ベストタックル フルチューニング


アブ最強のチューニングといえば、ベストタックルだと思います。レベルを弾いて何十秒も回り続ける動画を見せ付けられたら、もうね、別次元の回転ですよ。素人では絶対に到達できない領域だと思います。

一般的にはリールの改造というのは、ベアリングをセラミックにしたり、ベアリングを追加したり、穴開けて軽量化したり、飛距離アップはそーゆー改造が主流で、カスタムメーカーもそれを煽っている感がありますが、その手の改造はワタシ、やりつくしました。

断言します。

ナンにも変わりません。

リールの改造って、金や手間がかかりますからね。施行終了時に使って、「あっ!飛距離あがった!」なんて思うことが多いですが、ひょっと同行者アリで隣で純正の道具使われて、飛距離を比較してみたら、純正となんも変わらんのが実際のところなんです。

ワタシがやった中では、マシなのは、スプールブランキングくらいかな。ほんのわずかに回転が軽くなったような気がします。しかし飛距離が伸びたかどうかは全くの未知数。施行直後はかなり変わったように感じましたが、やっぱり隣で純正使われてる状況で比較してみると大して変わってないように思います。

どうやって煮詰めたところで、ベストタックルのような回転は得られません。あれやこれや試してきたワタシの意見としては、

「素人のポン付け&DIYチューニングでは、リールの回転は良くならない」

これが結論です。

あくまで自己満足の世界。高いパーツをお気に入りの道具に導入することで、釣りが楽しくなる。ただそれだけ。性能面でのチューンアップはすべて「気のせい」だと思います。

したがって、素人の理想的なリールチューニングというのはドレスアップです。

アルマイトビスを入れたり、ハンドルやドラグをかっこいいのに変えたり、塗装したり・・・そーゆー改造こそが素人の進むべき方向だと思います。見えないところに金かけたって無駄なだけ。

では、プロのリールチューニングというのは何が違うのか?

以前、ベストタックルに電話で相談したことがあります。

やはりというか、キモとなるのは「精度」で、なぜ素人のチューニングではダメなのか?ベストタックルのチューニングではどんな加工をしているのか?

それに関して色々話を聞きました。

もうね、目からウロコ。素人がいくら頑張って勉強してもリールの突っ込んだメカニズムと突っ込みどころなんてわかんないですからね。

アブの純正は何がダメなのか?市販の改造パーツは何がダメなのか?ベストタックルでは何をやっているのか?

詳しくはベストタックルに問い合わせてくださいな。

ベストタックルのフルチューニングは16500円。加工内容を聞きましたが、安すぎるくらいだと感じました。

そんなわけでベストタックルにフルチューニングに出すことにしました。

すでに磨耗されてると加工お断りなため、ベストタックルにチューニングに出すときはキホン、新品のリールを送って加工してもらいます。イチバンのオススメはロケットなんですが、ワタシは6601C4しか使わないので、6601C4でもいけるかどうか聞いてみたところ、いけるそうで、ただし、C4はウォームシャフトの径が4mmでベアリングが入らないから、ロケットのNo.1134361を入れて送らなければなりません。

で、黒鱒屋でNo.1134361を購入。やはり純正は高くて、3000円もしました。

で、コグホイールですが、ベストタックルではコグホイールの座繰りの部分にベアリングを追加する関係で、ツメがあるタイプのコグはNGです。19373はツメがあってベアリングを追加できないので、23404限定となります。C4は純正で23404だもんで問題ありません。

そんなわけで、続いて新品のC4を購入。円高バリバリの時代は8000円だったのに、今現在、14000円。8000円の時にかっときゃよかったなぁ〜。。。。

で、そのままベストタックルに送るのかと思いきや、事前にバラして脱脂しておかないといけないようで、完全脱脂しました。

しかし、その時まさかの初期不良で、IARが若干浮き気味になっていて、小突いたらニードルが取れた〜!

こんなことってあるの!?

