弊社ではリール、釣竿の補修用性能部品の保有期間を、製造中止後6年間としています。性能部品とは、その製品の機能を維持するために必要な部品です。修理対応期間を過ぎた場合は修理をお断りすることがございます。また、性能部品以外は製造中止後6年以内でも供給できない可能性がございます。
’01 ステラFW2500SDH 修理!
カタダとの山田池釣行でまさかのステラ故障。大学時代に購入後、雷魚と出会うまでバサーだったワタシの相棒です。急にハンドルが重くなって、巻けないくらい重くなりますた。
で、早速バラして原因解明しようと思い、パーツリストを頼りにばらしました。
5角リングを外して、ドラグのカチカチ音の部品を外します。
よく見ると、スプールはブランキングされており、むっちゃ軽い。おそらくチタンですよこれwさすがステラw
中にベアリングが入っているのでこれも外します。
続いてベイルをばらします。カラーが入っていました。
ベイトに比べると部品の一つ一つがこんまくて、全然構造が見えません。なぜ、このワッシャが入っているのか?とか、疑問だらけです。
ラインローラーをばらします。
外してしまったら、
どんでもなく細かいベアリングとワッシャがガンガン出てきました。これ以上ばらしたら危険な匂いがします。
とりあえず外しましたが、ラインローラーのところはあまりばらさないようにしています(汗)
ベイルのフレームについてはサッパリ分かりません。兎に角バラすのに不安を感じているのでこのままフタを締めました。
反対側のベイルをよく見るとベイルのフレームが割れています(汗)
シャフトのポリワッシャーを外します。これがドラグというやつでしょうか?
From SA11様 スプール座金と呼ばれる物で入れる枚数でスプールを前後させ巻き糸状態を好みに合わせるパーツです。少なくすると前に多くなり増やすと後ろに多くなります。多分購入時には、標準より増やすために別に何枚か余分に付いてきたと思います。ドラグ本体は、抜ケ止メバネの奥に入っているドラグ座金と言うヤツです。スピニングドラグ専用のグリス(薄いグレーのペースト状のもの)が売られております
恐ろしくこんまい六角ボルトがセットボルトになっています。持っている六角レンチじゃ空きません。
とりあえずほっといてハンドル外しました。
で、精密レンチがホムセンに売っていたので買って来ました。
ベアリングが出てきました。
あとはベイルを抑えている座金を外して、
ボルトを外して、
回転枠が外れました。
で、座金を外して、
ワッシャを外して、
なんですかこれ!?とんでもなく複雑な構造です。ちなみに、手前のスプリングが伸びています。要交換です。
From SA11様 最初に付いてきたのが黒いフリクションリングで、黒いやつは殆ど欠陥と言っても良い部品でねちゃねちゃになります。改良品は、取り寄せた青いリングです。多分今回のリールが回らなくなった元々の原因は、ここにあります(私も01
SW4000で同じような症状になった)。多分、溶けたフリクションリングが回転枠と干渉していたのでしょう。このフリクションリングは、キャスティング時にハンドルが回りベイルが戻らないようにする部品です。ベイルを返しているときに出てきたピンが擦れて回転枠が回りにくくなります。ベイルが戻ると戻りピンは、擦れなくなるのでスムーズに回るようになります。シマノからは、ここに塗るフリクション専用のグリス(ワセリンのようなもの)が売られております
これを取ったら、またややこしげなパーツが出てきました。
外しました。
ピニオンギア?を外します。
すごいネチャネチャが付いています。これがフリクションリングというやつの跡形で、もともとは、
これだったのが、摩擦で、ねちゃねちゃになっていたわけです。だもんで、交換。
ついでだから内部も分解洗浄しようと思って、ONOFFクラッチを外しました。
カバーを外しました。
ここのネジを外してフレームを真っ二つにします。
こっ、これはやばい。無茶苦茶精密な部品がテンコ盛りです。これは元通り組みなおす自信がない!
