、2液ウレタンをそのまま使ったほうがむしろいいでしょうとのことでした。

クリア塗らないリールシート塗装なんてやってる人いないだろうから、人柱やったります。

話は突然飛びますが、

ブラッシング実験
本格的なカブリちゅうもんをまだ見たことがないので(白ばかり塗っているので分かりにくいちゅうこともあるけど)、わざとブラッシングしてみました。
水滴を付けて、吹きつけ。

泡を押さえると、塗装がポリポリと取れます。でも色の違いは分からんなぁ・・・・。


第5弾ノンクリアで2液パナロック白でフィニッシュ!
上のような理由から、2液ベースコート仕上げでクリアなしフィニッシュ塗装で耐久性を見ることにします。今までカンカンで使っていたんですが、使いにくいので瓶に詰め替えました。硬化剤は、100gハカリ売りしてもらいました。

ゼストで学んだんですが、ガムテープを缶の間にまいて、移し変えると、タレなくて掃除が楽です。

配合は、レジン10ml硬化剤1ml。薄め液5〜10mlで、混ぜながら、混ぜ棒から滴る液の粘性を見ながら微調整しました。

散々練習してきたので、ネバさでどんなミストになるか、おのずと分かる!やっぱ練習はするモンです♪

で、配合終了。

そして、1発目のミストを空き缶に当てて塗膜チェック+風圧調整。 OK。これくらいがなじみがよく、隠蔽性が強く、タレにくいミストです。

これはいける!

と思って、あらかじめ足付けしていたDPS20に吹き付け!

これは・・・・

アクリルラッカーのようだ!

なかなか垂れない粘度に、隠蔽性の高いミスト。

コレコレ!

コレがやりたくて、今まで練習したんよ〜〜〜♪

まず、1度塗り完了。タレる前に、見切って塗装終了。まだまだ薄いですが、これでOK。一度で塗ること自体、素人では無理がある。雷魚と同じで、ベースコート塗装は見切りがむっちゃ大事です。

トリガー周辺が、塗りにくい。深追いするとタレるので、このくらいで止めておいてOK。

リールのフットが入る部分もなかなか塗料が乗らなかったです。

トリガー周辺がやはり乗りにくい。

で、ねじ山もまだまだ塗料が足らない。

で、10分ほど待ち、乾燥

待ち時間でスプレーガンの洗浄。

その後焼付け10分。

その間に次の塗料配合。

焼付けが終わり、2度塗り。

ここでもやはりミストチェック。いけます!

で、2度目の塗装が終了。2度塗りしてもたったの30分しかかかってないwww

トリガー部分が塗りにくくて、塗っている間にタレそうになるも、散々タレテストはしていたので、タレる直前に止めました。練習していたから、なんとなくタレそうなツヤが分かります。

やはり練習はするもんです!

で、乾かす。

タレずに硬化した!

よかった〜。

終わってから、アラ探し。

野外でやる以上、仕方がないんですが、ダストがチョコチョコ付いています。 こればかりはどーしょーもない。

ネジ山周辺の薄い部分はなしwww だけど、フードナットが入るミゾの左側に薄い部分アリ。追加で吹く必要ありです。

トリガー裏側先端部分が薄いです。追加で吹く必要あり。

よし、じゃぁ、焼付け。

引っ掛けていたパイプからリールシートを取り出そうとすると

なんと、まだ乾いてなくて、塗装がハゲた!!!!!


最悪・・・・


まぁ、どうせもう一回吹く予定なので、後から修正かけます。


ツクヅク思いました。

「焦りはキンモツ!」

バイクの整備と同じ。仕上げを急ぐと、もっとめんどいことになる。

吹いたら30分くらいは乾かして焼付けに入ったほうがいいですね。

で、見た感じ、アクリルラッカーの塗りそのまんま!ツヤが全然ないです。

トップコート吹かないつもりだったけど、ツヤがなさすぎなので、やっぱしトップコートを吹く事にします。

しかし、ホライズンの言ったとおり、ベースコート、3回塗りになったなぁ。

だったら、トップコートは5度塗りくらいになるかな・・・・。

なんにしても次の無風晴れの日が待ち遠しいです。

3度塗り終了
2度塗りのアラを修正するようにサッと吹き流して3度塗りを終了しました。

リールのフットが入る部分の薄いところは濃く塗って終わり。

フードナットの凹の薄いところも、濃く吹いてムラを消しました。

トリガー先端も濃く吹いてOK。

ねじ山裏側の薄くなっていた部分も濃く吹いて終了。

さぁ、これでベースコートは終了!

