UVハードナー 硬化条件模索編
で、セッティングが出たら次は照射条件の模索です。東邦の説明では、30秒くらいクルクル回すと半硬化まで行くので、そこから45秒ずつ4方向から照射したら、完全硬化に持っていけるとのことでした。がしかし、こっちでも色々とやってみて、硬化条件を探ります。
手持ちのUVコート3種類、ソフト、ハード、ソルベントをアクリル板に2,3滴たらし、
これをハードナーの中に入れて実験しました。
とりあえず、5分ほど照射してみました。完全硬化になっているはずです。
これが5分後。照射機に入れるときにたれて、瞬間固まってチヂミが出ていますが、硬化自体に問題はありません。
まず、ソフト、問題なく硬化。表面はソフトにつき、若干弾力性がありますが(コニシSUみたいな感じ)、しっかり硬化しています。
そして、ハード。表面、ツルツルカチカチ。ツメで引っかいても跡がつかず、これもエポキシの完全硬化と同じくらいの硬度だと思います。
がしかし、問題はソルベント。なんと中膿み状態なのです。ツメで押さえるとフニョフニョとした触感で、表面にはベタツキが残り、ちょうど、導入前に実験した、太陽光での照射実験の時と同じようなベタつき具合です。
だもんで、もう一度実験をしてみました。
ソルベントだけアクリル板にたらし、今度は6分照射。結果変わらず、表面のベタツキが残ります。ソフトとハードは完全に硬化したのにおかしいです。
指紋がついているのが分かるでしょうか???
問い合わせてみたところ、どうやら、ソルベントは単体では硬化不良になるみたいです。混ぜることによって硬化不良がなくなるとのことですが、混ぜることによって必要な照射時間が長くなるそうで、作業性がよろしくありません。さらに、ソルベントはもともとハードのUVコートの粘性を下げた物らしく、もしソフトと混ぜると仕上がりが硬くなるそうです。となると、ベストの配合を出してコーティングしてもソルベントを混ぜることで思った硬さのコーティングになってくれないので、あまり使用意味はないように思います。私的には、照射時間が長くなるとのことなんで、完全にノーユーズの方向で行きます。
ソフト・ハードの硬化条件の模索
ソフトとハードを1滴たらしての照射で、何分照射したら完全硬化に持って行けるのかを実験しました。アクリル板にたらして、3分〜6分照射したときの表面の固まり具合を見て、完全硬化したかどうかを測定しました。
ハード
4分〜6分でやりましたが、およそ6分というところです。
ソフト
ソフトはハードよりも固まりが早くて、およそ4分です。
明らかにソフトのほうが硬化時間が早いです。
ただし、厚盛りしたら、それだけ照射時間が長くなり、逆に、薄塗りしたら短くなるし、今回はポッティングでのテストなので、厚盛りで、条件は良くないです。
また、今回の実験はランプの下に置いてやりましたが、本来なら、ブランクをローラーで支えて、宙吊りにしての作業なので、ランプにもっと近いところで行うことになります。そんなわけで、条件としては、照射条件は悪い状態で行った一つの目安とお考えください。
で、東邦に電話して聞いてみたところ、硬化条件は5分が目安だということです。スレッドコーティングだったら、指触乾燥までクルクル回しながら持って行って、そこから90度ずつ1分間照射し続けて完全硬化というのが一つの目安みたいです。
そして、ドライモーターで回しっぱなしで照射させるパターンもあり、そういう使い方だったら、8分が目安とのことです。
固定して当て続けるよりも回転させながら当て続けるほうが照射時間は長くなるみたいです。
兎に角、そういうわけで、おおかた5分!これが目安ですが、実験では、ハードの硬化は6分やったほうが良いような気もするし、私は6分でやることにします。
UV照射は、時間が短かったら一生硬化しないから、やや余裕を持って照射するほうが良いと思います。
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