すぐに戻して、問題のあった、フリクションリングの残骸をアセアトンで拭き取り、
フリクションリングセット。
あと、ローラークラッチ組を取り付け、
割れていたフレームを新しくして、
難関だったベイルもなんとか元通り組みなおし、
出来上がったステラを動かすと、
なんかおかしい。
@ベイルが戻らない。
Aハンドルがクソ重い。
Bハンドルがゴリゴリ言う。
C回転枠がグラつく。
おかしい原因はここです。
このネジを締めるとハンドルがクソ重くなり、緩めると軽くなるんだけど、今度は回転枠がグラつく。
何度もバラシて原因を突き止めようと思ったけど、
わからん。
ホントにホントにギブアップ。
全く原因が分からず、釣具屋へ持って行きました。
症状を言うと、どうもステラクラスのリールになると、小さいワッシャの向きがシビアらしくて、オモテウラがなさそうである部品を逆に付けたんでしょうとのこと。
といわれても、全く分からんし、
というわけで、これが負け犬の証。初めてのメーカーオーバーホール依頼書です。聞いてみるとコースがあって、特Aコースなんかはベアリングフル交換とか、ランクによって値段とか分かれているそうです。ちなみに多いのはCコースで、壊れているところは交換してグリスアップとのことです。
で、Cコースにしたんで、また原因が分かり次第アップしまつ。
結論は、
ベイトのほうがよっぽど楽!
というのが印象です。スピニングは、部品がこんまい!
なお、このステラですが、01年モデルで、釣具屋にはパーツリストすらありませんでした。聞いてみると、製造中止後6年をめどに、シマノは部品提供から撤退するらしく、製造中止6年で使い捨てとお考えくださいのことでした。とはいえ、2年でモデルチェンジするステラなどは、しょっちゅう製造中止なので、せいぜい8年で故障〜捨てる以外方法がないということになります。
パーツリストにも書いています。これですね。そう考えると、6年で部品がなくなる国産に高い金をつぎ込むんなら、アブみたいな互換性があって、どこが壊れてもいつでも修理できますくらいのリールに金をつぎ込んだほうが合理的と考えたほうが良さそうです。とはいっても、最近のレボみたいな今どきリールだったら部品供給はどうなるんでしょうね!?
でもって、3週間経ち、釣具屋からステラ、帰ってきましたよ〜ってな連絡があり、
修理代ナンボです?
と聞いて見ると、
0円ってなってます。どうやらパーツの入手困難により、修理不能の烙印を押されて帰ってきました〜
エ!?
慌てて釣具屋に取りに行ってみると、
なんだこれ!?
修理に必要なパーツがないって、
パーツ番号で取り寄せたら、普通に入手でけたど。
で、不信感がつのったのは、
全くバラした形跡がないことです。ベイルとかマトモにはまってないんだども、そのまんま。
断言します。
絶対バラしてない!
バラさずしてどこが悪いとか分からないでしょ?だきん、修理に必要なパーツがわからないし、だもんで、修理に必要なパーツがないってこと自体、説明できないと思うんですが、
そういう文言が書かれていますよね。
思うに、
製造中止後6年経ったら、OHお断りってことじゃないでしょうか?
シマノのホームページのアフターサービスの説明文を見てみると、こんなことが書かれています。
弊社ではリール、釣竿の補修用性能部品の保有期間を、製造中止後6年間としています。性能部品とは、その製品の機能を維持するために必要な部品です。修理対応期間を過ぎた場合は修理をお断りすることがございます。また、性能部品以外は製造中止後6年以内でも供給できない可能性がございます。
From SA11様 シマノは、製造終了後6年で整備は行わずまたHPにアップしているパーツリストまでも無くなります。ちなみに、ワタシ(ふくすけ)の調べでは、製造中止9年で釣具屋のパーツリストからも姿を消します。付属のパーツリストはなくさないようにしましょう。ひょっとなくした人は、シマノに電話して、パーツリストの番号を聞いて控えて釣具屋から注文です。ステラのパーツリストには見当たりませんが、パーツとして、パーツリストにパーツナンバーがあるそうです。100円くらいだそうです。
コレですね。パーツは在庫アリに関してはパーツリスト表からパーツナンバーから供給でけるけど、OHはお断りよ〜
ということでしょう。
長く使おうと思ったら、製造中止6年以内に、自力でOHする技術を身に付けておくこと。
釣具屋に確認したところ、ダイワも同じ。
ということは、毎年のようにモデルチェンジするシマノダイワに関しては、メーカーOHを受けられるのは製造中止後6年まで。その後はパーツ供給はあるけれど、在庫のみで、いつ修理不能になってもおかしくない状態というわけ。
つーことは、シマノダイワのリールは6年で使い捨てと考えてもよかとです。
つまりは、シマノダイワのステラとかソルティガとかの高級リールなんかは、6万オーバーのリールでも使い捨てにしてもよかと考えているブルジョアジーが買うべきものであって、貧乏人のプロレタリアートの買うリールじゃないですね〜〜〜。ビンボー人は、バイオマスタ!金持ちはステラ!こう考えんといけんです。
無理して6マソのステラ買った、俺ホッコ!