やっとこクリアに入れます。おそらく後1週間で完成するはず!雨よ降るな!

クリア編
ベースコートが終わり、ついにクリア。完成まであと一歩でっすw
クリアはナガシマのが余ってたのでコイツを使いました。2:1タイプです。でもパナロックみたいな10:1使っていると配合がめんどくてしょうがないです。パナロックは硬化剤はスポイトですむんですが、2:1や1:1だとメモリであわさないといけません。で、いつも使っている20mlミキシングカップはメモリが5ml刻みなため、レジン5mlだと、硬化剤2.5mlが測れず、最小単位が10ml+5mlで15mlも作らないといけません。そうすると、今度は薄め液があふれます。その点、10:1だと、メモリは何mlでもいいし、使い捨てのスポイト使うだけなので、手間がほとんど1液と変わらないのです。だから、色々試してみましたが、2液ウレタンは10:1が最良の選択だと感じます。それとまだダメだしをさせてもらうと、ナガシマは量が少ないです。g表示なんですが、レジン40g。硬化剤20gで、たったの60gです。しかし、mlにしてみると、レジンが約30ml。硬化剤が25mlってトコです。で、2:1タイプなので、20mlミキシングカップで配合すると、メモリが5ml刻みなので、3回しか作れないというわけです。たったの2回半くらいで1000円取られますので、もったいない。顔料入りのエナメルはレジンの量がもっと少なかったです。瓶開けたら、半分も入ってなかったですからね。たったの2回で終わりした。ナガシマのウレタンは配合はやりにくいし量は少ないし、使うならパナロックのほうが良いと思いました。そもそもがシゴキ塗料としても使われるため、吹き付けを想定してないんじゃないかとも思いました。

で、1度塗り終了。クリアは、顔料エナメルペイントと違って、タレが少ないというか、ミストのなじみがいいというか、タレているのに気づいてないだけというか、いくら吹いても、タレる感ががないです。ありえませんが、20mlくらいをバーっと吹いてもタレないのかもしれないですね。ホント、顔料ベースコート2液ウレタンのタレと比べるとかなりアバウトな塗装だと思います。そして、不思議と薄く仕上がります。顔料入りのほうが粉が配合されている分、痩せがすくなくて、厚くなるのかな?
だもんで、20ml一気に吹ききって焼きつけて1度塗りは終わりです。全体的にツヤが出てきました。

焼付け完了後のチェック。なんとトリガーの先端が薄いことに気づきました。もう手遅れっちゅうやつですが、クリア塗る前はちゃんと出来ていると思っていたのに意外!チェックは入念すぎるほどチェックしないといかんですね。ツヤが出てきたほうが分かりやすいのかもしれないです。

続けて、ネジ山の手前側に薄い部分があり、下地が若干見えています。写真じゃ分かりにくいけど。これもクリア前のチェックではちゃんとぬれていると思っていたのに・・・・。ミストが大きくてダマみたいな肌荒れになっていたアレがチェックを分かりにくくしているのか???なんにしても難しい。

2度塗り
1度塗りでもツヤはまだまだなので、2度塗りをすることにしました。ナガシマウレタンはパナロックウレタンに比べてねばくて使いにくいです。そして、配合中に虫が混入(涙)まぁ、混ぜ棒で取って事なきを得ましたが、なぜか、トルエン?の芳香に寄ってくる習性があるんですかね。自殺行為なんですけどね。

で、二度塗り&焼付け乾燥終了。全然垂れそうにないので、思い切って厚く塗ってみました。

トリガー上側に大き目のダスト付着。しょうがない・・・。だけど、ツヤは出ました♪

トリガー下側はまだまだ不十分。その他の部分はツヤは出てきたけども、やはりその他の部分の肌荒れは隠せない。

ネジ山はダストビシバシ!やっぱり障害がある部分のほうがダストがつきやすいのか・・・・。だけど、ダストはどーしょーもない。

3度塗り
2度塗りで見つけたアラ修正。特にトリガー下側を重点的に吹きます。それと、肌荒れが目立つトリガー上側のパイプ部分。ネジ山はこれ以上厚く塗ると入らない可能性があるので、なるべく避けることにします。

で、塗り&焼付け完了。厚く塗ったのでかなりツヤが出てきました。

で、色々とチェック。

薄かったトリガー下側はうまいこと塗れてツヤが出てきました♪


ところが、2度塗りでキレイにいった!と思っていたトリガー上側がなぜか痩せて、ベースコートの肌荒れが出てきています。なんで???

