5152ギアの複製


かかとつぶした運動靴はきなれたあの白い靴コイと一緒に消えたままさんからの貴重な写真。5152ギアのダブルベアリングの写真です。極秘でお願いします。両端にベアリングを入れているので、当然回転は良好になるはずです。インプレは、あんまり違いが分からないそうですが、自己満足こそカスタムの極み。単純にベアリングが増えるのはうれしいです!

※ちなみに、現在は、フジオカさんから、ツインベアリングコグホイール(2500円)が販売されています。

早速私も挑戦しようと思うも、金曜日の朝さんから気になる一言が。

「結構、5152ギアを買わないといけないですよ。」

当然色々失敗するでしょうし、そのたびに1個1200円ですから、金がかかります・・・・。

そこで思ったのが、5152ギアの複製。要するに型取ってコピーしてやろうと思ったのです。

コピーみたいに簡単に出来るもんじゃないことは分かります。だけど、バイク(旧車)の世界では、プラスチックパーツを複製している人がいて、なんとか乗り継いでいるような状況も見受けられます。大きなパーツじゃないですし、簡単に出来るんとちがうんな?

と思って挑戦することにしました。

だけど、一つ気になる点が。

知的財産権です。いわゆるDVDのコピー禁止みたいなモンです。

ネットを徘徊してみると、同じような試みをしている人も居るので、大丈夫とは思うんですが、とりあえず、専門家に聞いてみました。

香川県の発明協会に問い合わせて、見解をお聞きしました。

お問合せの件、型取りをして状況をUPすること自体は問題はないと思います。型取り道具を購入して、使用している状況ですので。問題となる可能性があるのは、対象物の権利の有無です。プラスチックのギアをコピーすることになりますので、このギアに何らかの権利があると問題になる可能性があります。複写していることになりますので、特許権、実案権、意匠権、著作権の存在が議論になることになります。一般的には、このようなギアには上記のような権利がないと思いますが、万が一ということは考えざるを得ません。

とのこと。

だったらば調べてみよう!

知財の調べ方
知財は、ズバリこれです。特許電子図書館。この中の、特許実用新案検索の中の公報テキスト検索です。

続いて、公報検索の画面で、上の公報種別をすべて選択して、出願人/権利者を記入。5152ギアのメーカーはバレーヒル(谷山商事)さんですから、谷山商事と入力します。

そして、検索してみると


4件出てきたので、一覧表示を選択します。

すると、4件の結果の内容が出てきます。プラスチックギアは存在しないので、5152ギアの特許・実用新案は問題なしです。


ついでなので、ちょいと説明♪「釣り用仕掛け及びコレに用いる疑似餌」を選択してみました。特許の内容が書かれているページが出てきました。このなかで、審査請求を要チェックです。審査請求は未請求となっています。

特許よもやま話
特許を取るには、まずは出願です。こんな発明をしたので、その発明に特許を付けたいんです。私の発明品は、こんな内容です。いかがでしょう?と特許庁に向けて申請書&発明の説明書を書き、それが特許出願というものです。

特許取得までにはいくつもの山があって、それを超えていかないといけません。

大まかな流れは

先行技術調査→出願→特許庁出願受理→審査請求→審査→特許庁拒絶報告(似たような発明品があるので、あんたの発明はダメ!)→拒絶に対しての言い訳提出(この点が従来の発明品とは違います)→特許庁許可→特許。

です。

特許で一番金がかかるのが審査です。審査料が20万くらい要ります。役人が、発明品の文面を見ながら、従来の発明品と違うかどうかを審査するからです。

出願自体は1万6千円ってとこです。ちなみに、一般的には弁理士が出願を行い、手数料を払い、特許が取れたら、成功報酬を払い・・・・ものっそ金がかかります。

つまり、出願は安いが審査が高い

ポイントは時間のかかり方です。なんせたくさんの出願が出るので、それを少数の役人が見るわけですから、出願から審査が来るまでにものっそ時間がかかります。出願〜審査請求まで1年半ってところでしょうか。

ところが、出願した特許は洗いざらい公表しなければならず、公表されるのが出願から1年6ヶ月です。出願して、1年6ヶ月経つと強制的に、自分の出願内容が特許電子図書館に公開されます。

そして、審査するかどうか、決めます。審査すると、20万!高い!やめよう!