シマノの釣りロマンのCMで、思い出の釣り道具なんて感じで昔のバンダムなんかが紹介されてますが、オイオイ6年で使い捨てでしょ〜とか思うと萎えてしまいます。
アブなんかは共通パーツが多いのでどうとでも修理でけるので、高くても買う価値はあると思いますが、シマノダイワはダメですね〜。やっぱし、
アブがイチバンです!
こう考えると、
待て待て!
他にも、
いますね〜
ホッコ雷魚師がwwww
ダレがホッコな!?
っつーと、
ヤフオクでブラックシープに高額入札しとるホッコでしょうね〜〜〜
ブラックシープって、確か2004年でしょ?
すでに6年以上たっとんよ(^^)
雷魚やこー、負荷がよっけかかるきん、トラブル多いですよ。壊れた時、どーすんの?ッツー話です。メーカーはアテにでけんよ〜。自力でOHできる!?パーツなかったらどうすんの?
あホッコホッコそれホッコ6年以上前のダイワリールに高額入札ホッコそれホッコ
ステラこーた俺もホッコあソレソレ
なんて遊んでみてはいーけれど、
どうすんだこのステラ!?
1万くらいだったら捨ててもいいんだけど、6万っつーのが貧乏人のワタシの判断を鈍らせる。
わらにもすがる思いで、おなじみのホライズンにOHでけるかどうか聞いてみたけれど、ゆくゆくはやりたいけど、今はまだウデがないですね〜というわけで残念。
でもって、香川でリールの相談ならば、ここだろっつこーとで、黒鱒屋の店長に聞いてみたところ、ベイトならばでけるけど、スピニングはややこしすぎて、手に追えんっつーわけで、暗礁に乗り上げました。パーツリストにのってないパーツが結構あるみたいで、ベイトとスピニングだったら、圧倒的にスピニングの難易度が高いみたいです。
しかし、さすが黒鱒屋。ショップOHをやってる店があって、近くのTOMという釣具屋でやってますよ〜とのこと。
TOMというのは黒鱒屋の近くにある磯釣り専門の釣具屋でむかーし一回行ったことあるけれど雷魚師のニーヅに答えるようなものは一切なくて、以来行ってなかった店です。まさかショップOHが出来るレベルだったとは知りませんでした(汗)
しかし、ショップOHをやってるっていうと相当な技術を持っているはずなんだけど、リールの品揃えとかあんましよくないし、カスタムパーツも置いてないしで、不安なんだけどもとりあえず持って行ってみると、
@ベイルがおかしいこと
A回転枠がガクガクして、ゴロツキが出るということ。
を伝えると、ガクガクする回転枠をチェックして、直します!といって、スグに工具を取り出して作業開始。
が、
ここを締め出しましたが、ここを締めると、回転枠が動かなくなるので、そう伝えると、
回転枠のあたりをどんどんバラし始めて
しかも、リールを逆さにして作業するもんだから、ローラークラッチのスプリングが飛び出てきて、中身ブチまけ。ローラークラッチのスプリングとカラーはコッパ微塵にバラバラです(涙)
で、どんどんバラしていくはいいんだけど、バラした順番とかを順を追って別々のハコに入れたりせずに、バラしたパーツを全部1つのタライに入れて作業するもんだからどのパーツがどこにあったのか全然分からない状態。アブみたいに部品数が少ないリールはそれでもどうにかなるけれど、ややこしいスピニングはそんなことをしたら、即NG。
こういう風に、バラしたブロックごとに部品を分けておかないと、パーツリストを見ながら、どの部品がどの部品という具合に顔と名前が一致しないのです。パーツリストはあくまで図であって、写真じゃないのでわかんないんです。
申し訳ないけど、素人にしか見えません。
これおかしいですね〜。なんていいながら散々長いことパーツリスト見ながら、
この部品が見当たらないから、バラした時になくして元通りに組めなくなったんでしょう。とのこと。
しかし、その部品は、ベアリングとブッシュの間に入っているので見えないだけなんです。が、もうこの人じゃ無理!って確信したので、納得したフリして帰ろうとしたはいいんですが、
バラしかたが雑なモンだから、案の定、直せないわなコレが。さすがステラは精巧にできとるわなんていいながらパーツとにらめっこすること10分くらい。
一つも作業が進まないので、
バラバラになったパーツを袋に入れて帰りました。
あのね、直す自信がないならバラさんとって!