やっぱし、野外で、しかも砂地でやっているからでしょうか。吹けば吹くほどダストが噛みます。本職のかたは薄め液を配合した後に濾し布でダストを除去しているそうな。私もやろうかな・・・・。

で、完成も近いのでフィッティング。カッコイイ!けど、はっきりいって、ネジ山がキツイです(汗)

ネジ山部分はどうせこうなるだろうと思って、ほんと薄く吹いて、クリアも2回、軽く吹いただけです。こんなにクリアが乗ってないでしょ!?だけどキツイ。厚塗りしたら、まずフードナットは入らないですね。

フードナットの向きを固定するための谷も塗料が乗る関係で、やはりキツさの原因になっていると考えられます。

パイプに通してみました。カッコイイ!しかし、

ちょうどパーミングしたときに手の甲があたる部分がクリア吹きまくって、ツルツルしているもんだから、滑ります。パーミングしにくいかも・・・・。

そうそう。

今回、フードナットはLDナットを使っていますが、LDナットをDPS20のリールシートに通す場合、ねじ山延長のコレを付けないと、6000番のリールシートの足が入らないので要注意です。


現時点で思いましたが、リールシートの塗装は、性能重視にする場合は塗装しないほうがいいと思います。ツルツルして滑るし、ねじ山はきついし。見た目を良くするだけのモンで、性能は100%落ちます。今度やるとしたら、ねじ山はマスキングして、その他の部分を塗ったほうが賢いですね。

では、残り、トリガーのトップコートが済んだらまたアップします。

おそらくこれが最後。4度目のクリア塗装
もうナガシマウレタンがなくなったので、パナロックのレジンを買いました。0.9リットルで3500円。やすい!送料がかからないのがいいねw
購入すると、ロックペイント缶に小分けして売ってくれました。だけど、このままじゃ、配合が出来ないので、左の小瓶に分けることにします。

で、ゼストで学んだこの方法でチャレンジすると・・・


ドボボボボボ・・・・・・


レジンが重過ぎて見事に落ちてしまいました。どうやら、200g缶からの入れ替えだったらいけますが、1リットル缶での入れ替えは流すレジンが重過ぎて、ガムテープでは持たない模様です。

しょうがないので、100mlのディスポカップを漬けて移し変えました。元アサヒペン技術者の話では、塗料メーカーではひしゃくで移し変えているみたいですね。だけど、落ちた塗料を拭かない人がいるので、結構怒られるそうですw

これも元アサヒペン技術者から聞いたんですが、移し変えた後にフチをアセトンで拭いておくといいそうです。フタの周りには塗料が付いており、そのままフタを入れても少し隙間が開いてしまって、そこから乾燥して、塗料の上に膜がついて固まってしまうようです。そのため、アセトンを染みさせたウエス等で拭き取り、フタをすることが肝心だそうです。

さらに、フタのほうにも樹脂がついているので、

これもアセトンでふきます。

こうすることで、塗料が長持ちするそうです。

ちゃんと拭いたらフタを思いっきり締める。これが塗料が長持ちする秘訣です。

しかし、

塗料が残っていて、締めたとどうじに、フチについていた塗料が締めた勢いで思いっきり飛び散りました!

その飛んできた樹脂が、メガネ直撃!

アワワワワ!

もしメガネしてなかったら・・・・

それでも、しぶきみたいのが、右目の2mm右側くらいに付着。その瞬間、熱いヒリヒリ感が・・・・。おっそろし。トルエン入りの塗料が目に直撃したらやばかった・・・・。

このヒリヒリ感は、すぐに洗ったんですが、1日続きました。おそろしやです・・・・。

スプレーするわけじゃないので、防護メガネをしてなかったですが、普段メガネをしているので、助かりました。

防護メガネは、吹くときだけではなく、塗料を移し変えるときもしっかりしたほうがいいですね。もう二度と経験したくありません。

で、パナロックのホワイト塗料は塗ったことがありますが、クリアは初めて。しかし、このクリア・・・・。めちゃくちゃ粘度が低いです。サラサラ状態。薄め液入れんでもいいんじゃないの?という感じ。ナガシマのクリアに比べると粘度が全く別物です。

