レベルの両端追い込み加工&ブランキング
リールのチューニングは今まで色々とやってきましたが、決定的な違いというものをはじめて体験したのが、こないだやったクロスギアのARB&ギア削りです。釣行を重ねるごとに改めてフリクションの低減っつーものを実感できています。
従来、リールのチューニングは、ベアリングを変えたり、足したり、オイルを変えたり、なんてのが主流でしたが、この手の正攻法と言われるチューニングはハッキリ言ってハナクソみたいなもんで、変わった「ような気がする」レベル。スプールベアリンググランプリでも言いましたが、部品自体が新品になることによる性能アップをパーツによる性能アップと勘違いしてしまう傾向があるような気がします。
クロスギアのARB化でやったギア削り。これがことのほか効いています。ピッチングでの飛距離がクソ伸びました。カリカリ言いながらスプールの回転がクソ軽いです。また、コグホイールダブルベアリングでやったシャフト設置面の削り加工も効いているのかもしれません。
飛距離は今までとはだいぶ違うくて、今までは8号でサミングしても焼けどしなかったんですが、今はサミングで親指が焼けどするくらいで、なかなかフルキャストが出来ません。
「少しでも、フリクション(摩擦)を減らせる努力」これが大切なんじゃないかな〜なんて思いはじめました。
つまり、ゼロフリクションに向かって、出来ることはなんでもやる!
このあたりから、裏技的な、いわゆる「後戻りできませんぜチューニング」なんてものの威力を知るようになり、色々情報を集めているうちに、
S68プロデューサーさんが懇意にしてくれて、色々教えてくれて、そんなチューニングがあったの!?なんて驚き、難易度は高いけども、やってみる価値は十分すぎるほどありすぎる〜!というわけで、師事を仰ぎ、どんどんやってみることにしました(^^)
今回紹介するのは、レベルのフルカスタムです。
両サイド追い込み加工
レベルの両端をギリギリまで削り倒し、クロスギアカバーとの摩擦を減らす!そういうチューニングです。
スペアのC4があるので、こいつの部品で加工して、成功したらメインのC4に移植という形でやったりますw
通常、レベルが動く場所はクロスギアカバー。ここを行ったり来たりして、ラインを均等に巻いています。このレベルですが、ラインキャリエッジポールが入る幅さえあれば動作に支障を来たすことはないので、だったら、ラインキャリエッジよりも両端に出ている部分(白い線で囲っている部分)は邪魔です。強度的にもこっちにしているのかもしれませんが、この際、強度が云々などと言ってられません。とはいえ、負荷がかかるのはメイン&ピニオン&スプールなので、この部分の耐久性なんぞ知るかいな!というわけで、それがフリクションを増やしているのならば、削ってしまえ!というわけで、ここをギリギリまで削ります。また、摩擦以外にも、セラミックレベルの重量が軽くなれば、それだけ軽い力でセラミックレベルが動くわけなんで、これも回転アップにつながる理由です。
この両サイドをギリギリまで削ります。
金色のアルマイト部分やラインキャリエッジのねじ山まで削ったらいかんので、マスキングして保護します。で、百均のダイヤモンドヤスリで削り倒します。
→で、削りました。1mmくらいでしょうか。
そして内側の面取り。こんどは丸やすりで削って加工します。
んが、まだ汚かったので、研磨ピットでさらに研磨。これできれいになりましたw
レベルのブランキング加工
クロスギアカバーとの摩擦を減らすためには、ギアカバーとの設置面を出来る限り減らす必要があり、前後の鉄板も邪魔じゃんかというわけで穴を開けます。レベルブランキングです!何度か登場した、東急ハンズで見つけたハンドボール盤を使って作業することにしました。また、摩擦=重量×摩擦係数なので、重量が軽いほど摩擦も少なくなるわけなので、レベル自体の軽量化も摩擦軽減に役立ちます。
しかし、このボロボール盤、下がプラやけん、滑ってやりにくか。で、まずはセンターに小さい穴をあけてそれからドリルで穴を広げていくことにします。まずはルーター用の極細ドリルピットを使います。細すぎてテンションかけていると曲がっていますが、かまわず回すと、
パッキーン!ドリルピット真っ二つ。折れたピットが飛んできて怖かったです(汗)
穴は開かず、ちょっと削れたのみ。
今度は少し太いピットにしました。
穴開きましたw
で、続いてピットを太くしたら、回らなくなってしまったので、
ヤスリで穴のセンターを出して、
ルーターで一気に削ります。
研削ピットは、球状のヤスリ。
んが、面取りくらいしか出来ず。
そこでピットを三角のやつにしてみると、一気に削れて、
ついでに穴も開きましたwこれは4パイです。
そこから砥石ピットで面取り。あっという間です。回転を調節できれば、なおグッドなんですが、ボロルーターなのでしょーがないです。プロクソン欲しいです。
反対側も穴を空け、
ちょっとセンターがずれたので、ヤスリで修正をかけ、
同じく4パイの穴を一気に空けます。
空きました。
で、今度は内側にバリがたくさんついているので、内側の面取り。砥石ビットがうまい具合に入るので、内側に入れて、一気に削ります。他の部分もすこし削れますが、しったこっちゃない。しょーしょーかまんやろ状態です(汗)
これで穴あけ加工は終了。
レベルの針金下部削り作業&自作ワイヤー
続いて、アルマイト部分の下側の凸を削ります。軽量化のためです。前にも出ましたが、軽量化=摩擦軽減なのです。一番厚い部分なので削るメリットも大きいです。
ルーターで削ってみたら、アルマイト部分まで削れてしまいました(汗)。外して削らないけません。
裏から見ると、アルマイトの色が見えるので、はせているだけです。
ってか、これ、アルマイトか?真鍮のような気がするんだけど、クロムメッキなんですかね???