あ〜もうまた組みなおすん、めんどくさ〜。ローラークラッチ、コッパ微塵でバラバラじゃんかも〜。
これ確実。ややこいスピニングはそこいらの釣具屋のオヤジが手が出せる領域ではなかとです。
だもんで、完全に暗礁に乗り上げました。
でもって、次の手段が、ショップOHです。
メーカーOHではなく、ショップでやってるヤツなんだけど、OH代金がメーカーOHよりもごつい高くて、誰がそんな高い値段で依頼するかいや!と思っていたけど、6年経過したリールはメーカーがOHを受け付けないというそういう事情があったんですね〜。だきん、そういう商売が成り立っていたんだなぁと改めて勉強したとです。
で、ショップOHは、ワタシの知っている範疇では、IOSファクトリーとGOOBERです。
知名度が高いのがIOSファクトリーで、管釣りトーナメントスペックの極上のOHを強調しています!ので、サイトを見てみると、そーとー細かいところまで書かれており、技術的には文句なし!
が、極上の仕上がりの代わりに値段もビックリするほど高くて(ステラフルチューン2万円など)
というわけで、ワタシのステラ治りますか?とメールしてみたところ、症状がひどそうなので、フルチューンで概算
3万円くらい
「メーカーに準ずる整備」でもいけるけど、それだと不満が残るでしょうねとのことでした。
どうもメール文面を見る限り、OHによって高くなったクリアランスを実感して欲しいみたいで、ただ単に直すだけのメーカーOHは気が進まない様子です。
だもんで、IOSは止めて、今度はGOOBERに電話してみました。
すると、親切丁寧にショップOHの範疇とか、ワタシが説明した症状は、どういうことが考えられるかとか、詳しく教えてくれて、だいたい納期は2ヶ月かかるということ、ベアリングとかの消耗品とか、まだメーカーがパーツリストで供給できるパーツに関しては交換可能ということ、また、メーカーOHではないので、バラして原因を突き止めて、でもその部品がメーカー在庫になかった場合、治らなくても代金を頂く必要があることなど、詳しく教えてくれて、かなり好感触でした。
というわけで、GOOBERにお願いしようと思って、TOMにバラバラにされたステラをとりあえずカタチだけ元に直すことに。
と、
直していたそのとき!
奇跡が起きました!
不具合の原因が分かったのです。
まず、回転枠ぐらつき、回転ゴロつきの原因。ローラークラッチ板の二つの穴に
ローラークラッチの穴2つがスッポリ入らなければならないんだけど、こいつが入ってなかった。そのため、ローラークラッチが浮いた状態になっており、
締めた時に浮いたローラークラッチを抑えてしまい、回転しない。また、締め付けのねじ山が短くなっており、また上記の理由から締めることが出来ず、締めないと、グラつきになっていた。
で、ベイルの不具合の原因はカラー。
本来なら、こうなっていないといけなかったものが、
反対側に付けており、結果ベイルの取り付け後も回転枠から浮いた状態になっており、ベイルが動かなくなっていた。
と、こういうわけでした。
ここを直すと、
治りましたよちゃんちゃこりん!
やった〜〜〜!!!
ついに、直せた!
苦労したけど直ってよかった〜〜〜
ここで一句。
直せぬなら
直せるようになりなさい
6年以内に
おわりwww
あとがき
北海の雷魚師から教えてもらったんですが、
☆シマノは6年でOHお断り。
produced by fukusuke