で、配合ですが、レジン10ml。硬化剤1ml。

で、これに薄め液を入れるわけですが、パナロックの説明書では、塗料の40〜60%を目安に薄め液を入れるとのことだったんで、5mlほど入れました。

で、効率を良くするために、薄め液(ナガシマ)をスポイト付きのポリ容器に移し替えました。

いちいち、瓶を空けてパッキンを外す手間が要らないですし、スポイトで1滴1滴垂らしながら調節できるので、こっちのほうがよっぽど効率的です。特に2液塗料の塗装では、手間を減らして、1回吹く負担を軽減するのが、コツだと思うので、こちらのほうが絶対良いです。この、リールシートの塗装ですが、ベースコートが3回塗り。トップコートが現在で4回です。1回吹くのにかかる時間を減らせれば、効率が良くなるというか、クソめんどくさい塗装をやる気になるので、塗装ってヤツは、合理化は一番大事だと思います。

1回吹くのに、1時間もかかっていたら、おそらく、やる気になりません。これを20分で掃除まで終わらせれる合理化を図れば何度でも重ね塗りをする気になります。塗装に合理化は一番大事です。

で、吹きました。あとは後片付け。

ここでも合理化。これはアセトン容器ですが、先っちょを切りました。こうすると、塗装が終わった後のスプレーガンの洗浄で、ミキシングカップに入れるアセトンが早く出てくれます。それが、洗浄時間の短縮につながります。

純正は先が細いので、10ml入れるのに、10秒くらいかかります。先を切ることで、この作業が2秒で出来ます。この先を切ってないほうは、スプレーガンの塗料カップ接着のパッキンを洗うとき専用に使っています。用途に分けて、アセトン容器を2個用意しておくと、かなり便利です。

合理化!これは大切です。

そんで、乾きました。

かなり厚塗りしたので、こちらは完璧。

ところがどっこい、なぜか裏側が薄くなってしまいました。なんで???

これ以上、塗ると、ねじ山がやばい!ここは、ひとつフデでやってみよう!というわけで、フデ塗りで、トリガー下側を塗ることにしました。

フデ塗りで、5回目のクリア
5ml+0.5ml配合。パナロックはサラサラなので、薄め液はなしで。途中たれたりして、その修正に焦りました。

だけど、あっというまに終わりました。

今度は、完璧!輝きが違います!

が、タレている!やっぱりフデでトリガー塗るのはいかんなぁ・・・・。くっそー!スプレーでやっときゃよかった・・・・。

修正できるか!?磨きクロスで修正をかけます。

続いて、水研ぎクロス。

仕上げはプラスチッククリーナーで、研磨。

無理ですねぇ・・・。消せませんねぇ・・・・。

しょうがない。もう一回クリアを吹こう。そのほうがキレイだし。なんとしてもねじ山に当たらないように・・・・。


スプレーで6回目のクリア
終わりました。レジン10ml、硬化剤1ml、薄め液5.5ml。ちょっと薄めすぎました。

タレビシバシ!

あまりにひどいダマは、デザインナイフでカットしました。ペコッと剥がれました(涙)

で、水研ぎ&コンパウド!

ところが、ここの部分はちっとも削れなかったので、1000番のペーパーでオモクソごしごししごいて、平坦にしました。

きれいに消せましたwww

で、良く見ると、リールのフットが入る穴に固まった塗料がこびりついていたので、これをデザインナイフでカットします。

で、もういっかい水研ぎ&コンパウンドして、作業終了!怪しげなティッシュは、コンパウンドでの研磨作業のティッシュです!やっと終わり!最初の作業から、色々試行錯誤しながら、1ヵ月半かかっていますね。苦労した結果の色つきリールシートはたまらんwww

アラ探し!
なにはともあれ、初めて塗ったリールシート。お店のようにうまくいっているわけがない。アラを紹介します。

ねじ山。吹けば吹くほどゴミが付く。これは塗装作業を屋外の砂地でやっているからしょうがないです。これを防ぐには、風のない日を選ぶしかないけれど、そんな日ばかりじゃない。

さらに、ねじ山は気を抜くと、塗膜が厚くなり過ぎてしまってフードナットが入らないというトラブルを招きます。そのため、かなり薄めに塗る必要があり、クリアが薄いと、必然的にツヤがなくなる。そのため、ねじ山はツヤがいまひとつです。でもこれ以上塗ると、ホントにフードナットが入らなくなります。現時点でも、かなりキツキツです。このねじ山は、クリアなしか、いっそ塗装しないほうが絶対性能は上です。

きれいに塗れているように見えても、間近でみると、ベースコートの肌荒れがあります。この写真は、コントラストをきつくして、肌荒れを強調しています。肌荒れを防ぐには、薄め液をたくさん入れて、塗料ミストを細かく、なじみやすくする必要がありますが、それをやると、タレの危険性が一気に増します。素人塗装で一番怖いのが、タレだと思うので、それは出来ません。6回目のクリアでも、やはり薄めすぎはタレの温床となることが分かりました。だもんで、この肌荒れは仕方がないものとしてあきらめます。

この部分はうまく塗れているように見えますが、実際は、暑い部分があったり、薄い部分があったりで、デコボコしています。ペーパーがけ&コンパウンドでごまかすちゅうても限界があります。特に、最後の6回目のクリアの薄めすぎが痛かった。アレで一気に台無しになった感があります。深追いはキンモツ。これはビルディングの鉄則ですね。

トリガー上部には特大ダスト。いっそ黒を塗ったら目立たないのになぁ。白は特に目立つ!