そして審査請求をしないと特許庁に言います。それが未請求です。

実は特許出願の95%は未請求。出願するだけして、やっぱし特許はいらないから、審査しないでいいよと特許庁に言うのです。

これって意味あるんでしょうか?

実はあるんです。

自分の発明内容を出願して、審査請求の判断をするまで1年6ヶ月かかります。その1年6ヶ月以内に、他の企業が同じ技術を登録しようとした場合、早いもの勝ちですから、先に出願した企業に特許の恩恵があります。

つまり、出願しただけで、1年6ヶ月ほど、その技術は独占できるというわけです。

最先端の技術なんて、1年6ヶ月経てば、新しい技術がまた出てきます。もし、1年6ヶ月以内に他の会社が同じ技術を登録しようとしていたら、先行技術調査で引っかかります。他の会社が、その技術を、まだ特許になっていないからと言って、使用すると、出願企業がもし登録してしまったら、賠償問題になります。

そして、1年6ヵ月後にはまた新しい技術が生まれ、登録しようとした出願技術は過去のものになって必要がなくなります。

仮に高い金を出して特許を取得したとしても、特許は年会費がかかります。初年度は3万。少しずつ上がっていって、6年経つと、確か跳ね上がったと思います。

取得するのは20万もかかるし、時間もかかるし、取得したら年会費がかかるし、しかも、それは古い技術。

特許なんかいるかい!

こういうわけで、出願の95%は出願だけされて、未請求に終わります。

よく、発明おじさんとかいって、テレビに出てくるガラクタ発明おじさんなんて、99%未請求です。実際、特許になってないのに、発明王を名乗る資格なんてあるんでしょうか。特許をOO個も持っているんだぁ!とか言ってますが、ホンマかいな。維持費だけでナンボかかるんな。審査請求したことなんてあるんかいな。

ホントに特許を取ろうとしたら、特殊な暗号のような文体(フロッグ=塩化ビニル製中空構造弾性体など)ですべて表現しなければならず、弁理士を雇わないとまず無理。弁理士の費用は高い。出願だけして未請求なら、特殊な文体はいりません。おそらく、特許おじさんは、自分の発明を日常的な言葉で表現して出願しただけの「なんちゃって特許おじさん」だろうと思います。

注)詳しい数字とか、日付とかは、忘れかけなので、多分正確ではないです。

話が横にズレましたが、兎に角、バレーヒルさんの5152ギアは特許&実用新案は絡んでないことが分かりました。


続いて意匠権
意匠は、形に関する特許です。例えば、フェラーリのボディとか意匠登録しておけば別の企業はマネ出来ません。5152ギアなんて、形状がアレ以外、考えられないし、シマノとかも同じ形のギアを使っているくらいなので、まず意匠登録なんてできっこないと思いますが、念のため。

特許電子図書館の意匠公報テキスト検索をクリック。

で、公報種別を意匠にして、出願人を谷山商事さんで検索。


結果はゼロ。バレーヒルさんの意匠登録はありません。

最後に著作権
ウィキより
著作権(ちょさくけん)とは、言語、音楽、絵画、建築、図形、映画、写真、コンピュータプログラムなどの表現形式によって自らの思想・感情を創作的に表現した者に認められる、それらの創作物の利用を支配することを目的とする権利
美術的分野では、著作権のほか、意匠権が工業デザインの権利を保護するが、著作権は原則として美術鑑賞のための作品などに適用され、実用品には適用されないとする。

というわけで、著作権とは、そもそも芸術の領域なので、工業用の部品が著作権に引っかかることはまずないでしょうね。工業デザインの場合、意匠権が著作権代わりとなっており、谷山商事さんの意匠権は検索しても出てこなかったですから、著作権の問題もクリアちゅうわけです。


つまり、



じゃんじゃんコピーしてちょ〜


というわけです。


早速挑戦!


シリコンでカタ取りました。


その中に、ジャストエースエポを流し込み。出来たのがコレ。
←オモテ。

←ウラ。

まず、気泡が取れないです。それと、ギアの歯がガタガタ。

それから、表面張力の関係で、ウラが盛り上がります。こりゃ、インジェクション成形みたいに反対側にフタをしないといけませんね〜。

こりゃ、問題だらけ。そもそも買っても1200円くらいだし・・・・

また、今後気が向いたら追加で実験してアップしまつ。



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