Eリングの供回り回避
コグホイールの難点がEリングの供回り。右巻きではEリングは上きた状態でコグが回るので影響ないんですが、左はEリングが下を向くのでどうしてもコグが供回りをしてしまいます。
コレです。
Eリングがベアリングの動きを阻害しますから、理想はEリングは動かず、ベアリングだけ回って欲しいのです。
そんなわけで、シムを使っていろいろと試してみました。ラジコン用のシムです。0.1mm〜0.3mmのシムです。
まずは、手持ちのシムから0.3mmシムを使いコグをハメてみました。
Eリングの止めシロは若干狭くなりましたが、Eリングの固定は可能でした。
その後、回転チェックしてみると、
前よりはマシになったような気がしますが、カンペキとはいえず、やはり供回りはあります。
そこで、反対側にシムを1個足してみました。が、今度はハメシロが少なくなりすぎて、Eリングで固定できません。
もっと薄いポリワッシャを使い、ポリワッシャを根元に。シムをEリング側にはめてやってもみましたが、
コレはなんとかEリングを打てましたが、
キツキツすぎてギアが動かない・・・・
結局金属シム1個がいいのかな?とも思いましたが、よくよく見てみると、金属シム、フィッティングが甘くて、ベアリングの内輪と外輪に接触しているようにも見えます。
す。
となると、ベアリングの動きが死ぬわけで、
純正を信じて、ポリワッシャーを根元に1枚、Eリング側に1枚仕掛けでチャレンジ。ダブルポリワッシャです!
がしかし、供回りは回避できず。
結局あれこれやっていると、
金属シム1枚なのに、シャーっと変な音がすることがあったりして。明らかに回転は重いです。
よーくみると、ベアリングの内輪と外輪にシムが接触している時もあり、これが原因かな?と思います。
ベアリング直後のシムはトラブルの元なんで、
シムは入れないほうが良い!
という結論に到りました(汗)
がしかし、これはEリングでのハナシで、
Cリングだったらどうなん?って思います。
Cリングは、アブでは2点遠心の止め輪で使われているもので、
コグホイールには、Eリング用のミゾが掘ってあるので、そこにスコン!とハメれば、Eリングが固定できるわけで、またEリングに比べると細いですから、ベアリングの内輪だけを固定することが可能なはずです。
問題はどこにそんなCリングがあるのか・・・・・
シャフトの頭は直径3.2mm。
3mm内径のCリングならいけるか?
ちょっと探してみますです。
とにかくちっこい止め輪というわけで、そういえばフロッグチューニングで使ってたスプリットリングがいけるん違う?
って思いまして、測ってみたものの、ほとんど4mmでダメ。最小でも4mm程度じゃないかな〜。
で、続いて、ホムセンをウロウロしていて良さそうなのを見つけましたw
チンポコキャップじゃないわよ!絶縁キャップです!
ディップ成形品です!!!
絶縁キャップは3パイ、4パイと内径ごとにラインナップがあり、3パイのものだったら、コグホイールのシャフトにジャストフィットちゃう?って思い、試してみることにしました。お値段200円です。
しかも、絶妙の薄さで、内輪に接触し、外輪には接触していないという、願ったり叶ったりのマテリアル!!!
ニッパーで適当に切り、
つけてみると、思いのほか素直に付きました!!!
しかも外れませんw
早速回転させてみると、
純正とあんまし変わらんね〜〜〜(汗)前よりは断然合理的なはずなんだけどね〜(涙)
でも、いーんです!リールのチューニングなんてそんなものなんです!合理化を考えながらイジってDIYを楽しむ!これがリールチューニングの極意なんです!
※整備性について
この極薄ゴムリング、意外にガッツリくっついていて、外す時はエアブラシのニードルじゃないとうまく外せません。針を活用したほうがいいです。整備性はEリングに比べ、かなり悪くなります。
その後の不具合
ある日バラしてコグをいじってたら、
異様に回転が悪くて、
これですわ!
主な原因は、コグホイールのBB非接触化で作った自作パーツがベアリングの内輪と外輪にハマってて回転しなかったっていうのが主な原因なんですが、
Eリング固定で使った絶縁キャップを外したことでちょっとですが、回転が回復しているので、絶縁キャップもナンボか不具合があると思います。
自作パーツは結構リスクが高くて、不具合のリスクがあると思いました。
クリセント型Cリング
で、続いて探してみました。
止め輪。いわゆるCリングというやつ。
探してみると、その筋では大手メーカーである、オチアイというメーカーの
「クリセント型止め輪」
というものが存在しており、Eリングの凸部分をとっぱらったもので、これならいけるかも?と思って取り寄せました。
最小販売ロットが100個で400円ということで、
おそらく一生使い切れないであろう、100個のCリングを入手しましたw
これがそのクリセント型Cリングですなるほど、Eリングの余計な幅がスリムになっており、機能的にも十分いけそうです♪
早速つけてみると・・・・
ってか、つかんがな!
止め輪が小さすぎて、ペンチがうまいことかかってくれんき!
ラジペン、精密ラジペン、ラジコン用ラジペン使っても全くダメ。特にだめだったのが、マグネットつきのラジペンで、こいつにくっついてまともに水平にならんき!
ここで登場したのが久々のタミヤのEリングセッター!取り付ける時にも使えるのです。
クリセント型Cリングをこのようにセットして、
押し込んだらなんとかいけましたwばっちり、内輪にしか干渉していません!
回転は悪くありません!というか、純正に戻っただけのような・・・・
ただし、このコグホイール、
下側に4-7-2のオープンベアリングを入れている関係で、
0.5mmほどスキマが出来ていて、
上向きにした時に著しく回転が悪くなります。サミングでわざとリールをブレさせるときもあるため、このままでは安定した回転を維持できません。
そこで、結局もとのモクアミと申しましょうか、
両側に4-7-2.5のベアリングを入れて
クリセント型Cリングで固定しました。
回転は・・・・
フツーです(笑)これが一番マシかも!?
思うに、自作加工パーツはこーゆー回転に直結するギア関係に組むのは極力やめたほうが良いと思います。出来るなら金属で、市販品を組み合わせることで出来る改造をやったほうがトラブルが少ないと思いました。
ただし、供回り防止策としては、クリセント型Cリングはキッチリと仕事をしてくれており、抜け防止の固定の役割もちゃんとやってくれているので、
Eリングの供回り防止策は、オチアイのクリセント型Cリングという結論で正しいと思います。
ただし、整備性という点で大きな犠牲を払います。
一度ハメたら、精密なマイナスドライバーでハジを小突くことで外れますが、つけるときは本当に苦労します。
しかも、動画を見て分かるとおり、Eリングのときと大して違いがありません(大笑)
フリクションロスという原理でいうならばCリングのほうが適していますが、失うものが大きい割りに、得るものが少ない・・・・
拓郎さんの真夜中のタクシーじゃないけれど、やるかやらないかは、
あなた〜しだい〜♪
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