リールシート塗装の総括
初めは簡単かと思ったけど、ハッキリ言って、ブランク塗装よりかなり難しいと思います。なんせ、凹凸が多いし、ねじ山は厚くぬれないし。ただ、いいところは、失敗しても1000円で新しいリールシートが買えるということ。失敗したって、あまり痛手にならないことがいいですね。ブランク塗る前の練習にはもってこいだと思います。使う塗料も少ないし、塗る時間も少ないので1回1回の作業が楽!慣れれば15分で終わります。、初心者にとっては、ミストの調節とか、タレる塗膜の理解とか、色々なことを学べます。
結局塗り終えて、あまり良い出来栄えじゃないけれども、やっぱり、自分で作業して、苦労の末に出来た部品なので、スゴクうれしいです。それこそがビルディングの魅力だと思うし、是非是非皆にもチャレンジして欲しいリールシートの塗装です。
今回は、ベースコート2液ウレタン+トップコート2液ウレタンの、アクリルウレタンのみを使った塗装でしたが、よくよく調べてみると、今現在、板金塗装の世界では、ベースコートに1液変性ポリエステル塗料、トップコートが2液ウレタンという組み合わせに代わりつつあるということで、次回はコレにチャレンジしてみようと思います。
1液変性ポリエステル塗料は、薄く塗れて、ミストのなじみがよく、ムラになりにくいとのことなんで、もしかすると、釣具のベースコート塗装にはもってこいかもしれないですw
それでは、長々と読んでくれてありがとうございましたw


2011年からのメッセージ
青い!まず、塗り重ねる時は完全感想させる必要なし。1分くらいのセッティングをあけて吹き付けるべし。それと、白塗るときゃ、プラサフしっかりと塗りまい。それから、リールシートみたいにずんぶりムックリなものを塗るときは平吹きよりも丸吹きやき。ま、そのうち、もっとマシなリールシート塗装をアップします。


リールシートの塗装のコツby2012年
いい加減、何個も塗ってきて、コツがつかめてきましたのでその紹介。
パイプを貫通させた状態で塗るべし!
まず、リールシートはこのように、パイプを貫通させた状態で塗るべし!でないと、

こーゆーふうに塗るとですね、

下側ばっかしぬれてしまって、

反対側がぬれません。

ほんだきん、これはNG!反対側からつかめんもん!

だきん、こーやって塗るとです。

塗る前にミストチェック!
必ず、空き缶とかで、ミストが正常に出るかどうかを確認すること!

レギュレーターの圧が低かったり、ガンのトラブルなんかで、こんなふうに粗いミストが出ることもあるし、

無茶苦茶ハジキが出ることもある。

こうなったら、最初からやり直しです。こんなトラブルは、塗る前の空き缶チェックで事なきを得ます。だもんで、必ず空き缶でミストチェックを行ったうえで塗装をすること。ちなみに、塗装で大事なのは、霧の微細化で、圧は少々高めのほうがうまくいきます。

ガンは丸吹きを使うべし!
ガンは、平吹きと丸吹きがあります。左が平吹き、右が丸吹き。

平吹きはツノからエアが出てきて、ミストを楕円に無理やり変えるエアキャップを使用しており、広い面をムラなく塗ることが得意で、丸吹きは線を描いたり、入り組んだところを塗るところが得意です。言わずもがな、リールシートは入り組んでいるので、平吹きより丸吹きがいいです。

使用するガン口径とトリガーアクションについて
でもって、リールシートは、フードナットを締めます。このとき、ねじ山の塗膜が厚いと、フードナットがキッツキツ。リールシートの場合、塗膜は薄ければ薄いほどいいです。だもんで、塗膜も薄く塗れるものがよく、