販売元に問い合わせてみると初期不良交換とのことなんで、再び送り返し、また来たのがコレ。今度はIARは問題なかったので、またバラして脱脂して梱包して送りました。完全脱脂すると、ハンドル周りが異様に重くなりますね。IARのカラーがスゲー入りにくかったです。

それとリールがベストタックルに到着して衝撃の事実が発覚。ワタシのC4、ウォームシャフトがタイプBだったようで、No.1134361、いらなかったみたい(滝汗)。同じC4でもモデルによってタイプがAだったりBだったりするみたいで、私のC4を調べてみたところ、

並行輸入のC4はタイプB。

国内調達のC4はタイプAのようです。

んで、作業終了まで1〜2週間くらいとのことなんで、楽しみにして待ちます。

と思っていたら、なんと、3日で作業終了したようで、送られてきましたw

値段はC4はパーミングモデルにつき、ブロンズブッシュのところのベアリングがいらないので1000円程度値引きされていて、送料代引き手数料コミで16750円でしたw

で、中を開けてみたら、リールと封筒、パーツが入っており、封筒内に、メンテナンスの指南書と今回の加工の説明書きが入っていました。

ついでに驚きの事実が発覚したんですが、ベアリングに不良があり、交換したとのこと。新品ですよコレ!?どうやら、ベアリングにもあたりはずれがあるらしく、ダメなものは外輪を回したときにゴロゴロと異音がするようです。

んで、加工ポイントはブレーキユニット、コグホイール、ウォームシャフト、パイロットガイド、ラインキャリエッジ、クリックアンドコグで、それ以外はいじっておらず、オイルアップもしてないので、再びバラしてグリスアップしなきゃいけません。

ついでに、各パーツを見て比較していきましょうwなんせC4は4台ありますからね〜^^

右がベストタックルC4、左がUSインターカラー仕様のC4。

早速サイドカップを開けて、Btrapコグホイールの回転と比較してみました。しかし、USインターカラーのC4は肉抜きしてよくわからないので、

肉抜きしてないBtrapコグで比較しております。

これがその動画です。

コグは23404にブレがなくなるように穴あけ加工したもので、100分の1ミリレベルの精度で仕上げているので、「ベアリングの脱着はやらないで」とのことです。つまり、ベアリング交換は推奨しないというわけ。で、止め輪はEリングでもクリセント型リングでもなく、打ち抜きリングを切ったもの?のようで固定されており、回転させてみたところ、供回りしておりますし、また、内輪が外輪と共に供回りしております。

以前研究した際に、供回り回避のための策を色々練りましたが、供回りしているということは、ベアリングの供回りはそこまで影響がないのかもしれません。むしろ、前後のブレが重要なのかも?

んで、コグホイールの欠点は上下のブレでこのブレをいかになくすかがチューニングのテーマになっているようで、ベストタックルでは、Eリングはガタが出るからというわけで、1mm径のリングで固定しているようです。

このコグの遊び調整ですが、素人のシム調整では、きつすぎると回らず、緩すぎるとガタつくというわけで、ちょうどいいところで調節というのが出来ません。私は0.4mmであわしましたが、実際は、100分の1mm単位での調整が必要で、市販の場合、0.1mmシムしか存在しないため、結局素人がガタつきをなくすということが出来ません。

なかなか難しいですね。また、座繰りの精度も大切なようで、例えば、純正の1132195ギアなどは、座繰りの穴が大きすぎて、裏返せばポロッと外れますよね。Btrapはまぁまぁきついですが、結局、マイナスドライバで外れてしまう。結局、そーゆーガタつきをゼロにし、ド垂直にベアリングをシッカリ固定できるかどうかがブレをなくすかどうかというわけで、これも100分の1mm単位の調整というハナシになってきて、それも素人ではちょっと・・・・というわけです。

で、回転の様子ですが、Btrapコグは横から見ると、わずかに回転に上下のブレがあります。

一方、ベストタックルコグはそーゆーブレが皆無。めちゃくちゃ静かです。

なお、素人が考えるのは、肉抜きですが、肉抜きは風きり空気抵抗が大きくなるからダメです。

ですが、指で回した感じ、ベストタックルのほうが圧倒的に回るという印象は受けません。ただ、回転が静かで滑らかといった感じでしょうか。指ではじいて云々というより、精度がキモのようです。

