究極のベアリングの模索
5152ギアのARB化のところでちょいと書きましたが、ベアリングの世界には内部隙間というものが存在し、高速回転・少ない負荷の部分には、内部隙間が大きいものが使われます。C1とかC0とかです。
一方、釣具で使われるミニチュアベアリングでは、この内部隙間は大きいほうが良いと思います。初期回転は全ボールが転がるよりも、滑ってくれるほうが摩擦が少なくなるので、ベアリングの回転はあがると思われます。ガタツキがあった方が滑りやすい。結果、フリクションロスが抑えられると、こう考えます。スプールベアリングなんて、たいして負荷はかからないし、高速で回転している時間も、1,2秒とかそんなんですから、ボールと内輪・外輪がガッチリ組み合ったまま回転するよりは、隙間がある程度あった方が良いと思います。
釣具で、飛距離を伸ばそうと思ったら、このように、内部隙間の大きなミニチュアベアリングが理想的なんですが、現行ではない。
と思ったらあるのよこれが・・・。
機械の行商の人に聞いたんですが、シマノは下請けにベアリングの発注をかけるときに内部隙間を大きくしたものを特注で作らせているそうです。ホンマかどうかは分かりません。
シマノの1万個とか2万個単位の注文で初めて出せる究極の発注。
それが、ARBです。
そこで、このページで比較をしてみることにしました。
回転させるベアリングはNSK製汎用シールドステンベアリング及びARBです。サイズは共に4×7×2.5。コグホイールに組み込まれるベアリング。共に新品です。
まず、回転させているのがNSK。全然回りません。その後回転させているのが、ARB。こんなに違うんか!?と思えるくらい回転しています。これが内部隙間の威力です。
究極のベアリング。それはARBでしょうね。
なんで10×4×4のアブのサイズに合うARBがないんじゃ〜〜〜〜〜!!!!
何を言っているんだ昔のオレ。
あります。 from 2011
続いて、いきます。
スプールベアリングにS-ARB
アブにARBを搭載したかったけど、サイズがない!と思っていたら、掲示板でRさんにS-ARBならありますぞ!とナイス情報を頂き、早速取り寄せて実験してみました。
これがS−ARB。07海魂DC3000Tのスプールベアリングです。お値段1200円/個。地味に高い。今までのARBと違い、シールド付き。見るからにゴツそうなシールドです。
早速、IOS01を注油してみると、ビックリ!全然染みていきません。シールドがツラッツラじゃないんでしょうか?内部まで浸透しないので明らかに回転が悪そうです。海水の侵入防止のシールかねぇ?
だけど、とりあえずスプールにセットしてみました。
そうして、組んで回してみると、
全くダメダメ。明らかに回転が悪く、ハンドルも重い。レベルワインドの往復を見てみると、たったの6往復。すごい勢いで失速していきます。ハナシになりません。
そこで、シールドが悪いんやと思い、シールドを外してみることに。詳しいやり方はベアリングのシールド外しを参照。
で、オープン化しましたw
今度は注油したらバッチリ浸透していきましたw
今度はいけるか!?と思いきや、シールドありのときよりはマシになったものの、いつもの回転よりは明らかに悪い。トップ回転からの失速も結構なもの。レベルワインドの往復数はたったの9往復といったところ。これでは飛距離は最低だと思われます。
と、そういえば・・・・・
SARB、シールドを外した後にべたついていました。もしかするとグリスインベアリングだったのかもしれないです。ということは、グリスを脱脂しておく必要があったため、再び、グリスを脱脂することにしました。もともと海用だから防錆でグリスベタベタに塗っていたのかもしれません。
最近お気に入りのクレ製エレクトリッククリーナー。これはニオイがきつくなく、手にかかっても冷たくありません。ナイスツールですw
やっぱりグリスがたくさんついてました(汗)のけると、クリーナーのミスト圧で軽快に回ってくれますw
まわしてみると、なんと、21往復!これはすこぶる回転がいいように思います!
まとめ
S-ARBはシールドありだとダメダメ。シールド外して脱脂してIOS01で良いベアリングになりますw
いや、違うだろ昔のオレ from 2011
究極のベアリングは・・・・・・
ミネベアさんの汎用ステンレスベアリング(オープン化)です。
理由は、スプールベアリンググランプリ参照。
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