ガン口径は、

ベースコートは0.3mm丸吹きトリガーエアブラシ。

プラサフ、クリアは0.4mm丸吹きトリガーエアブラシが良いです。

当然、ガン口径が小さいほうがミストは小さく、薄く塗れます。エアブラシは、0.2mm〜0.4mmが一般的ですが、0.2mmは極細の線で絵を書く目的で使われる口径で、口径が細いと、塗料の通りが悪くなり、もともとがねばいウレタン塗料にあんまし適さないというのと、視界をさえぎらないために、塗料カップは極小を使っていることが多く、1mlとかです。1mlでは、リールシートは塗れません。リールシートを塗るなら、10mlくらいは欲しいところです。だもんで、薄く塗れて、なおかつ、10mlクラスの塗料が入るものがよく、その条件に適したのは、0.3mmエアブラシなのです。

ただ、クリアは、ちょっと状況が違うくて、クリアはちょっと塗って、しばらく待って、またチョット塗って、という具合に繰り返して段々とツヤを出していきます。というのも、クリアはベースコートに比べて渇きが遅いので、タレやすく、また少々塗り重ねの時間をとっても、乾燥が遅いため、ユズがナミツヤになる余裕があるため、1回の吹き付けで、より乾きにくいほうが都合がよく、1ツブ1ツブが大きいほうが失敗なくいきやすいのです。だもんで、0.5mmでも、0.6mmでも問題はありませんが、当然、ガン口径が大きくなると、塗膜が厚くなりやすく、ねじ山の関係上、0.3mmよりも若干ねじ山が大きい0.4mm丸吹きエアブラシがベストチョイスだと思います。

ただし、プラサフは逆で、下地を隠蔽させるために、粉をたくさん含んだ塗料で、かなりネバイです。で、粉が多いので粉っぽく、ダマが出来やすいです。さらに、乾燥が恐ろしく速くて、吹いている途中で空気中で固まってしまうことがあり、そうなると、

最悪、空気中で固まった粒が吹きつけられ、こんな感じにじんましん状の塗膜になってしまいます。

だもんで、なるべくなら、ミストの一粒一粒が大きいほうが都合がよく、なおかつ、ねじ山がある関係上、口径の大きなものは使えないので、0.4mm丸吹きエアブラシがいいと思います。

なお、シングルアクションは論外です。シングルアクションは、ボタンを押す→塗料全開で、ドバーッと出るエアブラシで、ヤング8とか、キャンディ、バジャーとかがそれです。シングルアクションは、線はおろか、グラデーションも出来たもんではなく、それでもって、ダブルアクションと大して値段が変わらないので、間違ってもシングルアクションを買うのは控えましょう。

シングルアクションでこんなワザは100%出来ません。

それと、

間違っても、ダブルアクションを選んではいか〜ん!

ダブルアクションは絵を書く以外は全く必要ないだけではなく、トラブルが多いからです。

ダブルアクションのエアブラシというのはこういうやつです。本来は、ダブルアクションというのはまずエアが出て、そこから塗料が出るガンを指しているので、トリガーエアブラシもダブルアクションなんですが、なんでかエアブラシの世界では、ダブルアクションというと、上の写真のような、プッシュプル式ダブルアクションを指しています。

こいつは、ボタンを押すと、エアがでて、ボタンを押した状態で、後ろにボタンを引くと、エアに混じって塗料が出始めるガンです。

一方、トリガーエアブラシは、トリガーを引くとエアが出て、トリガーをもっと引くと塗料が出るガンです。

トリガーエアブラシは引くだけで塗れるのに、ダブルアクションエアブラシは、押して引かなきゃ塗れないのです。

・・・・・

トリガーエアブラシのほうが楽でしょ???

だからトリガーエアブラシを選んだほうがいいのです。

また、

ダブルアクションには、致命的な弱点があって、それはダマが出やすいことなのです。

ダブルアクションは、@押す→A引く→B塗る→C戻すが一連の動作ですが、問題はCの「戻す」ところです。戻す時にレバーを前に戻して、ボタンを上に戻すのが本来なのですが、ボタンを上に戻しながらレバーを戻すと、どうなるか?

ダマが出ます。

レバーを前に戻す前に手を離すと、バルブスプリングによって、ボタンは上に跳ね上げられ、空気は遮断されます。空気が遮断された状態で、まだレバーが後退していれば、ノズルから塗料が出るわけなので、その塗料は霧化されずに、ノズルに残ることになります。そうして、次のエアでノズルに残った塗料が飛んでいく。これがダマです。

図解するとこういうこと。エアブラシは、エアがエアバルブより出てきて、ノズル下側の空気キャップから噴出されます。ニードルを後退させると、ノズルに隙間が生まれます。その隙間からペンキが出ますので、空気キャップより出ている圧縮空気に混じり、霧化されて吹きつけられるというのが一連のメカニズムです。(ダブルアクションのエアブラシOHを参照)

もし、ボタンを前に戻す前に上に戻したらどうなるか?