コグホイールについて
ベストタックルのコグホイールを分解して調査してみました。

まず、1φのリングですが、これは細軸のヤットコで外すこととのことでしたが、ヤットコを使うと、どっか飛んでいっちゃうことが多かったのと、勢い余ってパーミングカップにブチ当たって傷が行くことがあるので、

タミヤのEリングセッターを使って外しています。取り付けるときは指で抑えたらハマリます。

ワイヤーの太さは1φ、外径は5.5mmといったところです。

そしてコグホイールのシャフトの受け座ですが、純正がコレですが、

ベストタックルのは、ハジを削っています。おそらく、ベアリングの外輪が非接触になるように加工を施しています。

そして、コグホイール側にも気になる点があります。

純正というか、Btrapのコグは、ベアリングが奥までシッカリと入っているんですが、

ベストタックルのは少し浮いているように見えます。

おそらく、座繰りを少し浅めにしていると思うんですが、これがシム調整代わりになっているのではないかと思います。

シムの場合、結局はワッシャですから、ガタが出やすいと思います。一方、コグ側で加工をしてしまえば、ワッシャがいらなくなるし、その分、ガタの対策が取れるのではないでしょうか。

なかなかマネできませんな〜(汗)

続いてスプールを見て行きます。

ブレーキユニットは6点遠心ですが、4本落として2本に減らしています。ベストタックル的には理想は遠心1個で、このツノが空気抵抗になるため落としているようです。

クリックアンドコグについて
続いてクリックアンドコグの加工です。 コグ内部を座グリ加工し、そこにベアリングを追加しています。これについても100分の1mmの精度で仕上げているため、ベアリングは抜かないでとのことです。

それプラス、シャフト接触部をドリルで穴を広げてシャフト非接触にしています。

通常、アブのリールはシャフトが固定されており、スプールのみが回転します。その際、クリックアンドコグはスプールにくっついてますから、スプールと一緒に回るのですが、シャフトが接触しているため、この矢印のところでシャフトと接触し、シャフトは止まっているモンだから、そこに摩擦が生じます。

このため接触部分をドリルで穴を空け、0.15mmのスキマを開けて、シャフトとコグを非接触にしています。

ところがコレだとクリックアンドコグの取り付けは左側のスプール取り付け部のみで組みつけられるため、片持ちとなってしまうため、ベアリングを追加することでスプール取付部、ベアリング部の2点でクリックアンドコグをさせる形にして安定させています。

これによりスプールシャフトからの接触抵抗はゼロになり、代わりにベアリングの駆動のみの抵抗になるというわけです。


ウォームシャフトについて
続いてウォームシャフトいきます。ウォームシャフトに関しては、

・ウォームシャフトにベアリング2個追加+ミゾ研磨
・ラインキャリッジ(レベル)のウォームシャフトカバーに当たる部分の研磨
・パイロットガイド(ウォームシャフトにかかるツメ)研磨
※ 「研磨」といっても、我々素人が想像するような、「ピカールでこすって」というレベルの加工にあらず

といった加工が施されており、おそらく、ベストタックル最大の売りだと思います。

まず細かいところから見て行きますが、パイロットガイドは、ツメの研磨を行っているというわけですが、

左がベストタックル、右が純正品です。ベストタックルはツルツルピカピカ。研磨の様子が見えます。

続いてラインキャリエッジですが、これもカバーに接触するところに研磨を施しているとのことですが、コレも見ただけでは全く分かりません。

なお、パイロットガイドのカバーに関しては底にエンドミルを入れたような跡が残っていますが、これについては加工していないようで、純正製造時についた研削跡ではないかと思います。

で、カナメのウォームシャフトですが、ベストタックルのシャフトはカバーが強い力でカシメられており、外すことが出来ません(100分の1mmレベルで仕上げているため、外さないほうが無難みたい)。交換する時はアッセンブリで交換のようです。これらはガタを嫌ったチューニングで、回転時にシャフトがガタつくことを抑えるための工夫が施されているようです。

なお、純正品のギアを外し、ベアリングを入れた後、ギアを溶接しているようで、これも交換することは出来ません。

奥からベストタックル、Btrap、C4純正という具合に並べています。これについては、白いPOM部分に違いがあることが分かります。

上が加工前。下が加工後。パイロットガイド同様加工後のほうがツルツルピカピカです。


ギアをまわしてみると、やばくらい軽いです。純正とは全く滑らかさが違います。

そしてやばいのがラインキャリエッジの動き!コレですわ!!!キャリエッジの重量だけで落ちていきますからね!ただし、ハジまで逝ってしまうと動きません。

で、組み上げてみて回転を見てみました。

ラインキャリエッジを弾いた時の様子はコレです!

