打倒 メカニカルゼロスプール!
打倒千鳥屋第2弾。メカニカルブレーキ解除方法を素人のDIYでやってみます。
千鳥屋スプール導入の項を見てもらえば分かるんですが、
通常、アブのスプール固定方法は左側を真鍮ブッシュが行い、右側をパーミングカップの軸受けとクリックアンドコグの摩擦で行っています。
だもんで、アブのリールはキャスト時に、クリックアンドコグとパーミング軸受けの摩擦から逃れられないのですが、高回転時に強く効き、低回転時に効かない「遠心ブレーキ」というのがあるため、本来キャスコンは必要のないブレーキで、だもんで、キャンセルすることが合理的といえます。
そこを付いているのが千鳥屋の黒POMで、これはクリックアンドコグ側にキツキツのPOMリングをハメて、スプールが右側に移動できないようにするというものです。
ところがこの黒POMは難点があって、調整がめんどいんです。入れすぎるとベアリングが回らなくなり、緩いとスプールがガタついてしまう。専用工具を使っても入れすぎちゃって回らなくなったというのも結構あるので、なかなかに厄介な調整が必要となります。また入れすぎた時にベアリングの内輪に強い力が伝わりますから、ベアリングへのダメージも大丈夫なのかなぁ?と思います。
そこをつついてみようと思います。
ンデ、今回の改造はC4ではなく、クラシックタイプのアブなんで、メカニカルゼロにするための簡単な方法は「カゴ釣り工房」のベアリング付きブッシュを使うことです。
このパーツはブッシュ内にベアリングを内蔵しており、メカニカルブレーキのモトとなるクリックアンドコグのハジッコがベアリングの内輪と接触して供回りするおかげでキャスコンがゼロになるというシロモノで、こいつを導入すればそれで終了なんですが、売り切れ&入荷予定なしときているため、残念!
こうなれば素人DIYの出番ぢゃ!
というわけで、色々考えた結果、使うのはコレ!
雷魚マンならみんなもってる東邦産業のゴム管!
これを7mmにカットして、
ツメで押しながらスプールに入れる。結構キツキツで、ツメが長いとツメが負けて折れ曲がるんで、要注意。
で、ニュルーっと入れていけば、
ホイ完成!ちなみに摩擦確保のために、こちら側のベアリングは10-4-3のオープンベアリングを入れています。
さかさまにしても落ちな〜い(^^)
回転の様子もこの通りwいけてますがな〜www
さっ、本番いくでっ!
まずはベアリングの内輪固定。毎度おなじみロックタイトのピンポインタゼリー状を滴下し、ワイプで拭き取り、
施行完了。
反対側も同じく施行完了。
続いてスプール側。何のスプール使うんや!?ってわけなんですが、こりゃもう一つしかないやろ!?ってわけで、当然、
これやね〜w年輪スプールw昨年ヒィヒィいいながらブランキングしたスプール。重量面では千鳥屋新型スプールには少し負けていますが、素人DIYでここまでやりゃ上等じゃろ!?ってわけで、コレを使うことにします。ラインキャパも十分確保できるしね!
で、ベアリングの供回り回避の外輪版。ロックタイトを爪楊枝で塗布し、今度はワイプが入らないので、麺棒でこそぎます。
で、スプールをセットし、10-4-3のベアリング+7mmにカットした東邦ゴム管をセット。
続いてクリックアンドコグの加工。シャフトと接触している部分をこそいで、接触抵抗をゼロにします。
この加工については新入社員のボール盤君にしてもらうことにしますw東洋アソシエイツのボール盤8000円w動力はラッパーでもお馴染みのミシンモーターYD45使用で、ボール盤にしては回転スピードがクソ早いです(汗)
穴径は3.0mmといったところ。
手持ちのドリルピットの中から3mmをチョイスし、
クリックアンドコグをバイスに固定。バイスは下が落ちるのでジグソーのピットを下敷きにしています。
そんで、3mmドリルを下に落とし、穴に突っ込んだ状態でバイスを固定。これでセンターが出ています。
その後、ドリルピットを3.3mmのものにチェンジし、そのままチャックを下に下ろし、穴広げ。
接触チェックをしてみたところ、やっぱセンターがズレてて、さらに少し小さくて、シャフトに接触しています。
続いて3.5mmのもので再加工。
結構大き目の穴が空きましたが、
わかりにくいんだけど、穴のセンターがズレてて、接触チェックをしてみたところ、ズレてるところの部分がシャフトに接触しています。
結局ルーターで微調整。ボール盤の意味あるんか?w
一応、見れるレベルにはなったかな?ちょっとバイス固定がやりにくいけん、マメみたいなサイズのパーツはバイス固定の方法をもう少し考えたほうがいいように思います。
んで、クリックアンドコグがキツキツにはいるように、スプール側のハウジング側にもロックタイトでかさ増ししてみたんだけど、千鳥屋スプールほどキツキツには入らないです。千鳥屋スプールはおそらくハウジングを純正よりもわずかにきつくしていると思います。
そんでも一応、セット完了。
回転の塩梅はいい感じです!!!
しかし、クリックアンドコグのクリアランスが心配で、何回か出し入れしつつ様子を見ていくと、たまに
こんなふうにクリックアンドコグの先端がブレることがあります。これはおそらく、スプール側のハウジングのみの1点固定からくる問題で、おそらくこのブレを回避するために、ベストタックルはベアリングを内蔵してるんだと思います。
やっぱ、スプール側ハウジングのみの1点固定では先っちょが安定しないと思うんで、
やっぱベストタックルみたいに座繰り加工してベアリングを入れて、スプール側とクリックアンドコグ側2点でパーツを支えたほうが安定するように思います。
となると、4−7−2.5のベアリングが入るようにクリックアンドコグ側に7mmのハウジングを研削加工するんかい・・・・あのボロボール盤でできるんかいの!?
ちょっと気になる加工ではありますが、今回の改造のテーマ、「簡単に出来る素人のDIY加工」とは趣旨が変わってくるのでまた別コンテンツでチャレンジしてみようと思います。
で、最後にこないだ加工したアベイル極小遠心ブロック用の遠心ユニットを取り付け、完成w
これでコグホイールとスプールが完了。
さて次は本丸、ウォームシャフトたい!
※なお、今回の改造のリスクとして、ゴムがゆるんでスプールがずれるのではないか?という不安もありますが、そうなったら、アロンアルファをゴム管のハジにたらし、固定する方法でリトライ使用と思います。ゴムの場合、接着剤で完全固定したところで、アセトンかけながらカッターで切ったらきれいに取れますので、心配無用です。
クリックアンドコグのシャフト接触面打ち抜き記事の追記
結構この改造は数やっているんですけど、色々試してみて、3mmであけたあとリーマーで広げるよりは、
バイスでガッツリ挟んで4mmのドリルで一気に打ち抜いたほうが早いし、出来栄えもいいです。
施工後はこんな感じで、
スプール取り付けはこんな感じ。このくらいスカスカなほうが塩梅がいいですwww
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