指でこじこじしてもびくともしないので、大型のプライヤーでコジコジしました。
なっかなか外れんくて、30分くらいコジコジして、ようやく外れました。内側にテンションをかけてはせていたみたいです。
そして、ルーターのゴム砥石で削り倒し、最終的には、ダイヤモンドヤスリで整えます。
続いて、ワイヤーパターンの自作です。オリジナルの形状を追っていくのも楽しいとのことなんで、ホームセンターで適当なステンワイヤーを買ってきました。1.2mmです。
純正のワイヤーが1.4mmなんで、おそらくいけます。
よくわからんのんで、かなり適当に作ってみました。ニッパーで切って、プライヤーで曲げていくだけです。純正のワイヤーよりも柔らかいというか、かなり曲がりやすいです。
付けたらこんな感じです。
んが、しかし、これがなかなかの曲者というか、全く合いません。合わないから、クロスギアがフレームに入りません。
この後、何度かやってみるも、同じくクロスギアが入らなかったり、はたまたラインキャリエッジポールが入らなかったりだとか、散々です。純正と同じ形にしようと思うも、それも出来ず。これは・・・素人では無理!と思いました。
だもんで、純正を使うことに。プライヤーで内側にテンションをかけて、元の穴に押し込みます。
押し込みすぎたので、
マイナスドライバを下側から入れて、トントン叩いて、元の穴にぴったりはめます。
で、なんとか設置完了w
あとはロックタイトで完全固定。
で、改めて見てみると、これ、元の位置よりも若干下側にずれてますね(汗)。もともとはワイヤーの下端はこんなに飛び出てませんでした。
これが無加工のレベル。
これが改造後のレベル。無加工に比べると若干下に行ってます。外れるかと思いましたが、手でコジコジしても全く外れる気配はなく。問題ないなら、、むしろ摩擦が減っていいんじゃない!?ってことでそのまま使うことにします。
つまりこれにて完成!
←純正
←加工後。0.6gの軽量化に成功!
で、早速C4に取り付け!この瞬間がなんともいえませんw
で、ここでトラブル。なんとロックタイトが完全に乾いておらず、クロスギアカバーにくっついてしもとる!?ツメでしこしこ削り落として、軽くペーパーがけして修正。
ということは当然、ワイヤーの根元もロックタイトぶちまけorz
だもんで、ルーターで内部を少し削って終了。
回転は、レベルが21往復!悪くないwこれは成功です。
で、早速キャスティングテストに行って見たところ、無音で飛ぶときとキィィーン!とうるさい音を出しながら飛んでいくときと2種類あります。頻度はキーンが10回中、2,3回くらいです。飛距離はキーンと鳴っているときのほうが軽く飛んでいるような感じです。途中で意味不明の減速をするようなことがなくなりましたwww
引き続き様子を見たいですwww
で、使ってみると好調なので、第二段やったります!
今度は初めてじゃないので、あらかた感覚はつかめているので、もっとやったります!
レベルの頭の部分に丸やすりを当てて削り倒します。
こんな感じに、滑らかなエッジにしました。
で、真ん中の穴は、ガンガンに広げて!
バリはデザインナイフで面取り。真鍮自体がやらこいので、わざわざドリルピットで面取りしなくても、デザインナイフで出来てしまいますw
レベルのワイヤーは自作できそうになかったのでいじりませんでした。これでOK。
重量は
前回よりも、もいっちょ軽くて3.4g!これは期待大です!
2011インプレ
使ってみたところ、こりゃ、いいですよw
実感は???ってな感じですが、なんせチューニングしたのが見えますからねwコグホイールなんていくら改造しても見えませんからwこういうチューニングはどんどんやりたいですね〜♪
produced by fukusuke