キャリエッジが動く時に、「ウィーン!」とありえんくらい滑らかな音がして、ターボみたいでカッコイイです!しかし、ベストタックルの動画のように、1分近く回るというモノではありません。これはパーミングモデルだからこうなるのかな?


実戦で使用してのインプレ
ちょうどBtrap仕様で、私流に煮詰めていったC4があるので、同じ釣行に2台もっていき、あれこれ条件を変えて使用してみました。

ベストタックルチューニングのリールを使ってキャストして、まず初めに違和感を覚えました。

キャストした感覚がないんですわ!

フツー、ベイトリールフルキャストすると、

「ギャァ〜〜〜!」って遠心だのギアだのが駆動した時の音がするでしょ?ギアの回転とかスプールの回転、遠心とか、そーゆー駆動がリールシートから伝わってきます。

ベストタックルのリールはそれナイ!

おそろしく静かで恐ろしく振動がない!

もうね、エッ!?これ、回ってんの!?って思うくらい

「反応がナイ」んです。

そして、使っていくうちに気づくのがバックラの少なさ。バックラって、キャストしたルアーの弾道のスピードをスプールの回転が追い越したときに起こるでしょ?その瞬間、スプールのラインがモワモワッ!と暴れる。それを抑えるためにサミングするわけです。特にレベルが往復する時のターンする瞬間なんかは、ラインがバタつきやすいです。

ところが、ベストタックルのリールの場合、ルアーが放出されてから、スプールのラインがバタつくことがないんです。ルアーの勢いに若干負け続けて追従するような感じで、一切のライン暴れがない!回転しているスプールを見たら、放出中のラインがスプールに張り付くように回転していってます。暴れかけの時もあるけれど、不思議とその暴れが収まる。

もうね、ライントラブルの少なさはビックリ仰天。

真横でブラックシープやカルコンを使われて全員でフルキャストしたこともありますが、カルコンやブラックシープは、10投投げたら3投程度はラインがバタついて失速してボチャンとか、ガッツン!つって止まるんだけど、私のベストタックルアブはそーゆー現象が皆無。

ほんとね、バックラがない。大型フロッグ大遠投スタイルのライギョ師だったら、バックラがいかに厄介か、それがないというのはカナリの武器です。

そして、これもベイトつかってりゃ誰もが経験することだと思いますが、飛ぶときと飛ばない時ってあるでしょ?

ラインがバタついて失速気味に飛んでいったときもあれば、ばたつかずに、最高到達点まで飛ぶときと、まちまちだと思います。

ところが、ベストタックルの場合、ラインがバタつくことがないので、毎キャスト最高到達点まで伸びてくれるんですよね。これがホント楽。

ライントラブルの少なさ。これは相当なものです。

だもんで、サミングなんてしなくてもバックラがないので、サミングしない分、飛距離が伸びます。

サミングして使ったこともありますが、サミングすると、純正とあまり変わりませんね。

それと、色々と条件を変えてやってみたんですが、まず軽いフロッグでは効果が出ません。30gオーバーの大型フロッグ大遠投で真価がとわれると申しましょうか、20g程度のフロッグ投げたって、勢い自体がないので、純正との違いはほとんど分かりません。

そして、水平浮きのフロッグもダメです。水平浮きのフロッグはウェイトがカウンター気味にセッティングされているため、キャスト時に姿勢がくずれるんですよね。その瞬間、ラインがバタつき、サミングしなきゃいけなくなります。サミングしたら、純正と変わりません。

だから、ベストタックルのリールは、30gオーバーの垂直浮きのフロッグを使用する時にその効果が現れるといった感じでしょうか。ワタシは、大型フロッグの大遠投ズル引きスタイルなので、ばっちりハマっております♪