ボタンが上に上がると、エアバルブは閉じられ、圧縮空気はガン本体から遮断されます。ところが、ノズルが引かれていると・・・・

ペンキは出てくるが、空気は出ていない!当然、ノズルに塗料が残ります。

この状態で、次の吹きつけに入り、ボタンを押し、圧縮空気が出ると・・・

前の吹き付けでノズルに残ったこびりついたペンキが吹き飛んで被塗物にかかります。

これがダブルアクションで出るダマの正体です。ダブルアクションだったら、この症状がしょっちゅう出ます。

なぜか?

それは、ボタンを離したら、勝手にボタンが上がる→前に戻るという動きになってしまうからです。

本来なら、こういう風に、エアを出しつつ、ノズルを戻さないといけません。

これがダメな例。ボタンを引いた後、ボタンを離すことで吹き付けを止めています。これをやると、ノズルに残ったペンキが次のエアで飛び出てきます。

これが実演。ボタンを離すことで塗装を止めた場合、次のエアで、ダマが飛んでいってます。

これは、上の実演の時に飛んでいったダマの写真。正しくボタンを戻さないと、こーゆー、ダマが飛び散った跡が付くのです。

これはトリガーを戻す時に、ノズルが閉じてからエアバルブが閉じる構造のトリガーエアブラシでは出ない症状ですが、ダブルアクションだったら出ます。ことのほか、厄介なのです。

また、そもそも、ダブルアクションのメリットは、ペンのようにエアブラシを持てるので、ペン感覚で扱いやすいのが一番の魅力です。

トリガーエアブラシって、中指を主に使うから、鉛筆みたいな握り方ができませんよね?

ダブルアクションだったら、親指を使うので、鉛筆感覚wそのかわり、使い方がむず〜い!ハンザのようなイージー機能が付いてればなんとかいけそうだけど、どうもトータルTのブログを見ていると、半クラ状態がないので、ペンキの出始めの感覚が掴みにくいらしい・・・・

兎に角!

リールシートに絵を書く人いますか???ベタ塗り、グラデーション、パールくらいでしょ?

絵を書かないなら、トリガーアクションの圧勝です。


※不思議なのが、プラモの人たち。プラモだって、ベタ塗りオンリーでしょ。だったら、トリガーでしかるべしなんですが、メインのラインナップはダブルアクションなんですよね。ダブルアクションなんぞ、必要ないし、タミヤのスプレーワークHGとか、クレオスのプロコンボーイトリガーとかのほうが絶対いいと思うけど、なんででしょ!?


塗料は1液は完全NG。オール2液ウレタンを使うべし!
リールシートは、ブランクとは求められる強度が全然違います。フードナットでおもくそねじ山に力がかかり、またリールのフレームのフットは下に押し付けられ、トドメはパーミングで一番握られるところ。それを釣行のたびに繰り返されるので、最強の塗料でいかないけません。いわずもがな、1液塗料は全然ダメ。また、1液ラッカー+二液ウレタンクリアのトップコートもダメ。結局はベースコートからウレタンでやったほうがよっぽど強いです。
こんなふうになりたくなけりゃ、迷わず、2液ウレタンを使うべし!


塗りにくいところから塗るべし!

ベイトシートで言うと、トリガーが一番塗りにくいです。だもんで、リールシートだったらば、トリガーから塗るべし!

で、トリガーなんかは、塗ったつもりでも、スグに引けがでて、表面がザラ付きやすいので、これでもか!というくらいしつこく塗ります。反対側は、パイプを反対側に持ち替えてやります。

一通り塗り終わったら、

コレがあるので、

反対側に持ち替えてねじ山の塗り残しを塗ります。

ベースコートもやり方は同じ。

VSSとかのスピニングシートの場合は、トリガーがないので、ねじ山が一番塗りにくいです。だもんで、ねじ山を先に塗るといった感じです。

クリアは、1回塗って間隔をあけて、もう1回。これを繰り返しながら、満足いくツヤになったら終了

最後にクリアですが、ベースコートにウレタン使ったなら別にクリアは塗らなくてもいいです。パールやデカール貼ったときはやらないけんです。で、クリアは乾燥の遅い塗料で、垂れやすく、また、乾燥が遅いので、少々時間を空けてもユズになりにくいという特徴を持っています。

だもんで、こんなふうに固定して、遠くからフワッ!とかけて1分くらい待って、またフワッ!とかけて待ってを繰り返します。

すると、ユズがじわじわとツヤになって行きます。

こんな感じに、ツヤツヤしてたらOK。間違っても、しつこくは塗ったらダメです。ネジ山の塗膜が厚くなったら死亡です!