それとPE変えて使ってみて気づいたことなんですが、8号よりは10号のほうが伸びます。エッ!?って思うかもしれないんですけど、ラインって太いほうが抵抗が大きくて飛ばないような気がするでしょ?たしかにガイドへの抵抗だったら細いほうが抵抗が少なくてメリットがあるんですけど、反面、リールのトラブルだったら太いほうが少ないんです。ラインの径が大きいと、ラインとラインの間にかみこむことが少ないので、ラインキャリエッジの動きにラインがキレイに整列してくれて、トラブルがないんです。だもんで、ラインのバタつきが8号以上に少ないんで、飛距離が伸びに伸びます。

ところが、アブの弱点で、スプールのラインキャパが10号70m程度しか確保できず、フルキャストで下糸まで出てしまうため、現実問題、使うことが出来ません。ノーマルアブならば8号限定です。

ブラックシープが10号90mキャパらしいんですが、アブもこれと同レベルのラインキャパが確保できるスプールがあれば、ベストタックルリールの雷魚使用の可能性はさらに伸びると思います。


駆動系ギアの検証
ベストタックル製パーツを純正に入れ替えたりして、このスムーズな回転はどのパーツが重役を担っているのかチェックしてみました。

検証1 純正:スプール+スプールピニオン(19373) ベストタックル:コグホイール、ウォームシャフト

キャストした感じ、滑らかさを維持しています。使用感はフルチューニングリールと同様です。


検証2 純正:コグホイール(Btrap) ベストタックル:スプール+スプールピニオン、ウォームシャフト

振動、ビビリあり、Btrapチューニングと大差ありません。

検証3 純正:ウォームシャフト ベストタックル:コグホイール、スプール+スプールピニオン
振動、ビビリあり、Btrapチューニングと大差ありません。

このようになりました。回転に重要なファクターはウォームシャフトは予想していたんですが、コグホイールも無視できないくらい影響力が強いです。プラスチックのギアがウォームシャフトについてクルクル回るだけだからと甘く見ていたんですがとんでもないですね。

おそらく、回転時に上下にぶれるわずかな震動がリールシートを伝ってくるんでしょうね。

例えば、純正のコグですが、これは23404でPOMによるカシメタイプですが、上下に動かすとペコペコと音がします。これがガタ。

アベイルの5152加工品でもこの通り。

この手のガタツキ対策で一番良かったのが、イーグルの4-5-0.2mmシム×2+クリセント型Cリングですが、

これはいい線いってると思うのですが・・・・

ストレート形状のリングでは、ベアリング内輪と止め輪の間でわずかながら出来るスキマの処理が不完全になり、この部分のガタだけはどうしようもありません。

ベストタックルでは、このスキマ対策をリング状の止め輪で行っているというわけです。

このリングにしたって、特殊素材のリングを変形させて作っているようで、頭が下がります。素人がコグホイールの煮詰をいくらやったところで回転は変わらないというのはそういう理由があるのかもしれません。

そして、スプールピニオンについては回転についてあまり重要ではないと感じました。ここに座繰りベアリングを入れても効果のほどはよく分かりません。

ところで、ベストタックルが廉価版メニューとしてウォームシャフトとコグホイールのみのライトチューンがあります。特にC4みたいなパーミングタイプのリールでは、キャスコンブッシュにベアリング内蔵というのが出来ないので、むしろライトチューンのほうがお得でいいのかもしれません。私は使わないので分かりませんが、本来なら、キャスコンブッシュにベアリングをハメる、クラシックタイプのアブのほうがメカニカルブレーキをゼロにすることが出来るので、効果は大きいようです。

以上、長くなりましたが、ベストタックルのチューニング、良いですよ!

通常、リールの飛距離アップのための改造というのは、リプレイスパーツのポン付けが主流ですが、その手の改造は何も変わりません。

Btrapのパーツにしたって、ウォームシャフトで4000円。コグホイールで1500円。凝ったら、セラミックベアリングに3000円とか、それくらい金を出すのなら、ベストタックルのライトチューニングのほうが1万倍良いと思います。

「あっ!変わった!」が実感が出来る、価値あるチューニングだと思います。


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