ラッカー、デカールは強制乾燥厳禁!
リールシートの塗装で、よくやるのが、デカールとか、2液ウレタントップコートを最後にやるので、それまでラッカー(スプレー)塗装ってやつです。

1液塗料かましたヤツを強制乾燥させてみんさいや。

1液が沸騰するわ、デカールは浮いてはがれるわ、もうね、目もあてられんとよ。

まぁ、よっぽどのことがないかぎり、強制乾燥は避けたほうがいいですね。1週間待ったらOKです。




トラブル プラサフのダマの正体
いや〜

また出ましたね。

条件。ミラクルプラサフHBの白をアリーズ6104で塗装。

30ccほど調合して、稀釈率は100%。

プラサフは粉が出来やすく、調合したペンキにすでに粉がママコになって溜まっていることもあるそうで、

100メッシュのストレーナーでママコを除去。

スコッチブライトで足付けして、パナロックシンナーで脱脂して吹きつけた結果がコレ。ママコ地獄!また出ました!

不思議なことにね、カンカンでテストしたときはママコにならんのよ・・・・。なぜ、リールシートだけママコ地獄になるのか???

こう考えました。

失敗したらいけないから、遠くからちょっと吹きつけ、また吹きつけという作業を繰り返して塗る。すると、遠くから吹いたミストがリールシートに到着する前に空気中で固形化。そのママコが付着して、ブツだらけになる。もうね、すっごい早いの。プラサフの乾燥。塗ったそばからツヤ色からツヤナシに変化していくような感じ。

↑こうとしか思えんじゃろ!?カンカンの場合は練習で吹くため、近くから思いっきり吹き付けるから問題なし。

となると、対策を取るならば、プラサフの早すぎる乾燥時間が問題で、リターダー(硬化遅延剤)を使って固まりにくくするか、ガン口径を大きくして、さらに圧を下げて微粒化を甘くする。こうしないとテクニックでどうこうしようと思っても、素人につき、技術の向上はあまり当てにならないもんね。ひょっと失敗した時にまた死亡するだけやし。

で、プラサフのリターダーを調べてみると、ロック用のリターダーでSEリターダーというのがあるけども、高いうえに、なるべくならシンプルにやりたいので、薬品に頼りたくないのよね。また、添加剤の特性を勉強するのが時間がかかる上に手間やし。

だもんで、何も購入する必要もないガン口径を大きくすることで対応しようと思いました。0.8mm口径のガンならば、PC308があるから、それを丸吹きキャップに変更して、もう一度リールシートにプラサフを塗って、様子を見てみようとおもいます。

フット下の塗装剥げ
使っているうちにフット下の塗装、かなり高確率で剥げます。雷魚みたいにガッツリとリールを固定するようなロッドでは、これがおきやすいです。極論を言えば、性能でみるとリールシートを塗装することのメリットは少ないように思います。フードナットもきつくなるし。でもでも、やっぱ派手なほうがいいきんね!やってしまうんよね〜(^^;)




0.6mm口径のガンでプラサフ吹き付け
リールシート塗装で、前回0.4mmのガンで吹き付けてブツ飛びに悩まされたため、今回は0.6mmのPC206で吹き付けてみることにしました。

結果、よろしくないですね〜。

写真じゃ分かりにくいんですが、吹き付けたときに、塗膜表面が荒れるといいましょうか、ザラザラと産毛が立つような感じで、決して良い出来とはいえませんでした。

そこで、シンナーで失敗した塗膜を拭き取り、

今度は0.8口径のPC308で再度吹き付けを実施。

すると、これがかなりうまいこといって、上々の出来栄えでしたw

つまり、プラサフみたいにねばい、粉の多い塗料はガン口径が大きいほどやりやすく、それは0.8以上の口径であるということが分かりました。

その後、ベースコートはPC206で吹き付けてみたんですが、

これは問題ないですねw0.8mm口径よりも霧が細かいので、やりやすかったですw

つまり、プラサフは0.8、ベースコートは0.6がいいと思います。別に、リールシートは0.8でもいけると思いますが、ネジ山がある以上、なるべく薄く塗りたいのが本音で、0.8よりは0.6のほうが薄くぬれるんで、0.6のほうがベターだと思います。0.3だと少し小さすぎると思うので、やはり、0.6がベストです。

最後に、クリアを0.8で吹いてみますw


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